スカイリムというゲームに初めて触れた時、これは凄いゲームだと思った。
この冒険は誰のものでもない、きっと自分だけの冒険になる。
しかし何もしなければ、その冒険もいずれ虚空の彼方に消え去ってしまう。
誰にも知られることのないまま……。
よって冒険者・Gale_a_momentの旅をここに書き記す。
(2022年8月1日開始・Nintendo Switch版)
続きを読むスカイリムというゲームに初めて触れた時、これは凄いゲームだと思った。
この冒険は誰のものでもない、きっと自分だけの冒険になる。
しかし何もしなければ、その冒険もいずれ虚空の彼方に消え去ってしまう。
誰にも知られることのないまま……。
よって冒険者・Gale_a_momentの旅をここに書き記す。
(2022年8月1日開始・Nintendo Switch版)
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去年久しぶりに献血したときに、三つ集めると記念品がもらえるスタンプカードというのを貰ったので、何が貰えるんだろうかと気になって一応スタンプを集めていた。スタンプは三回分で、そのうち一回以上は成分献血をしなければならない。普段フラっと献血ルームに行って待ち時間が短かったらやる、ぐらいのスタンスである自分にとって成分献血は未知の領域だ。成分献血はいつ行っても満席状態で予約しなければ無理だ。自分は予約してまで献血するほど熱心ではなかったので、献血歴が10年にもなろうとしているのに成分献血にはまるで縁がなかったのだ。
そういうわけで一ヶ月前からラブラッドで成分献血の予約を入れた。成分献血はかなり時間がかかるらしく、一日にできる回数は全血よりかなり少ない。できるだけ自分に都合のいい時間にやろうとすると、予約もかなり早いうちに入れなければならない。休日は特に予約が埋まるのが早い。成分献血には血小板と血漿の二つがあり、分からない場合は血小板を選んでくださいと書いてあったので、何も分からない自分は迷いなく血小板にしたのだが、後で実は結構な違いがあるということを知った。
献血当日。いつも通り受付を済ませ、血圧計、シーフテスト、問診票、医師よる診察と手順を進めていくわけだが、今日は成分献血ということでいつもと少し勝手が違った。成分献血をするには一年に一回心電図を取らなければいけないらしい。採血の時間が長いイコール身体への負担も大きくなるわけだから、途中で体調が悪くなるリスクがあってはいけないということだろう。予定時間からさらに10分追加である。
幸いなにも問題はなくスムーズに採血が始まる。いつもと違う部屋の奥に通され、若干の緊張があった。そして心なしか看護師さんの応対がいつもより手厚い感じがする。成分献血とは一旦血を抜いたあと遠心分離機にかけて必要な成分だけ取り出し、血は身体に戻すという方法である。全血より手順が増える分時間がかかり、全血ならスムーズに行けば30分ほどだが、血漿だと60分、血小板なら90分はかかるらしい。今回は何も考えずに一番時間のかかる方法を選んでしまった。
採血している間なんだか血が出たり入ったりするような感覚があるが、実際は完全に抜いてから戻すらしいので気の所為だったのかもしれない。そして初めはそんなことはなかったのだが、時間が経つにつれかなり腕が痛くなった。長時間動かせないせいかもしれないが……終わった直後は指も曲げられなくて若干血の気が引いた。採血の間はスマホ弄ったりテレビを見ていてもいいのだが、周りを見ると漫画とか読んでいる人もちらほら見かける。自分は片手で本を持ってページめくれるほど器用ではないので、それは諦めた。
正直に言えばやっぱり時間がかかるのはあまり好きじゃないので、成分献血はよっぽどの理由がなければやらないかも。やっても次は血漿を選ぶ。献血の回数を稼ぎたいという人は献血可能なインターバルの短い成分献血ばかりやるらしいのだが、よくそんな時間あるなと感心する。
献血終了後に貰った記念品は……サランラップ! サランラップぅ!? うーむ……そんなもんか。 それよりもポイント二回分溜まって貰えた輸血パック型エコカイロが嬉しい。一見ジョークグッズっぽいが、なんというか献血の記念品ならではという感じがすごい。血液型がO型なのでOでいいですよね?と言われたので輸血パックもO型になったが、ほかのやつも欲しくなった。
