四十の一部始終

今年で四十歳になりました。二日に一回更新が目標。

ウマ娘・チャンピオンミーティングCLASSIC(凱旋門賞)-ゼンノロブロイ英雄伝説-

前回のLOHが終わってからというもの、ウマ娘へのモチベーションは落ちていた。新シナリオであるプロジェクトL'Arcとの相性があまり良くないらしく、育成がうまくいかなくてなかなか良い結果が得られない。10月のチャンピオンミーティングは凱旋門賞であると発表があったものの、自分の愛するゼンノロブロイは相変わらず強キャラ集うTier表に顔を出したりすることもないわけで、いくら勝てなくても頑張るところに意味があるんだと言ってみたところで限界がある。どうせ今回も勝てないんじゃないかという諦観に支配されつつあった。

 

9月末にようやくライスシャワーのピースが集まり、記念に今度のチャンミに出してみようかなぁと薄っすら思い始めた頃だった。10月頭のアップデートで調整が入り、ゼンノロブロイの持つスタミナ回復スキル・レースプランナーの進化先が増え、すごくスタミナを回復させる”英雄の道標”と、スタミナをわずかに回復しつつ速度を上げる”物語を紡ぐ者”から選べるようになったのだ。それならせっかくだから試しに一回ぐらいは育成しようかなという気分になった。

 

 

凱旋門賞はロンシャン競バ場の2400m。チャンミの条件は芝・右・雨・重ということで中距離としては多めのスタミナが要求されるものと予想できた。とりあえずロブロイを走らせるなら先行だろうということで、今回先行と差し用の最速加速スキルである”王手”は必須、もし差がつくならそれ意外の要素になる。

 

先行用の加速スキルなら順位3~5位で発動するシリウスシンボリ固有継承のセイリオス、3~4位で競り合うことで発動するニシノフラワー固有継承のつぼみ、同じく3~4位で発動するタイキシャトル固有継承のビクトリーショット、そして有効発動するかどうかはタイミング次第の真っ向勝負、終盤入るか入らないかのところに下り坂があるので直滑降なんかが加速スキルの候補であった。この中でもセイリオスは人気次第で金スキル並の効果を発揮するため非常に強力だったのだが、手持ちにシリウスシンボリがいないこともあってこのスキルを搭載するのはあまり乗り気ではなかった。別に真っ向勝負でいいじゃんというくらいの投げやりな気分だったのだが、結果的にこの判断は間違っていなかった。

 

 

 

そしていざ育成を初めてみると、いまだかつてないほどに育成がうまくいった。ジュニア期で適正Ptが600を越え、シニア期の遠征ではスピードが1000に到達しつつ海外遠征と精神力をLv3に出来てしまった。それからはひたすら友情トレーニングを踏みまくり、これまではUF8が最高だったのを更新し初の育成ランクUEに到達。評価値は28920だった。なんかもう、二度とこんなにうまく行かないんじゃないかと思うほどだった。

 

レースを走る三人全員を完成させるだけのモチベーションが無かったので、とにかくゼンノロブロイの育成に集中することにして、あとの二人はデバフ係として中距離用の速度低下スキル”独占力”を持つグラスワンダーアグネスタキオンを採用。まあここは独占力さえ持っていれば誰でも良かった。その後は何だか育成のコツを掴んだのかもう一度UEのロブロイが出来上がり、そのしばらく後にUE2という評価値30000越えのロブロイが完成。このUE2のロブロイはスピードこそ1400ちょっとで終わったもののそれ以外の能力が総合的に高く、人気が高くなりやすいことがメリットだ。こうして三人のロブロイが出来上がったのだが、どれが一番強いのかはわからなかった。

 

スピードが1600に到達し、中距離直線と先行直コを◎にした最初のUE(ロブロイA)、次にスピードがカンスト間近で直コを◯に抑えて他の道中スキルを増やしたUE(ロブロイB)、スピードで劣るが総合力で勝るUE2(ロブロイC)、一体どれを出すのがいいんだろうと悩んだ末にルームマッチで10戦づつ走らせて見ることにしたのだが、どれも10戦2勝程度に収まり結局よく分からない。ルームマッチは基本腕に自信があるトレーナーばかりが集まり、チャンミ前のルームマッチは魔境と化していて勝つのは至難の業なのだが何故か今回は多少勝ちを拾えたことに違和感を覚えた。ロブロイは実装されたときから半端者扱いで環境に食い込んだことは一度もない。それが今回の強キャラ軍団に混じって普通にレースが出来ているだって…?

