四十の一部始終

今年で四十歳になりました。二日に一回更新が目標。

『劇場版GのレコンギスタⅣ 激闘に叫ぶ愛』鑑賞。

とにかく上映している場所と時間が限られていて

観るための都合を付けるのに骨が折れた。

しかし観に行った甲斐は十分あったと思う。

 

前回Ⅲは各勢力の思惑が入り乱れる複雑怪奇(それでも分かりやすくなってはいる)

としか言いようがない話だったが

今回は金星宙域にあるビーナス・グロゥブに行って帰ってくるだけの話で

大変分かりやすい。

大筋はTV版の19話~22話とだいたい同じだが

TV版では台詞だけだったカシーバ・ミコシの主導権を巡る戦いが

終盤に長尺で追加されているのがもっとも大きな変化だと思う。

 

アメリア軍とキャピタル・アーミィによる

集団戦のごちゃごちゃした感じもさることながら

Gセルフ・パーフェクトパックの武装フォトントルピードお披露目のシーンは

TV版を遥かに越えた大規模なものになり、恐るべき衝撃を観るものに与える。

 

それを踏まえたGセルフとマスクの駆るマックナイフとの戦いは

壮絶としか言いようがなく、先述のフォトントルピードによる惨劇と混乱が

ベルリに与えた影響は計り知れないものがあり

ベルリを強烈に断罪するマスクの姿には

観客の気持ちも千々に乱れんばかりであった。

特に劇場版でディテールが追加されたGセルフの瞳の使い方は

こういう使い方があったのか!と驚かされ、とても印象深い。

まるで少年のようなシルエットのGセルフに、ベルリの姿が重なった。

 

終盤でマニィがメガファウナから離反するのはTV版と同じだが

劇場版ではそれに至る感情の流れが補強されていて、説得力が遙かに増している。

マスクのために飛び出していくその姿は、まさに女の強さの表現といったところ。

 

TV版ではジット団と戦っている時間が長く

ビーナス・グロゥブには行ってすぐ帰っただけの印象が強すぎるが

今回は内部の描写も増え、一体何の目的でビーナス・グロゥブが存在するのかも

語られるのでだいぶ理解が深まった。

ラ・グー総裁だけでなく、お付きの秘書さんの描写が大幅に増えている。

やたらコケるので、あの人もムタチオンしているのか?と勘ぐったが

監督が言うには単にあのキャラが気に入っただけだとか。

 

リギルド・センチュリー社会科見学も終わり、物語はいよいよ大詰め。

次回Ⅴは終盤ということもあり、戦闘につぐ戦闘でそれだけでも満足できそうだが

経緯が分からなすぎた戦後の各々のキャラクター描写に補完があることを願うばかり。

やっぱり面白いぞこのアニメ。