四十の一部始終

今年で四十歳になりました。二日に一回更新が目標。

初めてのロマンシング・サガ ミンストレルソング・リマスターの続き6

 

どうするべきか考えたが、やはり”皇帝の奇病”の攻略を諦めきれなかった。アサシンギルドの本拠地を突き止めたところでイベントを切り上げ、三たびジャングルの奥地にある二つの月の神殿へ向かう。ジャングルの入り口と二つの月の神殿を結ぶ洞窟Aの細い通路には最初は1~2匹しかいなかったモンスターが、ミニオン・ワイルを倒してからは所狭しとひしめき合っていたので、まずはこれを避けて通ることに苦労させられた。進行度を増やさないために不必要な戦闘をしてはならないことを考えると、帰りもこの道を通らなければならないことに今から思いやられた。

 

 

アムトとエリスのシンボルをピラミッド状の建物の屋上で使うと中にテレポートした。内部にもモンスターが何匹がいるが、下に降りる階段が存在しない。もしかして敵を全滅させないと進めないということなのか。しかし何回か敵シンボルと接触するうちに、ボス戦BGMが流れる相手がいることが判明、そいつを倒すことで下に降りるための仕掛けが作動するようになるという仕組みであった。

 

モンスターを倒すことで光り始めた床の模様を踏むと、敷き詰められたブロックが大げさに動いて道を作っていく。それとは別にハズレの部屋もあり、そこにいる守護者と戦って勝つことによってお宝を手に入れられるようなのだが、余計な戦闘をすることができない今は本当にハズレでしかない。涙を飲んでスルーだ。

 

 

ピラミッドだけあって地下へ進むごとに徐々にフロアが広くなっていき、それとともに倒すべき敵も一体だけではなくなっていった。こちらとしてはいつ進行度が増えるかと思うと気が気ではない。毎回祈るような気持ちで敵と戦い、ようやくたどり着いた最下層ではゾディアックという三つ首の大型モンスターが”気のムーンストーン”を守っていた。

 

SFC版のときもムーンストーンを守っている敵はいたのだが、ダンジョンの難易度と反比例して通常攻撃一発で蹴散らせるほどの雑魚であったのだが、ミンサガではやはり大幅に強化されている。HPも高く確かにかなりの強敵には違いなかったのだが、ミニオン・ワイルの強さと比べるとそこまででもない。一撃で100ダメージくらいなら余裕さえ感じるほどだった。無事に倒し気のムーンストーンをゲット。

 

 

いけるのか、いけないのか。皇帝の奇病クリアのため胸を高鳴らせながらメルビルへと向かう。ほら、ムーンストーン持ってきたぞ! 皇帝に会わせてくれ! そして報酬をくれ! 城の門を守る兵士に、神殿の神官に、警備兵詰め所に、話しかけるが誰も反応してくれない! なぜだ!!!

 

それまで皇帝が病に倒れたことを声高に叫んでいた警備兵のセリフが変わっていた。ゴールドマインの鉱山がモンスターに襲われたというのだ。そう、皇帝の仮病は終わっていたのである。つまりこれまでの苦労は水の泡。最初はこの現実を受け入れられず、ふて寝した。しかしこれこそがロマンシング・サガなのだと思い直し、再開した。

 

 

ゴールドマインに向かってみると、鉱山の入り口には兵士たちが打つ手もなくたむろしている。軍隊だから少人数で戦う術を持っていないなどと謎の言い訳をしており、完全に主人公たち頼りである。しかしこのイベントはSFC版とはだいぶ毛色が違っていて、鉱山の要所にいる固定敵を倒し、その奥に閉じ込められた鉱夫を助けていくイベントになっているようだ。とりあえず依頼を受けておく。

 

 

そしてメルビルの下水道では、それまで鍵のかかっていた一室に入ることができるようになっていた。その中は海賊たちのアジトになっており、街を襲う計画を練っている真っ最中。海賊たちを懲らしめてその場にあった宝をせしめ、警備兵に海賊の襲撃計画を伝えた。現在メルビルは海軍が治安維持のために出払っており、守りが手薄になっているのだが、港は海賊の襲撃に備えてバリケードが張られたのでこれで街にまで海賊が入ってくる心配はなくなった。

 

 

すっかり安心して宿屋に泊まると、今度は外部から海賊の襲撃が起こる。そう、本来は中と外の二段構えの襲撃計画だったのだ。モンスターも神殿の中から湧いてきて宮殿を混乱に陥れる。皇帝の奇病が終わると同時に起こる、メルビル襲撃イベントである。SFC版では非常に進行段階が細かく設定されていて、ロマサガ随一の凝ったイベントのひとつであった。これが起こると物語もいよいよ大詰めといった感じだが、このイベントはいくらでも放置できるので、攻略は後回しでも全然構わない。仮病を使っていた皇帝はしばらくモンスターの驚異に晒されていてくれ。

 

 

だが海賊の襲撃はSFC版では発生タイミングが非常に限定的だったイベントであり、あまり見たことがなかったのでやっておこうと思った。襲撃の実行犯である海賊の首領ブッチャーは、主人公の一人である海賊ホークと非常に因縁の深いキャラなのだが、今使っているバーバラとはまるで縁がない相手である。よって大したイベントもなく、とりあえず戦うことができるだけである。

 

