四十の一部始終

今年で四十歳になりました。一日一回更新が目標。

『ONE PIECE FILM RED』鑑賞。

ワンピースの連載開始は25年前。自分が中学生の頃だった。

漫画の連載があまりに長期に渡ると、ハマったり飽きたりは当然ある。

現在はワンピースには特に興味はないが、ハマっていた時期は確かにあった。

主に初期から空島編くらいの頃で、その後は頂上戦争編までは惰性で読み続け

二年後になった辺りで読むのを止めていた。もちろんアニメも観ていない。

 

とはいうものの、ワンピースぐらいの漫画になるとその気が無くても

勝手に情報が入ってきてしまうものだ。新キャラ、新天地、新展開。

だから読んでいなくてもなんとなくは知っている。

Adoも似たようなもので、積極的に聴こうとしなくても勝手に耳に入ってきてしまう。

『うっせえわ』のときなんてそれこそこっちが「うっせえわ!」と感じたものだったが

今や知らない人はいないくらい有名なシンガーになってしまった。

 

そんな状態でワンピとAdoの映画観に行くなんて無謀だろ、としか思えなかったが

敢えて行こうと思った理由は簡単でたまたま耳にした『新時代』が気に入ったからだ。

だが映画については風の噂で「これAdoのMVだよ」的な話を聞いたので

それならワンピにそれほど興味が無くてもイケるんじゃないか、と。

映画館の音響は家のオーディオシステムとは桁が違うので

音響重視の作品であれば映画館で観ない手は無い。

 

そんなわけでAdoのMVとして観に行ったのだから

個人的にはやはり最初の15分くらいがクライマックスである。

大画面・大音響の『新時代』はやはり良かった。家では味わえない興奮があった。

だが今回の楽曲の数々は新キャラであるウタに極めて寄り添った内容であって

単品で聞いてもわりと好きだったが、切り離して考えることはできなくなった。

終わった後に歌詞を確認したら、そのまんまとしか言いようがない。

 

映画のストーリーについては、ウタという存在を受け入れられるかが全てだろう。

ルフィの幼なじみで赤髪のシャンクスの娘。世界に名を轟かす歌姫。

映画オンリーのキャラとはいえ存在として大きすぎる。

急に生えてきたルフィの過去にも、当然ながら戸惑いはある。

火拳のエースとかもそんな感じだったろ? と言われればその通りで

ワンピのそういうところは、そういえば苦手だったな……と今更ながら思い出した。

だが突然現れた存在には違いないが、ルフィとウタの幼なじみという関係性は

エモーショナルに描ききっており、その点については悪くない。

いつもルフィが背景も根拠も無しに言っていた

「海賊王に俺はなる!」という聞き飽きたセリフに新たなる意味を付与したのは

この映画の大きな意義のひとつと言えるだろう。

 

ルフィとウタとシャンクスの三人がメインには違いないが

基本的には多くのキャラをそれなりに活躍させる

定番のオールスターもののフォーマットである。

飽きさせないようにバトルシーンも適当なタイミングを見計らって入ってくる。

あのブルーノとかがわりと活躍しているのを見たら

当時を思い出してなんだが懐かしい気分にさせられてしまった。

 

終盤でシャンクスと赤髪海賊団の活躍もちょっとだけ見ることができるが

お前そんな戦い方だったの!?みたいな驚きは大きかった。

ロック・スターなんかは画面に映るだけで笑いそうになってしまう。

赤髪海賊団でありながら今回の話の完全に蚊帳の外である存在なので

ウタの方もこの人誰?とたぶん思っていたことだろう。

原作でルフィとシャンクスが再会するのは最後の最後だと思うので

そうならないシチュエーションでのバトルには工夫を感じられた。

EDでもあのキャラたちの現在、みたいなスライドショーが

新旧入り混じって流れていくのは、長いことワンピから離れていたなりに

じんわりと来るものがあったので、昔ファンで良かったなと思えた部分だった。

 