そして輸血のあとはお待ちかねのご褒美である。何を食べようと一切の罪悪感を感じないエンペラータイム。こういうときに肉を食べるとまるで全身にタンパク質がみなぎるような感覚で満たされる。大盛りハンバーグカレー、美味しゅうございました。
日本人男性の平均寿命は81歳とちょっと、ということは今年で41になる自分はもう人生の半分が過ぎたと言ってもいいのかもしれない。生きているというよりは、もう既に死に始めている。そんな漠然とした心境の変化を感じつつある自分にとって、『オットーという男』という映画はこれからの生き方を多少考えさせられることになった。
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オットー・アンダーソンという初老の男はいつも仏頂面で、誰に頼まれたわけでもないのに毎日町内のパトロールをしているような人。その内容はゴミの分別、駐車のマナー、ペットの散歩の仕方などルールを守らない者には手当たり次第に食って掛かり、周辺住民からは煙たがられていた。だが妻に先立たれ孤独を感じていたオットーは仕事を辞め、妻の後を追う決意をする。だがそんな矢先、向かいの家に引っ越してきたメキシコ人の家族に関わってしまったことで、何かとお節介を焼かれるようになる。人を遠ざけるオットーに対して、グイグイと距離を詰めてくる向かいの一家。意図せず何度も自殺が阻止されるうちに、徐々にオットーの心境にも変化が訪れる……。
この映画はスウェーデンの小説で映画化もされた『幸せなひとりぼっち』のハリウッドリメイクである。そちらは未見なのだが、トム・ハンクス主演のヒューマンドラマという時点で手堅い内容なんだろうな、というのは見る前からだいたい想像がつく。はずだったのだが……。
はっきり言って、この歳になるとオットーのことはもう他人事とは思えなかった。家族もおらず一人暮らしで、友達とは喧嘩して不仲、周囲や社会に不満を募らせており、自ら人生にピリオドを打とうとする……。自分も今でこそ強がってはいるが、10年後となるどうなっているかは分からない。鑑賞中さまざまな思いが頭の中をよぎり、オットーに感情移入しすぎて、いつぶりか分からないくらい号泣してしまった。
オットーも最初は嫌なじいさんだなと思うのだが、何だかんだで困っている人を見たら放っておけない人間で、気難しいがどこか人恋しさを感じさせるようなトム・ハンクスの演技はさすがである。物語の折に触れてオットーの回想が入り、青年時代の奥さんと出会い、それによってどれだけ人生が色づいていったか、そしてどれだけ奥さんのことが大切だったのかが伝わってきて胸がつまった。ストーリーとして捻りのない分かりやすい話なのだが、出てきたものは全部使い切って終わるという、すっきりした感じも好みである。エンドロールの最後まで目が離せない作品であった。
興行的にはコケてしまっているようで、早期に公開終了してしまいそうな感じがするのが残念でならない。
3月のチャンピオンミーティング・ピスケス杯は中山芝2000m(皐月賞)。右・晴・良という非常に素直な条件のレース。王道路線の中距離なので出すことのできるウマ娘は多く、その中で誰を選ぶか……ゼンノロブロイは出せるなら必ず出すと決めているのでまず一枠。次にウマ娘二周年で差しスキルの発動位置や順位条件が緩和されたと聞いたので、差し系で前から使いたかったエイシンフラッシュが二人目。最後の一枠はデバフ役を出そうかなというのが当初の計画であった。
ゼンノロブロイは自前のスキルから言って先行向けと思われるのだが、手持ちのサポートカードでは先行の勝利のためのパーツがなさすぎるので、今回のレース条件ではクリスマス・オグリや二周年でかなり強化されたトウカイテイオーに勝つ見込みは無さそうに思えた。よってロブロイも差しで行くことにする。前回ロブロイを出した12月のチャンミでは結局一勝もさせられなかったので、今回こそは勝たせたい……そのためにどうすればいいか考えた結果、3000円課金し育成ウマ娘の引換券つきの有償石を買った。課金はもうこれっきりだぞと固く心に誓って。
引換券でメジロドーベルを取る。メジロドーベルの固有はチャンピオンミーティングにおいては5~6位で発動する加速スキルであり、継承させてもそれなりに効果のある差し向けのスキルである。メジロライアンの固有スキル・アナボリックと合わせることで大きな効果を得られるので差しの鉄板構成とされている。既に手持ちにスタ3パワー6のライアン因子があったので、あとはドーベルの因子を作ればいい。
