四十の一部始終

今年で四十歳になりました。二日に一回更新が目標。

『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』聖地巡礼Part2

 

BanG Dream! It's MyGO!!!!!』聖地巡礼第二弾ということで、都電荒川線に揺られ終点の早稲田までやってきた。『It's MyGO!!!!!』の舞台は主に池袋と都電荒川線の沿線(鬼子母神前~早稲田間)に集中しており、今回は都電荒川線沿線を中心に回っていくことにした。

 

 

都電荒川線の終点・早稲田駅はアニメの9話で椎名立希がクラスメートと共にカラオケに向かう長崎そよと入れ違いになった場所で、椎名立希にとっては通っている花咲川女子学園の最寄り駅ということになっている。

 

花咲川女子学園の最寄り駅、ということはすなわち『BanG Dream!』シリーズの顔的存在であるPoppin’Party戸川香澄の利用している駅でもあり、最近になってアニメ一期を見ている身としてはなんとなく見覚えがある。花咲川女学園はここから数百メートル行ったところにある『都立新宿山吹高等学校』の場所にあると言われており、劇中で出てくる商店街もその近所にある地蔵通り商店街らしいのだが、今回はあくまで『It's MyGO!!!!!』の舞台を巡るのが目的なので守備範囲外である。

 

 

最初に向かったのは文京区立江戸川公園。アニメのEDに出てくる川のカットがどうやらここから見た景色を元にしているらしい。地図上では他の場所からは離れているので一番最初に行くのが都合が良さそうだ。早稲田から近くを流れる神田川沿いに歩いていくとじきに首都高ランプが見えてくる。そのランプの下から伸びている橋を渡って江戸川公園に入ると、EDで見たカットの場所がすぐに見つかった。

 

最初はなんでここなんだろう?と疑問に思っていたが、理由はわりと明確でバンドリ!シリーズではわりとお馴染みの公園だったからだろう。公園の中を歩いていると、非常によく身覚えのある滑り台が二つ並んでいる広場があった。アニメでPoppin'Partyの子たちがよくたむろしてる場所じゃないか……。ガルパのMyGO!!!!!バンドストーリーで長崎そよと祥子が会うのもこの公園に変更されていた。

 

それに気付くとそのすぐ側にある大滝橋もアニメ一期のOPでいつも走ってる橋か!?と分かってきた。江戸川公園を過ぎて椿山荘と肥後細川庭園の間にある胸突坂も、アニメで見たことがある場所だったのだが、今回はあくまで『It's MyGO!!!!!』目当てなので深追いはしなかった。

 

 

肥後細川庭園からは塀に沿って進み、神田川に沿っていくのをやめる。そのまま真っ直ぐに行くと豊川浴泉というコインランドリー併設の銭湯が見えてくる。その直前にある資材置き場の入り口がアニメのEDで要楽奈がいた場所だ。言われてみれば確かにここだなというのは分かるのだが、最初に見つけた人は凄いと思う。ただの資材置き場じゃん……。

 


今度は豊川浴泉の正面に伸びる道を進み、再び神田川方向へ戻っていく。そして橋(仲之橋)を渡る前に右折して、川沿いに進んで突き当りの橋(三島橋)を渡る前に後ろを振り返ると、そこはアニメのEDで立希が背中を向けて歩いている場所なのだが、縦長写真になるので後ほど掲載する。そして三島橋を渡り、早稲田とは反対方向に進むと次の橋が面影橋だ。

 


面影橋はアニメ6話や9話、立希の帰宅シーンで出てくる場所だ。立希の家自体が面影橋を渡ってすぐのところにあるので、先程寄ったEDで立希が歩いていた場所もとても近い。学校へ行くときに気分転換で大通りを行かずに裏道を通っていくこともあるのかなと想像する。

 

都電荒川線面影橋駅も歩いて30秒くらいなので結構便利な場所に住んでいるなと思うのだが、早稲田から電車に乗って帰宅しているらしき描写があって個人的には一駅くらい歩いて帰ればいいのにと思ってしまう。都電荒川線はどこまで乗っても170円だが、一駅でも170円だ。

 


面影橋を過ぎ、都電荒川線が高戸橋でカーブする手前で神田川の緑道に入るとそこがアニメEDで燈がしゃがんで何かを探しているカットと、ノートで行ったり来たり慰めて~の歌詞のときに映っているカットの場所になる。燈のカットは神田川側から都電方向に向かってかなり姿勢を低くする必要がある。もう一つのカットはアニメの方をよく見ると大正製薬のものとおぼしき看板と、鏡張りのビルの窓でかろうじて同じ場所だと分かったが、現地は草が生い茂りすぎて非常にわかりにくい。アニメだと草はまったく生えていないし、アニメスタッフがロケハンしたのは多分冬だったんだろうと推測される。

 

2024年3月追記…写真を2月に撮影したものと入れ替えた。冬なら栞の画像と同じ場所だと分かりやすい。

 


高戸橋を渡り、都電荒川線学習院下駅と橋の間の道に入る。昔この近くにある目白不動尊を参拝しに来たときに学習院下で降りたときの記憶がふと蘇った。そういえばここだった。今も昔もやってることはあまり変わってない。そこからくの字を描くように道なりに進んでいくと、その突き当りが富士見坂だ。アニメでは4話で豊川祥子が長崎そよの追跡を振り切るシーンや10話で失意の燈が坂を登って登校するシーンで登場した。どうやら細田守時をかける少女冴えない彼女の育て方もこの辺が舞台らしく調べるとそっちの方がよく出てくる。最大傾斜25°の急な坂道で一気に登ろうとするのはなかなか骨が折れる。

 

坂の上の方では富士見坂と日無坂で分岐しており、アニメEDで長崎そよが立っているのは日無坂の方になる。富士見坂を下る祥子と分かれ道を行くそよでなんだか暗示的な描写である。祥子がわざわざ家の方向と反対の富士見坂を通るのは不可解だったが、その理由も最終回を見ると分かる気がしてくる。ついでなので先程のEDの立希のカットの写真もここに載せる。

 


富士見坂を登りきるとそこは目白台二丁目の交差点。この先にある日本女子大学目白キャンパスが燈や愛音、祥子の通う羽丘女子学園のある場所ということになっているらしい。目白通りを右へ行くとすぐ目白台一丁目遊び場という場所がある。公園ではなく遊び場である。何が違うんだろうか?