ワンピースの大ファン!みたいな人間ならもっと違う感想を抱くかもしれないが

中途半端に懐古厨じみた人間の感想はこんな感じである。

音楽目当てでリピートするのもアリかなと思えた。

スカイリム日記4『ドラゴンの目覚め』

 

ドラゴンを目撃したという報せでドラゴンズリーチでは幹部を集めた会議が始まった。

その内容は近くにいた俺の耳にも届き、切迫した様子が伝わってくる。

ファレンガーはドラゴンをこの目で見ることができるかもしれないと興奮していたが

城の守りを考えて留守番ということにさせられたようだった。

バルグルーフは側近のイリレスに、兵士を率いてドラゴンを討伐せよとの命令を下す。

そしてなぜか、俺もその討伐隊に参加するように要請されてしまった。

俺は別にホワイトランの兵隊になったつもりはないのだが。

 

正直に言うと気は進まない。

バルグルーフが言うには、ドラゴンと相対して生き残った貴重な経験の持ち主だから

ということらしいが、あのときのことを思い出すと鳥肌が立つくらい恐ろしい。

だが何十人もの兵士を率いて迎え撃つ準備があるというのなら話は別だ。

このスカイリムで成功を収めるなら、これくらいの無茶はしなければ……。

 

 

俺は気休めのつもりでファレンガーから『炎の精霊召喚』を習った。

そうしている間に先発隊は既にホワイトランを発っており

後を追いかけるようにして一人でホワイトランを出発したが道に迷ってしまった。

しかし岩場の陰に山賊の拠点と思われる場所を発見したのだ。

 

たくさんの物資が山積しているにも関わらず、たった二人の山賊しかいない。

これはチャンスだと思った。隠れながら近づいて襲撃すると

火炎の魔法で山賊たちをいとも簡単に倒すことができた。

俺はわずかな労力で手に入れた大きな成果に酔いしれる。

走ることができなくなるほどの荷物を抱え込み

山賊の拠点を後にしようとしたそのとき…。

 

 

複数の人間の話し声が聞こえてくるではないか!

山賊の拠点にたった二人しかいない。そんなはずはなかったのだ。

拠点を離れていた山賊の残りが近づいてくるのを察したがもう遅い。

こちらの姿を確認した山賊たちが走ってこっちに向かってくる。

しかもそのうちのひとりは魔法使いだ!

 

ここで戦うのはまずいと思ったが

荷物が邪魔で思うように動けない。しかし今はそれどころではない。

手当たり次第に荷物を捨てて逃げようとしたが

山賊の一太刀が背中を袈裟懸けに切り裂いた。

 

 

三人もの相手に有効な手は何だ…?

鋭い痛みで混乱した頭を振り絞って思いついたのは

冷気による寒さで相手のスタミナを奪う『氷雪』の魔法だ。

目論見は成功し、放たれた冷気は襲い来る山賊たちの動きをみるみる鈍らせていった。

魔法使いの雷撃が後方から飛んでくる。苦痛とともに痺れが全身を襲う。

こらえるしかない。やがて山賊たちは倒れ、後ろの魔法使いも斧の一撃で沈む。

なんとか勝った…。自らの欲深さを大いに反省させられた一戦だった。

 

 

山賊たちとの戦いの後、ホワイトランから西にある見張り塔の付近で

イリレス率いるドラゴン討伐部隊と合流することができた。

彼女は俺の姿を確認するとゆっくりと頷き、兵士たちに周辺の捜索を指示する。

相手はあのドラゴンだ。精強な要塞の兵士たちの間にも緊張が走る。

いくつかの分隊に分かれながら、塔に向かって慎重な足取りで進んでいった。

 

 

曇り空は次第に暗い雨雲へと変わっていく。

俺は兵士たちの後についていくだけだった。この中には誰もいないのか?

塔の中を覗くが誰もいない。そのとき塔の外で誰かが叫ぶ声がした。

ドラゴンだ!!