できればパワーかスタミナの3が来て欲しいな……そう思いながらアオハル杯をひたすらに回していたのだが、ピスケス杯の初戦である14日の一週間前までに満足のいく因子がひとつもできない。それどころか3は一回来ただけ(賢さ3…)。そろそろ本番用の育成を始めなければ間に合わない。そういうわけでドーベルの中で一番マシな因子(スタミナ1…)とライアンの因子を継承させる育成が始まった。実馬のライアンは本来ドーベルの父親にあたるのでインブリード(近親交配)になってしまうのだが、あくまで想いの継承ということでそれを可能にしてしまうのが非常にウマ娘!って感じだ。
本番用育成はグランドマスターズで行った。悩んでいた三人目は自然とドーベルに決まっていた。何度も育成したので慣れたからというのもあるが、自前で八方にらみ(デバフ)を持っているというのも大きかった。GMが実装されたばかりで手探りの育成となったが、評価値はこれまでより高くなる傾向になった。知識表でスピード・パワーの欠片を集めれば根性育成が非常に有効、ということで根性を二枚入れたからかもしれない。その後本番育成中のドーベルからパワー3因子が出たので、ライアンと合わせてスタ6パワー12の非常に丁度いい組み合わせができるようになり、以後こちらの因子を育成で使うことにした。本番用は目標以外のレースをさせないので継承相性の低さが気になるがしょうがない。
使用サポカはSSRメジロラモーヌの副産物であるSRメジロドーベル。差しスキル中心の構成に加えて高いヒントレベル、レアリティのわりにトレーニング効果の高さで採用。配布SSRのシンボリクリスエスも中距離用金スキルの気炎万丈に加えて差しスキルを多く持つ。まさに今回のために用意されたようなサポだ。あとは当然SSRメジロラモーヌを使うとして、無凸だが差し用の加速スキル乗り換え準備を持つSSR賢ネイチャ、いつもの配布SSRスペ、レンタル枠は主にSSRエイシンフラッシュで、同キャラで使えない場合はなんとか使えそうな配布SSRブライアンやSSRウオッカを選ぶしか無かった。
無凸のネイチャがレスボもファンボも持っていないので意外と足を引っ張る。あと所持スキルが正直ショボすぎると思う。ヒントが出てても全然嬉しくない。ラモーヌも中距離育成だというのに案外マイルスキルばかり寄越してきてうまくいかないことが多い。きっとマイル育成だと中距離スキルばっかり寄越してくるんだろうな……。
育成により以上の三人が出来上がった。中距離因子は豊富なのでなるべくSを狙いたかったが、ロブロイは最後まで中距離Sを引くことがなかった。ドーベルは芝中距離共にSを引いたが連続イベント未完走が複数ありスキル構成に不安が残った。スタミナ目標値は700だったが気炎万丈に回復効果がついていたので思ったより余裕があると思うのだが、足りないかもしれないと感じた場合は根幹距離やヒントレベルの高い回復スキルを取った。なので絶不調を引いても走りきれないということはないだろう、多分。
チャンミ当日、今回はなるべく勝ちたかったのでマッチングする時間にも気を遣った。まず一日目は仕事が終わって家に帰ってきてすぐ、夕飯食べた後、風呂入った後、寝る前と四回に分けて実施し、一番勝率の高かった時間帯を選んで翌日集中的にマッチングすることにした。なるべく人が多い時間帯の方が、強い相手と当たる確率は下がるはずである。あとガチ勢はできるだけ少ないほうがよい。調査の結果、夕飯後(7時前後)が一番勝率が高かった。
グレードリーグ・ラウンド1は40戦20勝、なんと勝率5割。予想外の結果にむしろ自分が一番驚いていた。相手が玉石混交とはいえ、三人のうちの誰かが加速スキルの四段ロケット(彼方・アナボリ・ワンチャン・乗り換え準備)でぶっ飛んでいくという戦法が思ったよりハマっており、勝利を積み重ねる。だが今回の環境キャラとされている白キタサン・クリオグリ・テイオーと当たるとやはり不利。特に仕上がった白キタサン相手は影も踏めないくらいのセーフティリードを作られてしまう展開が多く、ラウンド2ではより多く出てくることを考えると楽観はできなかった。
今回のコース、後方脚質が不利だということは予め分かっていた。なぜなら、中山の最終直線は短いからである。たったの200mしかない(東京は500m)。よって中盤スキルをできるだけ盛って前に食らいついていかなければ、どんなに加速しても追いつけないほどのリードができてしまう。白キタ・クリオグリ・テイオーが環境とされていたのも、前目の脚質でスキルがコースと噛み合っていたためでもある。そんな条件の中あえて差し3で挑んだので、まったく勝てないことも予想していたのだが、思った以上に仕上がっている相手は少なかったらしい。ラウンド1は。