 

それはともかく公衆トイレや水道もあり、日陰も多いのでずっと歩いてきたので一休みするのにちょうどいい場所だ。ここのブランコがどうやらアニメEDに出てきたブランコの模様と一致するらしい。よく見つけたものだと関心する。そして目白通り今度は左に向かってしばらく歩くとアニメでも印象的な場面で使われた千登世橋に着く。

 

 

アニメの3話や9話で使われている橋は正確には千登世小橋で、EDに出てくる大きな橋の方を千登世橋と言うようだ。3話の始まりと終わり、燈と祥子の出会いと、CRYSHICがバラバラになって自分を責める燈……祥子との思い出の象徴である非常に印象的なスポットだ。橋の下を緩やかなカーブを描きながら都電荒川線が通っていく。レールの敷かれた方向に手を伸ばす燈の姿はまるで人間になりたいという主張と同じように、他人と同じようにレールの上を進みたいという欲求の現れなのだろうか?

 

ちなみにこの先にある学習院の場所が、バンドリ世界ではお嬢様学校である月ノ森女子学園の場所ということになっているようだ。燈の家は月ノ森の裏なんだねみたいな会話があり、そよが目白駅を利用していることからもその信ぴょう性は高い。千登世橋から明治通りに降りられる歩道は4話で燈と立希が一緒に帰ったときに通った道なのだが、使っている駅が鬼子母神前なのでここを通るとなると結構遠回りしていることになる。実際歩いてみると気付くことは多い。

 

 

明治通りを北に進むと、燈の住んでいるマンションがあるとされている千登世歩道橋が見えてくるのだが、率直に言ってアニメと現実との一致度は低い。まあ主要キャラの住居の近くになるほどリアルとは乖離していくものだと思う(だって迷惑かかるかもしれないし)。まず歩道橋の形は全然違うし、マンションの位置も違う。歩道橋はむしろこのもう一つ先にある雑司が谷歩道橋の方が近いように見える。

 

しかしアニメに出てくる燈のマンションの一階にあるのは”やまうずら薬局”、モデルになっているマンションの一階にあるのは”うずらやま薬局”であり、位置的に燈の住んでいるのがこの辺であることは間違いないようだ。マンションの位置を20メートルくらいずらしたらアニメと同じ感じに見えそうだが……。

 


この千登世歩道橋は燈の帰宅に使われるだけあって覚えている限りでも3話・4話・5話・8話・9話・13話で登場する。燈とそのとき一緒にいる誰かとの心の距離を測るある種の物差しのような役割があって、祥子のように簡単に渡れる人もいる一方でいつまでも渡りきれない人もいるというのが面白いというか残酷というか……。愛音は歩道橋を使わず向こう側に行ける人間なあたり特別な存在なんだろうなという感じがする。頑張れりっきー、いつか燈の部屋に行けるようになりますように。


千登世歩道橋を離れいよいよ都電荒川線鬼子母神前駅に行くのだが、4話で燈と立希が歩道橋に向かう前に通った鬼子母神表参道の場面だけ撮影して、線路脇を歩いて都電荒川線雑司が谷駅まで向かう。

 

現在雑司が谷から千登世橋あたりまではトンネル工事中でアニメとは随分風景が違っているのだが、雑司が谷駅手前にある早稲田22号踏切という歩行者専用の踏切から雑司が谷駅方向を見た構図が、アニメEDの最後に出てきた線路のカットと一致する。そしてその踏切のすぐ側にある南池袋第二公園はEDで砂場の後ろを愛音が歩いているカット、EDの一番最初に出てくる遊具のカットで使われている場所である。遊具は最初端っこの方にあるので気が付かなかったが、ベンチで休みながら見ているうちに、あれをこの方向で見たらアニメと同じになるんじゃないか?と気付いて撮影したのはファインプレイだったと思う。そしてまた歩いて鬼子母神前まで戻る。

 


都電荒川線鬼子母神前駅。燈の家の最寄り駅のためこちらも作品通してちょくちょく登場し、月ノ森女学園の生徒にとっても近い駅のため利用されることも少なくない。駅の周辺は工事中のためか日中は警備員が立っていて、撮影はちょっとやりにくい。不本意ながら撮影はほどほどにして切り上げて、都電に乗って池袋へ向かった。

 

 

そして休日の池袋に久々に来て思ったのは、人が多すぎてとても写真撮影など無理だということだ。『It's MyGO!!!!!』でよく出てくるのはサンシャイン60通りサンシャイン60の周辺、サンシャイン内の施設であるプラネタリウムや水族館など。だがいずれも土日は人が多すぎる。平日に池袋に来れればなんとかなりそうなのだが、仕事柄それは無理だから本気でやるなら金曜日にネカフェなどに一泊して、翌日の早朝から行動開始するしかないだろう。ロケーションに当たりをつけつつ、アニメイト池袋本店のガルパの広告だけ撮影してこの日は帰った。