 

 

結局三人のロブロイのうちどれを本命にするか決められなかったので、本番で10回づつ走らせて様子を見ることにした。実戦で出た結果ならもう納得するしかない。グレードリーグ・ラウンド1の一回目、ロブロイAを走らせると5戦3勝でいきなりA進出を決める。思ったよりいい結果出たな!と思って今度はロブロイCを出すと5戦4勝。最後にロブロイBを出すと5戦全勝してしまった。何かがおかしいぞ!?

 

ここまで感じていた違和感や困惑にひとつの結論を出さざるを得なくなった。どうやら今回のロブロイは強い。しかもかなり強い。どの攻略サイトにも名前が挙がらなかったのに、凱旋門賞チャンミの有力候補とされていたネオユニヴァースサトノダイヤモンド(剣士)、エイシンフラッシュミスターシービーらを退けて勝ってしまう。今回は差しも最速加速”王手”を使えるので、先行より差しのほうが有利だと言われていたにも関わらずだ。もちろんUEランクは結構な上澄みでそれ以下もたくさんいるからというのもあるのだが、同格やちょっと上のUEが出てきてもわりと太刀打ちできてしまう。

 

 

新しい進化スキルのおかげで中盤が強化されたことと、固有スキルが人気さえ高ければすごく速度アップで強力かつ発動する場所が良いというのもあるのだが、それでここまで強くなるものなのだろうか。ネオユニヴァースが固有スキルで中盤ぐんぐん前に出てきて、先行のロブロイが終盤入った直後のフォルスストレートで抜かれたのに、最終直線に入ってからロブロイの固有で差し返して勝つとか自分でも見ていて信じられないと思ったくらいだ。もちろんそのまま負けることもままあるが、逆転勝利も頻繁に起こる。かつて史実の日本ダービーで一着を争ったゼンノロブロイネオユニヴァースが、まさかこんなところでライバル関係になるとは思いもしなかった……。

 

もしかしてロブロイの強さに気付いているのは自分だけなんじゃないかという錯覚すら感じつつ、結局ラウンド1で40戦してロブロイAは10戦6勝で最初に脱落した。ロブロイBは15戦11勝、ロブロイCは15戦13勝。じゃあ本命はロブロイCでと行きたいところだったが、ロブロイCは勝ちが多いものの負けは二回とも着外。さしものロブロイも逃げが多いとどうしようもなく、レースをメチャクチャにされて負けてしまう。ロブロイBは勝ちは少ないが着外はなく連対率が高い。判断が非常に難しかったので結論はラウンド2に持ち越すことになった。

 

 

それにしても久しぶりにチャンミで勝ちまくれたので号外をたくさん見ることができた。連勝に大差勝ちと、強い内容のレースが多かったので号外にも強気な言葉が踊っている。ラウンド1で30勝したのなんて、初期のチャンミでオグリに紅焔ギア持たせればよかったときと、ゴルシに直線一期持たせればよかったとき以来だ。勝ちすぎるとより強い相手と当てられるというのはアプリが始まった当初からまことしやかに噂されていて、そのためAに進むために必要最低限勝ったあとはあえて途中棄権するトレーナーもいるくらい。そう考えると勝ちすぎるのもよくない…という考えが頭をよぎるのだが止められない。この勝利の美酒に酔いしれていたい!