 

 

塔の外へ飛び出す。兵士たちが各々に剣と弓を構え、戦闘態勢に入るのが見えた。

塔の周囲を旋回し、着地しようとするドラゴンに対して次々と矢が射掛けられる。

なんと頼りになる兵士たちなのだ! その士気の高さに、俺は心強さを覚える。

 

こちらの攻撃は効いているのか? まるで分からない。

恐怖で震えそうになる身体を押さえつけて炎の精霊召喚を試みる。

今の魔力(マジカ)を限界まで振り絞らなければ使えない高等魔法である。

少し離れた場所に現れたそれは、まるで炎を纏った女性のようなシルエットであった。

何かを命ずるまでもなく炎の塊を次々にドラゴンに対して投げつける。

俺は一定の距離を保ちながら、ドラゴンの動向を見ていることしかできそうにない。

ドラゴンの炎が一人の兵士を襲い、地に倒れ伏した。

次は自分がああなるのかもしれないと思うと寒気がする。

 

 

懸命の戦いは続いた。ドラゴンの炎は何度も自分を掠めていき

そのたびに死の覚悟をしなければならなかった。

イリレスや兵士たちは勇敢にも戦い続け、一人、また一人と倒れていく。

俺は自分が傷つくたびに塔の陰に身を隠し、傷を癒やした。

おかげでまだなんとか立っていられる。

 

鈍重な見かけとは裏腹に素早い動きで飛び回り戦場を駆け巡るドラゴン。

一度狙われたが最後、逃げようと思っても逃げられるとは思えない。

だがこちらの人数が多かったのが幸いしたのか

徐々に動きが鈍っていくのが分かった。

今だ! 目の前に降り立ったドラゴンに向かって斧を振り回す。

斧に宿った氷の力が切れ味鋭くドラゴンの身体に突き立った。

するとドラゴンは弱々しい断末魔の声を上げて倒れていく!

 

 

疲労が全身を包む中、ただ呆然とドラゴンの屍を見下ろしていた。

そのときだった。突然ドラゴンの身体が発光し、自分の身体に何かが流れ込んでくる。

ドラゴンは目の前でみるみるうちにその肉体を失い、骨だけになっていった。

あのときと同じだ!

ブリーク・フォール墓地の底で、壁画に書かれていた光る文字に触れたあのとき。

何かが自分の身体に流れ込んできて、頭に言葉が浮かび上がってくるのだ。

その様子を見ていた兵士の一人が呟く。

 

ドラゴンボーンだ……。確かにそう聞こえた。

 

 

その聞き覚えの無い言葉を、兵士に訪ねた。

ドラゴンボーンとはスカイリムの地に伝わる、ドラゴンを倒すことで

ドラゴンの力をその身に宿して戦う者のこと。

後の世に語り継がれる英雄たちは皆ドラゴンボーンであったという。

 

スカイリムの原住民であるノルドたちには有名な話らしく

知らないものはいないくらいのことらしい。

ホワイトランの兵士たちはノルドばかりだったが

ダークエルフのイリレスはピンと来ない様子でこちらのことを見ていた。

もちろんスカイリムに来て間もない俺にもまるで実感がない。

 

ドラゴンボーン! ドラゴンボーン!

兵士たちがまるで勝鬨(かちどき)のように囃し立てるが

俺の力はドラゴンを倒すのにはあまり役立てなかった。

後ろめたい気持ちがあり、むしろみんなの力があってこそだったと俺は言いたかった。

あまりに突然のことで、戸惑いが隠せない。

 

イリレスは興奮する兵士たちをなだめ、バルグルーフへの連絡役に俺を選んだ。

後始末をイリレスたちに任せ、一路ホワイトランへ戻る。

雨が降りしきるなか、大きな落雷が不気味に轟いた。

 

 

【続く】

 

『バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー』鑑賞。

溢れる原作愛と驚くような再現度、そしてきつい下ネタで日本人の度肝を抜いた

シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』で

監督・主演を務めたフィリップ・ラショーによる新作

『バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー』

少し前から日本でも公開されていたが、近所でもやるというので観に行くことにした。

シティハンターと同じ座組なら、たぶん楽しめるだろうという期待はあった。

 