ブッチャーは斧の上位技フライ・バイなどを使用し火力の高い相手だったが強くはない。SFC版では戦うだけで決着をつけることはできず消化不良なイベントだったのだが、ミンサガでもやっぱり逃げられた。主人公ホークなら今度こそ決着を着けられるのだろうか。ブッチャーが逃げると周辺をうろついていた海賊たちは命乞いをし襲ってこなくなる。とりあえずメルビル襲撃のイベントはここで止めておく。

 

 

皇帝の奇病が終わってしまったので、これ以降あまり進行度を気にする必要がなくなった。そんなわけでここからはのんびりとゲームを進めていく。まずアイスソードと交換でフレイムタイラントから手に入れた”火神防御輪”をタイニィフェザーの元に持っていく。一回目のスカーブ山では戦闘を避けるために色々と苦労したが、今度はそんな必要もなく敵をなぎ倒していく。何度も崖を登った先の宝箱からローザリアサーベルもゲット。店で買ったら3000金程度の武器なのでなかなかの業物。

 

 

一度登ったこともあって、山頂までの道はあっという間だった。タイニィフェザーとの非常にあっさりとしたやりとりの後、火神防御輪と交換で疾風の靴を入手。SFC版では購入可能な唯一の靴で最終装備になっていることが多かったが、ミンサガでは足装備に困ることはないので有用性は一気に低下している。そしてSFC版では手元に無ければ何度も取れた羽が、どうやら二回は取れなくなっているようだ。

 

そのままの勢いで今度はグレートピットに突入。今度は一回目と違ってちゃんとクライミングのスキルを付けていった。とはいうものの、クライミングを使っても案外ショートカットはできなかった。それもそうだ、付けずにいったら攻略できないというようなことには普通しないはずだから。それでも崖の上に宝箱があったりして、高い買い物で失った金を徐々に取り戻していく。

 

 

そして最下層にてアディリスのお願いでタイニィフェザーから借りてきたことになっている疾風の靴を渡す。その代わりにアディリスが水竜から借りていた雨雲の腕輪を貰い受ける。借りてばかりのアディリスとよく批判されるが、よく考えたら借りるだけなのに火神防御輪を”貰って”こいというタイニィフェザーもなかなかの畜生だと思う。ガラハドがなー! アイスソードをなー! 取られて悲しい顔をしていたんだぞー!!

 

 

そして最後に水竜の神殿へと向かった。トゥマンを追ってきたときと違って、神殿の中にも敵がうろついているので躱しつつ水竜の元へ向かうと、雨雲の腕輪と交換でようやくウハンジの娘が帰ってくる。そう、世界中を駆け巡った成果は要するにそれだけなのである。これじゃ褒美がよほどのものでもないと納得できない。

 

娘が帰ってきたウハンジは再会を喜び合っているが、うーん本当に娘か? パパ活的な感じじゃないのか。クジャラートの首長なのだからその程度の甲斐性はあるんだろうけど、政敵であったトゥマンもいなくなったし結局ウハンジばかりが得をしている気がしなくもない。憎まれっ子世に憚るだ。

 

 

イベントの褒美はいつもの通り武器と防具とお金の中から一つを選ぶ形式だ。セーブとロードで調べた結果、中身は藤娘(弓)と術戦士の鎧(6000金相当)と5000金。藤娘は攻撃力49の弓であり、正直これ以外を選ぶ理由がない。そして褒美とは別に5000金の報酬も貰えるのでかなり美味しい。これだけ貰えればさすがにある程度の納得は得られた。

 

 

お金をたっぷり手に入れたので、そろそろ防具ではなく店売りの最強武器に手を出そうと思いたった。9000金の長剣スキアヴォーナを吟遊詩人に、打槍のハルバードをゲラ=ハに、そして報酬の藤娘はディアナに渡した。

 

ものすごく今更だがこのゲームは武器の種類が無駄に多い。槍なんか打槍と衝槍の二種類あるけど別に分けなくてもいいじゃないかと思ってしまう。杖と棍棒、片手斧と両手斧も別だ。剣にいたっては細剣・小型剣・長剣・大型剣・両手大剣・刀・曲刀と七種類もあって細分化しすぎだしそれぞれ有効なスキルも別なのだ。そのわりに弓は弓というカテゴリーしかなく、アンバランスにも程がある。

 

 

水竜の神殿は二回の探索では開かなかった扉が複数あり、まだ全てを調べ尽くしたとは言えなかった。三度目の訪問でついに扉が開き、神殿内部がくまなく探索できるようになっていたのだが、その代わりに水竜の間の扉は閉じられていた。モンスターのうろつく神殿の中で、水竜の赤玉・緑玉・青玉・黃玉の四つを集めると水竜の間の扉が開くようになる。だがフレイムタイラント再訪問のときと同じように、マラル湖の魚介類が減ったので増やせという生態系調整イベントが起こるだけで、あまり面白そうではないので今のところは保留にする。

 

だが水竜の神殿では水の精霊珠というアイテムが手に入り、トマエ火山で手に入れた火の精霊珠、グレートピットで手に入れた土の精霊珠、そして迷いの森で手に入れた木の精霊珠と合わせて四つめになった。この世に全部で五つあるという精霊珠を妖精の森の玉座に捧げることで何かが起こるという。残りのあと一つはどこにあるのか……というところで今回は終わる。