チャンミ二日目に何気なく育成したロブロイが芝中距離Sを引いたので交代。ドーベルも芝Sを失ったが評価値が2000以上上がったので交代したが、これが後にどれくらい影響を及ぼしたのかはわからない。それにしてもドーベルが相変わらずイベント完走しないので困る。優位形成・気炎万丈・鋭脚一閃の三つも未完走とは。
グレードリーグ・Aグループラウンド2は40戦10勝とラウンド1の半分の勝率となり、かなりの苦戦を強いられることになった。伊達と酔狂のチームで参戦している自分が馬鹿らしくなるくらいの、強キャララッシュである。白キタサン・クリオグリ・テイオーはもう見飽きた! 中距離Sは当然といわんばかりに仕上がった相手も多くなり、5連敗することすらあった。4段ロケット加速でも全然追いつけない。
ラウンド1のときはもしかしたら今回こそはA決勝いけるかも……? と淡い期待を抱いていたのだが、結局一度も3勝できずB決勝行きとなった。期待してしまった分落胆も大きい。でも自分以外にもロブロイ出してるトレーナーを一人見かけて、そのときは大いに感動した。いいよね、ロブロイ。
グレードリーグ・Bグループ決勝。白キタサンとクリオグリはいるものの、はっきり言って走る前から勝つんじゃないかと思える程度には仕上がってない相手で、Aに比べるとかなり格落ちする。中距離Sは自分たち以外には一人しかおらず、取得スキルもめちゃくちゃである意味気は楽であった。
レースはいきなり一番人気のロブロイが出遅れて最後尾に。まずい。だが今回は追込が二人いるので、差しでもかなり前に行けたためフラッシュとドーベルで4位・5位を争う。差し3の最大の弱点は自分たちより後方が一人もいないことなのだ。最低でも6位には誰かが上がっていないと、加速がままならず勝ちにつながらない。乗り換え準備(差し切り体勢)は二周年の調整により4位まで出るようになったのだが、それだけでは加速が足りない。単逃げだと逃げの勝つ見込みは薄いし、逃げが多すぎると先行が順位条件によって加速スキルが発動できず死ぬという、脚質分布による負けパターンは意外とある。
固有加速が出るのは5~6位なのでできればもう少し下がって欲しいが、そう上手くはいかない。終盤に突入し5位のドーベルが固有スキル『彼方、その先へ…』を発動、その瞬間勝利を確信する。最終コーナーで前方にいる白キタサン・クリオグリにグングン迫っていき抜き去るかに思えた。だがドーベルは大外を回ってしまい、不利な状況になってしまう。その間を縫ってやってきたのが、エイシンフラッシュだった。
エイシンフラッシュはまるでゴルシワープのように内側を上手にすり抜けて先頭に立つ。彼女は二周年の調整により、固有が”すごい”勢の一人になり、全身全霊の進化スキルも”すごく”速度アップになり、終盤恐ろしいスピードで差し切って勝ってしまうことが今回のチャンミでもたびたびあったのだが、決勝でその末脚が出た!
フラッシュはラウンド2では位置取りの悪さゆえかほとんど勝つことがなかったので、面目躍如といえる大勝利を収めた。ラウンド2でもちょくちょく勝っていたロブロイが、決勝に限って活躍できなかったのは残念だ。ロブロイが勝ったら引退しようかななどと思っているのがいけないのか?
毎回ウマ娘は熱くなった奴の負けと口を酸っぱくして言っているにもかかわらず、今回は推しキャラを勝たせるためにだいぶ熱くなってしまった。時間をかければかけるほど勝てなかったときのショックは大きく、それが引退に繋がるのが毎回の流れなので結構危ない橋を渡ってしまったと思う。反省だ。来月のチャンミはおそらく天皇賞(春)になると思うが、その場合に出走させる三人はもう決めてある。ロブロイ・マンカフェ・ハヤヒデの三人だ。不遇な子ほど活躍させたくなるのだが、今回ほどは頑張らないつもりだ。
そして次回のガチャ更新、グランドマスターズの三女神のサポカは来ないだろうと思っていたのに、来てしまった。ラモーヌのガチャではそれほど石が削られなかったので、多分これに残りの無償石をブッパすることになると思う。グランドライブのライトハローは必須級だったので、それくらいのサポカを自前で持っていればレンタルを好きに選べるようになるからだ。そうは言っても全てはガチャの運次第。三女神だけに、まさに神の思し召しというところか……。