ヒーロー映画の主役に抜擢された売れない役者が

コスチュームを着たまま事故ってしまい、記憶喪失になった役者は

身の回りにある小物のせいで自らをスーパーヒーロー・バッドマンであると

勘違いしてしまう。そして存在しないはずの妻子をヴィランの手から取り戻そうと

騒動を巻き起こす…導入部分だけでもちょっと面白そうだ。

 

今回はアメコミヒーローのパロディ映画。

アメコミ映画パロディと言ってもマーベルもDCもごった煮で節操がなく

コスチュームはバットマンだがネタそのものはマーベルの方が多い。

映画のパロディと言うと『裸の銃を持つ男』や『ホットショット』のような

作品が思い起こされるが、似たようなものだと思って差し支えない。

ただそれらと違うのは、シティハンターのときと同様に

やはり下ネタが多くを占めているということだ。

もうほとんどお下劣と言ってもいいレベルで。

最初の面接のシーンでいきなり主人公が短小用コンドームCMに出演しているのを

見せられるがこれはほんの始まりに過ぎなかった。

 

とにかくめちゃくちゃしょうもないネタが畳み掛けるように繰り出される。

最初のうちは堪えていられたが、途中から我慢できずに笑ってしまった。

大笑いというわけではないが、数撃ちゃ当たるとばかりに連発されるので

呆れてしまいつつも笑ってしまうのだ。

 

しかしこんな映画でも起承転結はちゃんとしているし

あまりに破天荒でいい意味で先が読めない展開だし

観客の見たいものはちゃんと見せてやるという心意気は感じるのだ。

紆余曲折あって即席のヒーローチームがアッセンブルするシーン。

発泡スチロールを用いた迫力と脱力感が同居するバトルシーン。

満を持して登場する掃除機。まさかそんなタイミングで!?

千両役者の登場に見ていて思わず拍手しそうになってしまった。

この作品のMVPは間違いなくケルヒャーの掃除機だろう。

 

上映時間も短めだしサクッと楽しめる、くだらないけど笑える作品である。

シティハンターはまぐれではなく単なる平常営業だったということを教えてくれた。

配信があったら酒でも飲みながらもう一回ぐらいは見てもいいと思えた。

8月8日は龍守逢ちゃんの誕生日。

 

龍守逢ちゃんは眼鏡で、背が小さくて(前から二番目だが、先頭の子が小さすぎる)

ポニーテールで、負けん気が強くて、クラスの副委員長で仕切りたがり屋

どこまでも真面目一辺倒で、勉強が得意なとってもかわいい女の子。

陸上部ではいつも最後方を走っていて、本当はあまり運動は得意ではなさそうだが

それを克服しようとする意思の強さも持ち合わせている。

しかしライバルの谷川さんはテストで全教科満点を取ってしまう規格外の秀才で

スポーツや芸術面でもそつがなく、性格も穏やかで人望もある。

そんな相手にムキになって立ち向かうその姿……もう推すしかない。

 

逢ちゃんは、はっきり言ってアニメでの出番は少ない。

なぜなら原作における彼女の主な出番は

アニメ最終回の体育祭よりも後のエピソードだからだ。

他のキャラクターは後にやるエピソードの前倒しという形でアニメ化されたが

逢ちゃんに限っては8話での水上りりとの絡みはアニメオリジナル。

陸上部としての描写もアニメが初めてで、正直かなり意外だったが

考えれば考えるほど、彼女の性格がにじみ出ていて味わい深い設定だ。

隣の席で居眠りの常習犯、神黙根子ちゃんを起こすのも彼女の仕事で

面倒見の良さが伺える。そして何かにつけて感極まって泣いてしまう人情家でもある。

アニメだけでもしっかり見ていれば逢ちゃんの魅力は伝わってくるのだが

やはり彼女の本領発揮は原作の夏祭り、そして東京への旅行の話だ。

これだけは是非アニメで見てみたい。何なら劇場版やOVAなどでも構わない。

アニメが終了してもう4ヶ月経つが、いまだに諦めきれていない。

原作も何度読み返したが分からないくらいだ。

 