 

 

続くグレードリーグ・ラウンド2のAグループ。さすがにラウンド1ほど勝たせてはくれないだろうと思っていたが、5連敗した後5連勝したりしてやはりマッチングゲーであると思い直す。意外だったのはAグループになってもUFランクが結構残っていたことだ。おかげでいつもより全然勝てる。A決勝に進むのもさほど難しくなかった。ラウンド2はロブロイBとCにそれぞれ20回づつ走らせ、ロブロイBが11勝、Cが9勝。ラウンド1と合わせるとなんと二人とも24勝、勝率は68.6%と全く同じ結果に。どちらに決勝を走らせるのかについては最後まで頭を悩ませることになったが、ここはゲンを担ぐことにした。最後に5連勝したUE2のロブロイCを決勝に出す。君に決めた

 

決勝の前に念には念を入れてデバフをもう一度作り直すことに。”慧眼”という前方の速度を下げるデバフスキルは本来ならマイル専用なのだが、水着ゴルシの持つ固有スキル”Adventure of 564”は条件を無視して金スキルを発動させられるので今回の中距離でも無理やり出すことができる。よってそれを継承させることでデバフキャラとしての完成度をさらに高めようと思ったのだった。まさかこんなところでウマ娘アプリ初期のハズレSSRであったSSRゴールドシチーが役に立つとは思わなかったので、何が起こるか分からないものである。結果として本番では慧眼は発動しなかったので無駄に終わったのだが、デバフキャラの作り方も日々変わっていってるんだなという勉強になった。

 

 

そしてA決勝当日。レースメンバーを見ると思ったより相手は強くなさそうか…? いかにも好きだから出していますという感じがビンビン伝わるUE5のビワハヤヒデ、UE2のミスターシービーあたりは十分強敵だ。ランクは下だがサトノダイヤモンドも油断できる相手ではない。今回唯一格上のビワハヤヒデゼンノロブロイと同じ先行で、セイリオスに加えて1~3位で発動する加速効果を持つスキル”あっぱれ大盤振る舞い!”を完備している。しかし今回は逃げが一人もおらず、こちらのデバフ係を含めて先行は4人。この偏りは波乱を予感させるのに十分だった。

 

 

緊張の中スタートを切る。出遅れないでくれ!と祈るような気持ちだったがゼンノロブロイが出遅れる。なんてこった!と思ったのもつかの間、即座に直線巧者と先行直線を発動し遅れを取り戻す。それどころか幸運な先行(逃げがいないときに先行の一人がペースメーカーになってハナを取ること)でゼンノロブロイが先頭に立つ。これは今回逃げが比較的少ない環境においてはかなり勝率の高いパターンだった。継承固有などの順位条件に左右されるスキルに一切頼らなかったからだ。

 

途中後続のハヤヒデに追いつかれそうになる一幕があったものの、ロブロイは持ち前の中盤の強さと有り余るスタミナによって先頭をキープし続け、そのまま終盤に入る。ハヤヒデの方がスピードが高いため、スパートに入ったら距離が詰められるかと思ったが実際は徐々に離れていった。向こうはずっとロブロイの後ろにつけており、二位ではセイリオスが発動しなかったのだ。逃げがいないという脚質の偏りと、こちらのデバフ係の先行は戦力外という事実がこちらに味方した。最終直線に入りロブロイが固有を発動させるともう誰にも追いつけない。完全に勝利を確信した。なんとかロブロイを勝たせたいとこれまで頑張ってきたが、ようやく報われるときが来た……!

 

 

勝って見るライブは感動もひとしお。しかし後から冷静に考えると強いから勝ったというより運が良かったから勝ったという感じはどうしてもあるのだが、強い強いと言われていたセイリオスを完全に捨てて中盤を厚くしたのは今思うと物語の伏線としてもよくできてるなと我ながら感心する。直前にロブロイが強化されて、強いことが誰にも気づかれないままに本番を迎えたのはロブロイらしくて良かったと思う。今大会のダークホースは間違いなくロブロイだった。そういう意味でも嬉しい誤算だった。

 

それにしてもチャンミでプラチナ取ったのは何年ぶりだろう。勝ったのがあまりに嬉しかったので思わず録画してしまった。あと100回は見ると思う。