エヴァQでひどく落胆し、その後予告を見てつまらなそうだと感じた『シン・ゴジラ』は、どうなるかは自分の目で見て確かめる!と初日に観に行ったのだが、結局は個人的にも世間的にも大ヒット作品となった。続けて『シン・エヴァンゲリオン』『シン・ウルトラマン』と公開され、それなりの満足感を得つつも『シン・ゴジラ』のときの熱量には届かない……。そんな思いを抱いていたところに満を持して公開された『シン・仮面ライダー』、今回も自分の目で確かめてきた。
本郷猛(池松壮亮)は改造人間である。緑川ルリ子(浜辺美波)を伴いクモオーグと呼ばれる謎の怪人による追跡からの逃走中、ルリ子が敵戦闘員に捕まってしまう。だがそのとき本郷はバッタオーグに変身し敵を蹴散らす。そして山中のセーフハウスに二人が訪れると、本郷を改造した張本人であるルリ子の父・緑川弘(塚本晋也)が姿を現した。弘は本郷にその力を正しいことに使って欲しいと諭すが、追跡してきたクモオーグによって殺され、ルリ子も連れ去られてしまう。本郷はバッタオーグ専用バイク・サイクロン号に乗り込みクモオーグに接近、自らを仮面ライダーと名乗り激しい戦いの末にクモオーグを撃破する。戦闘後本郷とルリ子は予備のセーフハウスに向かうが、そこには政府機関に所属する二人の男(竹野内豊・斎藤工)が待ち構えており、秘密組織SHOCKERの排除のために協力してほしいと持ちかけてくるのだった。
『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』と同じく、今回も初代の原点回帰的作品である。見ていて感じるナニコレ?的な要素はだいたい原典がそうだったからというのも一緒だが、仮面ライダーの生みの親である石ノ森章太郎作品からの引用もしばしば見られた。そこには筋書きとしての面白さとかはあまり関係なく、やりたいからやるのが庵野秀明流である。だから出来ることなら原典の知識はあったほうが楽しめると思う。ゴジラもウルトラもその傾向はあったのだが、ライダーは特にその傾向が強い。非常に趣味性の強い作品だ。
劇中で本郷猛が足を折られるのは、実際に初代の本郷猛役だった藤岡弘が撮影中の事故で骨折し、撮影に参加できなくなったので一文字隼人にバトンタッチした、みたいな楽屋裏の再現だし。出てくる人工知能搭載ロボットがどう見てもロボット刑事Kだったり、竹野内豊と斎藤工の二人が自分の名前を明かしてようやくあんたらがその役だったんかい!って気付いたりできれば面白いかも。少年ライダー隊は出てこなくてよかった……。
全体としてストーリーは暗め。そして初っ端からおびただしい流血シーンがある程度にはエグみが強い。それに加えて庵野秀明作品でよくある専門用語の羅列による説明が被さってきて、ちょっとうんざりした。改造人間として得た強すぎる力とその心根の優しさの間での苦悩。人類の幸福を求めるSHOCKERと人間社会のディストピア感など、石ノ森章太郎テイストが強くカタルシスに欠けるところはあるのだが、根暗な本郷猛の性格にも雰囲気がだいぶ引っ張られている。スポーツ万能、頭脳明晰だが口数が少ないコミュ障で、使命感の強い非常にシリアスな男である。そしていつも震えている。それだけにほとんど真逆の性格をしている仮面ライダー第二号こと一文字隼人(柄本祐)が登場してからは、そちらがかなり引っ張ってくれるので純粋に熱さが勝ってくる。でも出てくるのがだいぶ後の方になってからなので、そこは勿体ないと思う。ダブルライダーの関係は本当に熱くて良かった。バイクアクションもかなり見応えがある。
まあしかしながら今回もシンゴジには届かなかったと思わざるをえないのだが、これは自分がシンゴジが好きすぎるせいだからしょうがないのだろうか。それにライダーは明らかにゴジラやウルトラより金がかかってない作りだ。俳優の正面ドアップシーンが多いし、CGはあんまり馴染んでないし、編集で強引に形にした感じがするくらい短いカットの連続で、これまで以上に見づらい。セリフも聞き取りづらい。ショッカーライダー戦は暗すぎる……。正直悪いところをあげればきりがない。シンゴジだっていま見たらセリフの早口やばいし。だが一文字のキャラはかなり好きになったので、もし続編で主人公になるなら見てみたいとは思う。
特典の仮面ライダーカードを開封したらなんかキラキラしてる! どうやらこれは限定のレアカードらしい……やったぁ! シン・仮面ライダー最高!