個人的に『明日ちゃんのセーラー服』は実質アイドル作品であると考えている。

アイドルの福本幹がいるから……というわけではなく

不動のセンター・明日小路を中心として木崎江利花と兎原透子が脇を固め

それ以外の子たちにもときどきスポットが当たるチャンスが与えられている。

そんなアイドルグループ”蝋梅学園中等部1年3組”を見る作品なのではないか。

アニメの主題歌も坂道系アイドルと作詞作曲が同じ人が手掛けていて

余計にそれっぽさに拍車をかけている。

この作品の子たちは全員推せるだけのポテンシャルは秘めていて

箱推しと言ってもいいくらいなのだが、その中でも龍守逢ちゃんはとびっきりである。

 

https://twitter.com/siiteiebahiro/status/1556295411274371077

 

 

スカイリム日記3『嵐の前』

 

あれから一晩かけてリバーウッドに戻ってきた。

さっそくカミラに奪還を依頼された金の爪を渡すと

感謝の言葉とともに報酬が手渡された。

金額はそれほど多くはなかったが

今回の冒険で手に入れたのはそれ以上のものだったと思う。

手に入れた武器の一つに、氷の魔力が込められた片手斧があったが

想像以上の業物だ。しばらくはこの斧の世話になることだろう。

 

そして今回の冒険で魔法の価値を思い知った。

こんなことになるなら真面目に勉強しておくんだったという後悔の念にかられる。

一人での旅がこれからも続くなら、より多くの魔法を習得する必要があるだろう。

雑貨店にあった呪文の書がふと目につき、何冊か購入しておいた。

 

 

雑貨店を出て、ようやくホワイトランに向かおうとすると

村の住人であるウッドエルフの男が声を掛けてきた。

どうやら村の噂で聞いた、カミラに懸想する男の一人らしい。

なんと恋敵を装った手紙をカミラに渡せと頼んできたのだ!

余所者である俺なら怪しまれないとでも思ったのだろうか?

しかしこういうことに関わってしまうと、もう片方の男から恨みを買うかもしれない。

そうなってしまうことを懸念して、俺は丁重にお断りした。

世の中にはとんでもない奴もいたものである。

 

 

ホワイトランへの道はそれなりに険しいものであった。

川沿いを下りながら、ときおり襲ってくる狼や大蟹を倒しながら進んでいく。

一日もかからないうちにやがて森が途切れ、開豁(かいかつ)した場所に出た。

するとそう遠くない場所に巨大な要塞が見えたのだ。

あまりに大きすぎて距離感がおかしくなりそうなほどの要塞が。

リバーウッドなど比較にならない大きさだ。

 

 

要塞の周囲には広大な農場がいくつもあり

そこで同胞団と名乗る傭兵の集団に遭遇した。

彼らが屠ったと思われる巨人が足元に転がっており

相当な手練であることは俺のような駆け出しの冒険者であっても容易に理解できた。

ホワイトランとは石の強固な城壁だけではなく

こういった者たちの強さにも支えられているのだろう。

 


ホワイトランの城門は小高い丘の上にあり

訪ねてくる者を拒むかのように曲がりくねった道を登っていかなければならなかった。

城門の前では兵隊に呼び止められたが、ドラゴンのことで首長に謁見したいと言うと

ことの深刻さを理解してもらえたのか、なんとか通してもらうことができた。

ドラゴンの噂は既にこのホワイトランの地にも届いているらしい。

 

 

ホワイトランは外観の威容だけに留まらず、内部もかつてない賑わいを見せていた。

早く首長に謁見しなければと思いつつも、つい色々なものに目を奪われてしまう。

ここであったことの全てを語り尽くすことは困難を極める。

それほどまでにこの要塞内は人と物で溢れかえっていたのだ。

 

話に聞くところ、この要塞の内部は三層の構造に分かれていた。

まず最初に訪れる商店や市場が並ぶ第一層『平野地区』

そこから階段を登ったところにある居住区の第二層『風地区』

そして首長の居城であるドラゴンズリーチのある『空地区』だ。

俺は寄り道しつつも、もっとも高いところにあるドラゴンズリーチを目指す。

 

 

城は丘の頂上にあり、そこまではひたすら階段を登っていくことになる。

まったく疲れるな!

