四十の一部始終

今年で四十歳になりました。二日に一回更新が目標。

『響け!ユーフォニアム』聖地巡礼の思い出4

ついに本日四年ぶりの完全新作『特別編 響け!ユーフォニアム~アンサンブルコンテスト~』が公開された! だがその前に、せっかくだから聖地巡礼の思い出を最後まで語っておきたい。次はいつになるか分からないので。

 

2021年4月17日、アニメ『響け!ユーフォニアム』の五周年を記念して、実際に全日本吹奏楽コンクール全国大会が開催される会場である”名古屋国際会議場センチュリーホール”で、本当に定期演奏会が開催されることになった。センチュリーホールはアニメ二期の12話で、関西大会を勝ち抜き全国大会に駒を進めた北宇治高校吹奏楽部も演奏したことのある場所である。作中で演奏された曲を実際の場所で聴くことのできるまたとない機会、これはもう行くしかない。そう思い聖地巡礼を兼ねて名古屋まで行くことにした。日帰りで!

 

 

この日の天気はあいにくの雨。『響け!ユーフォニアム』ではリアルイベントの一環として定期演奏会がたびたび行われているのだが、荒天になるケースがかなり多いらしくかつては台風とバッティングしたこともあるという。出演者の中に雨男・雨女がいるのだろうか?

 

新幹線で名古屋駅に到着した後は金山を経由して、名古屋国際会議場の最寄りである日比野駅まで行く。ここは熱田神宮へ行くにもちょうどいい距離だが今回は見合わせる。日比野駅の1番出口は、北宇治の演奏を聴きに来た斎藤葵が階段を登ってきたシーンで映っていた場所でもある。そこから数分歩くと今回の目的地の名古屋国際展示場だ。

 

 

開場時間の二時間くらい前に着いてしまったのだが、それも予定のうちだった。数少ない写真を取るチャンス、人が集まる前に済ませておくに越したことはなかった。

 

まず最初の写真は、北宇治高校吹奏楽部の面々が名古屋国際会議場に到着したシーンで映る中庭のスフォルツァ騎馬像。ここからはアニメの時系列と合わせていくことにする。

 

 

センチュリーホール内は撮影禁止だったので一気に場面は飛んで、北宇治高校渾身の演奏が終わった後、結果発表まで思い思いの時間を過ごす部員たちのシーンへ。まずは建物の外の芝生に腰掛けながら天を仰ぎ、その後膝を抱えて物思いに耽る麗奈のカット。

 

 

その次に北宇治高校との吹部でコンクールに出られなかった組、通称”チームもなか”と共に待機する傘木希美と、そこに演奏を終えた鎧塚みぞれが現れて二人がグータッチをするシーン。

 

 

演奏後、売店で他の高校の演奏CDなどを漁る吹奏楽部マニアの川島緑輝と、そのマニアックさについていけない加藤葉月のシーン。

 

 

その売店のすぐ前に並ぶソファー。ホールの入り口のすぐ側で、演奏を終えた田中あすか中世古香織小笠原晴香は、部長や副部長、パートリーダーという役職から解き放たれ、無邪気な顔で建物内の喫茶店スペシャルチョコバナナジャンボパフェを注文しにいくと宣言。この辺は既に入場時間になっていたので人が集まってきていた。

 

 

久美子はエントランスホールで、全国大会の演奏を見に行くという姉との約束を信じてその姿を探し続けていた。

 

 

そして結果発表。全国大会銅賞という結果に、どこか神妙な面持ちの北宇治高校吹奏楽部の面々は名古屋国際会議場の象徴的な建物をバックに記念写真を撮る。その様子を見て副顧問の松本美知恵はちゃんと笑えと激を飛ばす。

 

 

 

 

その後各パートに分かれて反省会をしたり、お互いを労ったりするひとときを送る。中世古香織率いるトランペットパートは、かつていがみ合っていた吉川優子と高坂麗奈が来年こそは金賞を取ると誓い合う。高坂麗奈はそこに現れた顧問の滝先生に思わず愛の告白をしてしまうが、本気に取られずにみんなに慰められてしまうのであった。

 

 

そして久美子の所属する低音パート。田中あすかと久美子がじゃれあっていると、そこに滝先生がやってきて、審査員の一人である進藤正和がユーフォニアムの演奏を褒めていたことを伝えられる。田中あすかは普段の大人びた言動からは信じられないような子供のような笑顔でそれを喜び、全ての事情を知る久美子もまた喜びを分かち合う。

 

 

最後に北宇治吹奏楽部を集めて締めくくりの挨拶をしようというとき、久美子は姉の姿を見つけて駆け出していく。二人の関係を知る幼馴染の塚本秀一はそれを見て久美子の背中を推すように視線を送った。国際会議場の中を通り姉・麻美子に追いついた久美子はお姉ちゃんのおかげでここまでやってこれた、ユーフォニアムを好きになれたと伝える。姉妹の絆はふたたび結ばれ、そしてまた次の曲が始まる。

 

 

ここからは劇場版『届けたいメロディ』の追加シーン。吹奏楽部より姉の方を優先した久美子の帰りを待っていたのはあすかだった。あすかは久美子にユーフォニアムが好きかを尋ねると、久美子ははっきりと好きだと答える。それに対してあすかは満足したように私もと返すのだった。

 

 

響け!ユーフォニアム』における名古屋国際会議場のシーンはそれほど長くはないが、終盤のクライマックスの部分だけあってあらゆる場所が名シーンの宝庫。そのおかげで満足は非常に高かった。

 

このとき一年生だった久美子は次の第三期TVシリーズで三年生になり、今度こそ全国金賞を取るために奮闘することになる。二年生編では惜しくも全国に行くことは出来なかったが、三年生編ではうまくいけばまたこのセンチュリーホールの舞台に立つことになる。ユーフォシリーズが続いている限り、多分またここに来る機会があるんじゃないかと思う。そのときを今は楽しみにしている。