前の投稿から20日も経ってしまったので、ちょっと忘れかけているので、なんとか思い出しながら書いてみる。まさか去年の12月から3ヶ月経ってもまだゲームが終わらないとは思っていなかった……。
水竜の神殿で水の精霊珠を発見し、四つの精霊珠が集まったまではいいのだが最後の一つがどこにあるのか分からない。火・水・土・木…ということで五行、すなわち最後のひとつは金の精霊珠になると思うのだが、これまではそれぞれの名前にまつわるような場所にあったのに、これだけはありそうな場所が思い浮かばない。
とりあえず祭壇に今ある精霊珠だけでも捧げてみようかなと妖精の森を訪れると、なんと森にいた妖精の一人が、既に四つ集めた状態で話しかけると最後の一つをくれた。僥倖だがノーヒントすぎるだろ。そのまま妖精の森の奥地で五つの精霊珠を捧げると妖精王が現れ、麻痺耐性付きの頭防具である妖精王の冠と主人公のみ回復BP+1とLP+2というオマケ付き。SFC版にはないミンサガの新イベントなのだが、結局この世界の妖精って何?という謎が残るちょっと素っ気ないイベントである。オマケはありがたいのだが。
妖精の森を出るとフロンティアまで飛ばされていたので、そのままヴァンパイアの洞窟を攻略。ボスがヴァンパイアというだけあって不死系の敵シンボルが多く、ところどころをヴァンパイアのしもべが道を塞いでいる。しかし本来なら中盤に差し掛かったあたりで発生するイベントのため、それほど苦戦することなく最深部に到達。このままヴァンパイアも倒してしまおうと思ったが、意外にも大苦戦。
SFC版ではほどよく育った武器なら通常攻撃一発で倒せるくらいの雑魚だったヴァンパイアがとてつもなく強化されていたからだ。全体攻撃”デスレイン”で微妙に削られつつ、下僕化というそこそこの威力がある体力吸収+魅了の攻撃によってPTが崩壊させられてしまう! そして想像以上のタフさ。
クエストアイテムである聖杯による攻撃”聖なる輝き”はアンデッドに対して1000以上のダメージというとてつもない威力があるが、それでもなかなか倒れてくれない。こういうとき回復役が術使いのバーバラ一人しかいないのが悔やまれる。結局四度目の挑戦で撃破。倒してもドロップアイテムがあるだけで報酬が特にあるわけでもない。洞窟内の宝箱も大したものが入ってないし、しけたイベントだ。だがヴァンパイアは何者かによってそそのかされて復活したことが示唆されている。
ヴァンパイアを倒し、フロンティアからの帰り道にあるクジャラートで、途中だったアサシンギルドのイベントを終わらせようと本拠地に乗り込む。永遠に続くかのような十字の回廊がひたすらに続いていおり、その通路の一方向にだけ灯りのようなものが点いていた。何の手がかりもないのでとりあえず光の方向へ向かって進むのだが、とにかくどれだけ進んでも景色に変化がないため不安が押し寄せてくる。だがこのやり方が正しいと信じて進むしか無い……。
敵を避けながらどれだけ歩いただろうか、急に青空と花畑の広がる空間に出る。そこにはアサシンのボスとその取り巻きたちが待っていた。アサシンボスはこの場所のように世界中を楽園にしようとしているとバーバラを誑かすが、旅芸人として世界中を巡り、人生経験の豊富なバーバラはアサシンボスの誘いを一蹴、戦闘に入る。
SFC版ではアサシンギルドのボスはフローズンボディというとんでもなくキモい巨人のゾンビだったのだが、ミンサガでは魔女のようなアサシンボスとその周囲にアサシンの取り巻きが四人という集団戦。数が多いだけあって一人あたりの火力は大したことがないのだが、一人あたりのHPが高い。2000くらいはありそうだ。アサシンは初めは人間の姿をしていたが、1ターン経つと本当の姿を現す。やはり正体はモンスターだったのだ。
ここで”電光石火”や”光の腕”などの強力な技を閃き、戦況は有利に運ぶかに見えたがアサシンボスが妙に頑丈なため削り合いになる。ここでも回復術の使い手であるバーバラが早々に倒されてしまい、PTの立て直しが困難に。最初はそれほど苦戦はしなさそうに思えたが、一人また一人と倒れ、最後に残っていたのはゲラ=ハただ一人。危ないところだったが勝ちは勝ちだ。
アサシンギルドのボスを倒すと花畑は消えて、回廊と同じただの石造りの部屋に戻った。そこにはサルーインのしもべであるミニオンの一人が背を向けてなにやらぶつぶつと呟いている。正体を確かめようとバーバラが近づくと見えない力によって壁に叩きつけられ、ミニオンも捨てセリフを残して消えてしまった。今やそれほど苦戦する相手ではないはずなのだが、イベントには逆らえない悲しさがある。それにしてもここのミニオンからフロンティアに眠る怪物、ジュエルビーストについての話が聞けるはずだったのだが、特に言及がなかった。ちょっとあてがはずれた感じだ。もしかしてもう復活しているのか?