ここまで旅をしてきた身としては、文句の一つも言いたくなるというものだ。

兵隊に怪しまれながらも、ぶつぶつと呟きながら城の扉を叩いた。

 

首長の側近だというダークエルフのイリレスという女にドラゴンの話をすると

俺はホワイトランの首長・偉大なるバルグルーフの元へと通された。

ヘルゲンがドラゴンに壊滅させられたこと

そしてリバーウッドに守備の兵士を派遣して欲しいということを伝える。

もちろん俺自身は余所者なので、信用させるために

アルヴォアの依頼であることも添えて。

 

このバルグルーフという男は想像以上に有能な男であった。

ドラゴンの話は信じてもらえたようで、すぐさまイリレスに

リバーウッドに兵を送るように指示を出す。

この地方の住民にとっては頼りになることこの上ないだろう。

俺は安堵するハドバルとアルヴォアの顔を思い浮かべて

誰にも分からないくらいわずかに口角が上がった。

 

 

ひと仕事終えた俺は玉座の前で休息を取っていると

バルグルーフの方から声をかけてきた。もう一つ頼みたいことがあるという。

さすがに首長からの頼みを邪険にするわけにはいかず

首長直々に王宮の魔術士の元へと連れて行かれることになった。

ファレンガーと名乗ったその男に、バルグルーフは以前から

ドラゴンについて調べさせていたというのだ。

俺への頼みとは、このファレンガーの手伝いをしてほしいということだった。

たった一度ドラゴンに襲われただけなのに

すっかりドラゴンとの因縁ができてしまったと呆れるしかない。

 

ファレンガーは研究室を離れることができないらしく

代わりに取ってきてほしいものがあるという。

それはブリーク・フォール墓地の奥に眠るという石版……

とそこまで聞いて、俺には心当たりがあった。

もしかして屍の王が持っていた謎の石版のことではないのか?

 

 

俺が荷物の底に眠っていたその石版を取り出すと

ファレンガーの表情は歓喜に包まれた。

まさか遠回りしてきたと思っていたあの冒険が

結果的に先回りしていたことになるとは、何が起こるか分からないものだ。

 

そうしてファレンガーの願いを叶えたのも束の間

ドラゴンズリーチに緊張が走った。

駆け込んできた兵士の報告は驚愕すべきことであった。

このホワイトランの近くでドラゴンが目撃されたというのだ!

 

 

【続く】

 

『劇場版GのレコンギスタⅤ 死線を越えて』鑑賞。

Gレコが8年の歳月をかけてようやく完成形となった今

その率直な感想を言うなら”満足”だった。

当初はよくわからんなこの話…という微妙な印象であったが

劇場版で物語が直感的に飲み込みやすくなってからは

入り組んだ世界観や多数の登場人物による人間関係の複雑さ

勢力入り乱れる戦闘シーンの面白さに気付きやすくなったのだと思う。

 

TV版から多少の変更点のある総集編である劇場版は

分かりやすく整理されただけでストーリーには特に変更点は無いのだが

最後の最後に作品の印象がガラリと変わりかねない追加があった。

たったこれだけで納得感がまるで違うんだから、最初から入れておけよ禿!

∀ガンダム』のソシエ・ハイムみたいに明確にフラれたわけではなかったが

その後の進展を見せられずに終わるのは視聴者も辛いのだから。

 

今回の劇場版はTVシリーズの23話から26話までにあたる。

ストーリーの変更点が無いということは、上映時間のほとんどは

戦闘につぐ戦闘であり息抜きのシーンはかなり少ない。

それどころかこれまでの戦いの精算とでも言わんばかりに

次々とキャラが退場していくため、観客の精神的負担はかなり大きい。

あるものは非常にあっさりと、あるものは精神的変調をきたしながら消えていく。

皆殺しの富野とはかつての通り名だが

味方の犠牲が少ないだけで、今でもその皆殺しっぷりは健在なんじゃないかと思う。

 