放置しておくと店がいつまでも利用できないことに気付いたので、モンスターの襲撃を受けているメルビルの救援に向かう。まずモンスターが湧いて出てきたというエロールの神殿に行くと、そこでは神官の一人がサルーインへの祈りを捧げている場面に遭遇する。こいつがメルビル襲撃事件における内通者だったのだ。
神官は二体の大型モンスターを召喚して抵抗してきた。まず最初にパワードデビル、次にサイクロプス、そして神官本人とのチェーンバトルに入る。チェーンバトルは受けたダメージはそのままだが、蓄積されたBPは継続されるため最初からエンジンがかかった状態で戦えるのはなかなか気持ちいい。強さとしてはそれほどでもなかった。
神殿の敵を一掃し、次はモンスターの攻撃を受けているエリザベス宮殿へ。さすがに皇帝の居城だけあって宝箱の中身も店売り中級レベルのなかなか良いものが入っている。フランシスカなんて店売り最強片手斧だったはずなのだが、あいにくPTには斧使いが一人もいないので宝の持ち腐れだ。宮殿内を徘徊するモンスターの囲いを破って、三階の皇帝の謁見の間に飛び込む。
そこには皇帝と共に親衛隊長のネビル、エロール神殿の女司教ソフィア、そして少数の兵士がなんとか立て籠もっているところだった。ネビルはバーバラたちの腕を見込んで皇帝の警護を任せ、城に入り込んだモンスターを一掃するために打って出るという。よくもまあどこの馬の骨とも分からない連中に皇帝を任せる気になるな……。皇帝の奇病はクリアできなかったので、バファル帝国関連のイベントはひとつもやっていないから一度も面識ないのに。
だがネビルが出ていった隙を突かれ、無防備なはるか上空から皇帝の元を目掛け一体のモンスターが飛来してきた。皇帝を守るため、大空魔竜…もとい大空飛竜と戦闘に入る。強風という全体に200程度のダメージを与えてくる技が驚異的で、早めに決着を付けなければという気にさせられる。ここでこれまで武器や技に恵まれず、ちょっと足手まとい気味だったエルマンが”乱れ突き”という超必殺技に開眼。BP消費はデカいが一撃で1000ダメージの大活躍を見せる。
大空飛竜を倒すと、サルーインの復活が間近に迫っていることを感じている皇帝は、バーバラの身を案じつつ、お礼として金一封(10000金)を渡す。おいおい世界が滅びるかどうかなんだぞ、桁がひとつ足りねーんじゃねーの? と言いたいところだがぐっと堪える。その後城の外に放り出されるのだが、もう一度皇帝に会おうとしても門前払いを食らう。さっき言ったことも本当かどうか怪しいもんだな……。
進行度は17に達した。進行度で特に新しいイベントが始まらないので、放置したままのイベントを進めることにした。吟遊詩人を外しアイシャを加入、タイニィフェザーから聞いた、タラール族はカクラム砂漠の流砂に消えたという情報を頼りに探しに行くことにした。
カクラム砂漠は辺り一面の砂景色だが、ところどころで流砂が発生しており思うように進めない。思い切って流砂に飲まれてみると、逆に流砂の落ち着いたオアシスのような場所に流れ着いた。そこにあった遺跡を巨大な鳥のモンスターが守っており、触れると戦闘に入るどころか吹き飛ばされて近づくことすらできない。鳥に捕まらないように走り抜けることで飛んでくる鳥を回避し遺跡に入る。
砂に埋れ、それなりに形を残している遺跡の中にはあいかわらずモンスターが密集している。うんざりするがもはやそれほど逃げる必要が無いことだけが救いだ。途中をバガーという巨大な昆虫モンスターが塞いでいる。早い内から来ていれば強敵だったが、いまとなっては単なる雑魚にすぎない。遺跡内のワープゾーンに入るとそれぞれ宝箱のある部屋に繋がっているのだが、ハズレの部屋もある。カクラム砂漠の地下は、SFC版は宝箱がありすぎて金が持ちきれなくなるダンジョンの筆頭であったがミンサガではそういう心配をする必要はない。
遺跡の奥へ進むと洞窟になっていて、そこには忘れられた地底人たちの集落があった。しかし話しかけてもまともに口を聞いてくれない。そこよりさらに先へ進むと伝説の湖の町と呼ばれる場所に消えたはずのタラール族がいて、アイシャは祖父である族長のニザムと再会する。ニザムはこれから起こるサルーインとの激しい戦いを予測し、それから逃れるためここに残ることを提案するのだが、アイシャはそれを断って地上に戻ることを決意する。
ニザムとの話が終わり、伝説の湖の町のさらに奥へ進むとディステニィストーンのひとつ、土のオパールが祀られている祭壇があった。持っていくのは簡単だがどうするか……とりあえずタラール族が信仰している大地の神ニーサに祈ってみると、どこからか不思議な声が聞こえてくる。
邪神サルーインが復活するのを止められなければ世界が破滅してしまうが、ディスティニィストーンを持つものがマルディアスに住む生物の代表としてサルーインを阻止せよ……と。だが自分にそれが出来ないのなら、それが出来る者を探してディスティニィストーンを渡すことが石を持つものの使命であるらしい。多分これが大地の神ニーサの声なのだろう。SFC版では代表(チャンピオン)と言っていたのになんだか普通になってインパクトが薄れた。ここまで石を集めてきたのだから土のトパーズも当然貰うとして、ここではついでに使用して減った聖杯の力を元に戻すことができるらしい。
元来た道を戻るとさっきの地底人たちに呼び止められる。バーバラたちが持っている土のトパーズを見ると、こちらがニーサの戦士だと認めてくれたようで、その目的を尋ねられる。サルーインを阻止するのか、もしくはサルーインを叩き殺すか。SFC版では叩き殺すと答えると、神を殺すとはなんという思い上がりか!と怒られて今度こそ二度と口を聞いてくれなくなるのだが、ミンサガではもう一回チャンスをくれる温情措置。
そういうわけで今度はサルーインを阻止すると答えると、伝説の武器のひとつである細剣・大地の剣を託しその使命が果たされることを祈って待つという。この地底人たちは元々光の神エロールの時代のはるか昔、創造神マルダーの時代から存在していた古代人の子孫であり、色々あって砂漠の地下に避難してそれっきり地上とは無関係を貫いており、現生人類とは何の繋がりもない。タラール族はその地底人から離れ地上に移り住んだものの子孫で、仲間の一人であるアイシャが実は地上人とは別の生物であるということが判明する、けっこうショッキングなイベントでもある。SFC版と違ってこのダンジョンは外に戻るショートカットが無くなってしまったので戻るのにも一苦労……というところで今回は終わる。
今年度アカデミー賞の本命!などと言われてしまうと色眼鏡をかけずに見るのはもはや困難である。日本ではエブエブなどという略称で若干キャッチーな感じを出そうと試みているが、今作の監督は『スイス・アーミー・マン』のダニエル兄弟。非常に好みの分かれる作品であることは容易に予想できた。だが作品の評価の9割は好みで決まるというのが個人的な持論である。当たって砕けろだ。
かつて駆け落ちし中国から渡米、現在はコインランドリーを経営するエブリンは税金の監査、娘との諍い、数十年ぶりの父親との再会、そして優しいだけが取り柄の頼りにならない夫と幾つものトラブルを抱えて疲れ果てていた。しかし国税局の監査官に確定申告の不備を指摘され呼び出されてしまう。だがその国税局のエレベーターの中で、夫に突如として別の宇宙の夫が乗り移り、現在全てのマルチバース(多元宇宙)の驚異となっているジョブ・トゥパキとの戦いをエブリンに託す。エブリンは教えられたマルチバースに接続するための方法を試すと、本当にマルチバースに飛ばされてしまうのだった。かくしてエブリンは無数に分岐する世界の、ありえた可能性の自分からその力を引き出し、全マルチバースの驚異であるジョブ・トゥパキと戦うのだ!
レイトショーで見たのが、その選択は失敗だったように思う。非常に脳と目を酷使するため、どれくらい作品を理解できたか分からない状態でこの感想を書かなければならなくなったので、トンチンカンなことを言っているかもしれない。よってあまり疲れた状態で見るのはおすすめできないことは確かだ。
とにかく、実写映画としては斬新……というか見たことのない切り口の、カオスで奇妙な作品なのは間違いないが、アニメではこういった感じの作品は見たことある……気がする。監督が『マインド・ゲーム』や『パプリカ』に影響を受けたと言っているので、そう感じるのかもしれない。
劇中、様々なマルチバースに存在するエブリンの姿を見ることになる。コインランドリー経営者ではなく、カンフー映画スターであったり、コックであったり、同性愛者であったり、あるいは人間ですらなかったりする。カンフーアクションのかたわら、くだらない下ネタも乱舞し、俺は一体何を見せられているんだという気分に何度もさせられて翻弄されるのだが、限りなくマクロであるマルチバースという壮大な設定はある種の舞台装置で、実際は家族の再生という非常にミクロで普遍的な物語を描いた作品だった……ような気がする。
LGBT・反ルッキズム・人種多様性・移民・貧困とアカデミー賞の評価基準としては数え役満のような数々の要素があり、正直評価に下駄を履かされている感はある。マルチバース設定も、現在進行系でマルチバース設定を使っているMCUへのアンチテーゼのような扱いになっていて、そのあたりも関係していそうではある。A24配給ということもあり、キワモノとして評価されるならまだ理解できるが、この作品がある種の社会的な権威を持つ賞を授与されるようなことは……まあどうでもいいか。とりあえず、あまり自分好みの作品ではなかった。
本来ならジャッキー・チェンに主演のオファーを出すつもりらしかったのだが、もしそれが叶っていたら一体どうなっていたのだろう。それもまたマルチバースの彼方だ。