男の野心よりも女の情念が戦場をややこしくしていくあたりは

まさに富野アニメといった感じで、女性陣の活躍が印象に残る作品だった。

誰が何のために戦っているのか、見ている人間もよく分からないのと同じように

多分劇中のキャラたちもよく分かっていないのだと思う。

ラライヤのセリフに象徴されるような、戦争を知らなかった世界で

『大きなおもちゃを貰ってはしゃいでいる大人』

を描いていたのがGレコであるならば

メガファウナの目的はその戦いを止めることにあった。

それこそが26話かけてやってきた旅の目的だったと言ってもいい。

 

戦いを主導するものたち、闘争心の強いものたちは悉く消え去り

戦後はある種の平和が訪れるが、それが続くかどうかはこれから次第。

Gのレコンギスタ』の物語としてはむしろここからが始まりなのだろう。

地球から月へ、そこから金星まで行ったベルリたちの次の視線は世界へ向かう。

どこまでも自分の目で見て確かめるのがベルリたちなのだから。

エピローグでのベルリがアイーダとケルベスのやりとりに何かを感づく場面は

いつまでもロボットなんかにうつつを抜かしていないで

自分の目で世界を見てきなさい!という老人の叱責が聞こえてくるようだったが

申し訳ないが自分はまだしばらく卒業できそうにない。

 

ベルリとノレドもそうなのだが、アイーダとケルベスのアレも

一見してかなり分かりにくいほどのあっさりしたやりとりだが

よく考えるとそれってそういうこと? という感じなので

エピローグの新規部分には驚かされた。

TV版ではラライヤ応援団の一人でしかなかったケルベスだが

劇場版ではアイーダ関連のシーンではちょくちょくケルベスの新規カットがあり

関連を匂わせてはいたのだが…。

アイーダは元々カーヒルみたいな男が趣味だったのだから

そこでケルベスが選ばれるのはさもありなんという感じではある。

 

劇場版でも変更がなかったが、ルインとマニィがゆるキャンするに至ったところだけは

何かしらの補足が欲しかったところである。

最後の戦いで憑き物が落ちたのだろうがあまりにも落差がありすぎる点は否めない。

劇場版唯一の不満点だ。

クンのお腹が妊娠していると分かるほどの時間が経っているので

頭が冷静になくらい色々あったあのだろうとは推察できるのだが。

クリムとミックがクレセントシップを離れて何がしたいのかというのが

はっきりしたことについては良かったと思う。

 

書きたいことは他にも山ほどあって

その全てにコメントしていると終わらないので

とりあえず劇場で買った『富野由悠季の暗号』を見終わってからまた考えたいと思う。

禿にはまた新しいアニメを作って欲しい。

また見るから。

フィットボクシング連続50日

 

一度連続100日まで行ったことがあるが

ちょっとした手違いで記録が失われてしまったのを

ふたたび連続50日まで戻ってこれた。

連続365日というアチーブメントが存在するらしいことを考えると

100日分が失われたのはとても勿体なかった。

 

ただ、ここのところ猛暑が続き毎日汗を滝のように流しながらやっているにも関わらず

翌日になると体重が元に戻っていることが解せない。

50日前は一日30分だったのを、今は40分コースでやっているのに…。

 

それはともかく、5月にSwitchのセールで買ったまま寝かせていた

スカイリムにとうとう手を付けた。

せっかく予備知識ゼロでやるんだから

それをリプレイ小説みたいな感じでやっていこうかな…と思ったまではよかったが

スカイリム日記を書いている時間でスカイリムをやる時間がなくなってしまう。

これは想定外の出来事だった。本末転倒にもほどがある。

最初はもっと軽い感じで書くはずだったのが

徐々に筆が滑り結構長文になってしまう。

とにかく未知の世界、未知の出来事が盛り沢山で、遊びたくて仕方がないのに

やっている時間がない。

 

ブログを始めてからというもの、毎日ゲーム・映画・アニメで

更新するネタを絶やさないようにしているせいだろうか。まったく暇がない。

リア充ではないかもしれないが、充実はしているのかもしれない。