四十の一部始終

今年で四十歳になりました。二日に一回更新が目標。

ロマンシング・サガ ミンストレルソング二周目

他に何かやることがあったはずなのだが、追加要素があったり他にやり残したこともあるのでミンサガ二周目を始めてしまった。このゲーム、引き継ぎ要素が結構充実していて、イベントアイテムなどは没収されてしまうものの一周目で得た成果はほぼ引き継ぐことができるし、逆に特定の要素を選んで引き継がないようにすることもできてしまう。おまけに二周目からは進行速度を早い・普通・遅いから選択でき、遅いを選べば一周目よりちょっと楽できる。至れり尽くせりだ。

 

 

 

二周目は一周目にバファル帝国関連のイベントが殆ど出来なかったので、序盤からバファル帝国と深く関わる主人公・クローディアを選択。SFC版とはイメージが違いすぎるキャラの一人だが、CV:皆口裕子は自分の世代には刺さるチョイス。そして引き継ぎが最大限発揮されるのが、PT外成長というシステム。このゲームは一度でも仲間にしたことがあれば、PTメンバーから外したとしても戦闘を繰り返すことで勝手に成長していくので、一周目で仲間にしてすぐに外したクローディアも最初からいきなりラスボスと戦えそうなくらいのステータスになっている。ただし使わなかったということは技やスキルレベルはまっさらな状態なので、成長の楽しみが無くなったわけではない。

 

 

クローディアは初期PTとしてブラウ(熊)とシルベン(狼)が加入するが、この二匹は主人公がクローディアのとき専用の仲間なので、一周目は加入できず初期ステータスのまんまである。装備も一切変更できないため、一周目の資産はほぼ活用できず残念ながら戦力外。

 

バファル帝国の首都メルビルの近くにある迷いの森で、魔女のオウルに育てられたクローディアはある日森の入口近くでバファル帝国の親衛隊であるジャンという男がモンスターに襲われているところに出くわす。モンスターを撃退した後、ジャンはクローディアにメルビルに遊びに来ないかと誘ってくる。それはクローディアが身につけていた”サンゴの指輪”が実はバファル皇族の印であることに気が付いたからだ。外の世界に興味があったクローディアはその誘いに乗ってメルビルの街に遊びに行ってしまうのだが、それはずっと後継者不在であった現バファル帝国皇帝の後継者となる者が表舞台に現れてしまったことを意味する。かくしてクローディアはバファル帝国の存亡を左右する陰謀に巻き込まれていくことになるのであった……というのがクローディアの序盤のストーリーである。多分。

 

 

このゲームはどのキャラでやっても多くのイベントには変化がないので、序盤の展開に一番違いが出る。メルビルでジャンの元を尋ねると、親衛隊長のネビルに面通しされる。それによってクローディアが皇位継承者なのではないかと察したネビルは護衛を付けるようにジャンに命令し、ジャンの旧友であったグレイ(主人公の一人)が用心棒として護衛につくことになった。ここから先は自由行動となる。もちろんグレイを外しても全然構わないのだが、一応ストーリー上で仲間になるキャラなので最終PT候補ということにした。

 

 

雑に倉庫に放り込まれていた、一周目の最終メンバーが使っていた装備を引き出すともうほとんど無敵である。一周目は途中で未決終了になってしまった”ゴールドマイン襲撃事件”のイベントもクローディア主人公なら最初から起こすことができる。このイベントはゴールドマインにある金庫が襲われ、その盗まれた金が財務大臣のパトリックの家に運ばれていくのを目撃、クローディアが賊を撃退したことでことなきを得るものの、最終的に財務大臣であるパトリックが皇帝に謹慎を言い渡されてしまうことになり、その後自宅にいるパトリックに話しかけると仲間にすることができるようになる。そういうの謹慎って言わないだろ!

 

 

それと同時にメルビルの街で起こっている怪事件を調べるイベントも発生する。”変死事件発生”と”宿屋の娘”というイベントは一見別々に見えるがどちらも元凶は同じ。調査を進めていくとメルビルの下水道に巣食うサルーインの信者たちが人を攫っては生贄に捧げていた事が分かり、宿屋の娘が生贄にされそうなところに間一髪でクローディアが駆けつけてサルーインの信者たちと戦闘になる。

 

もちろん相手になるはずもなく、倒すと事件解決の功績により皇帝から褒美を授かることができる。内容は武器・防具・金のいずれかだが、武器はシルバーフルーレ、防具はチェインメイルだったので使い道が無く、仕方がないので金(2000)にしておいた。設定が既に分かっていると、皇帝の玉座の間に来るたびにいつクローディアが皇帝の娘だとバレるかヒヤヒヤものである。というかゴールドマイン襲撃事件の解決時にも皇帝から褒美を貰ったし、別の意味で怪しまれそうである。またお前かと。

 

 

上記のイベントから少し進んで進行度6。親衛隊長ネビルから呼び出され、ジャンがローバーン公コルネリオの屋敷に忍び込んだが捕まったということが知らされる。コルネリオは皇帝の妹であるマチルダの夫であり、マチルダはクローディアさえいなければ次の皇位継承権があり、二人は共謀して次の皇帝の座を狙っているのではないかとネビルは疑っていた。だがジャンは捕まってしまい、このままでは親衛隊の立場が逆に危うくなってしまう。そこでジャンを救出するための作戦が開始される。

 

ローバーンの街外れに住んでいるモニカは実は親衛隊の連絡員であり、コルネリオの城の地下の秘密の入り口を教えてくれる。しかしそれはジャンを餌にして対抗勢力をあぶり出そうというコルネリオの罠であった。ジャンの元には辿り着くものの、モンスターの蠢くローバーンの地下洞窟に落とされる。モンスターと戦いながらなんとか唯一の出口にたどり着くが、ランドサーペントという三匹のモンスターが道を塞いでいて、それを倒すことでようやく脱出することができる。このイベントをクリアするとジャンとモニカを仲間にすることができるようになった。

 

 

そして宿屋に泊まると死期を悟ったオウルから呼び出され、迷いの森へ向かうことになる。一周目でも見たのでざっくりとした説明になるが、クローディアはオウルから自身の生い立ちを聞かされる。クローディアは元々皇帝の娘であったが、皇帝の座を狙うマチルダとコルネリオによって生まれた直後から常に暗殺の危機にさらされていた。それを不憫に思った侍女の一人が森の魔女であるオウルを呼び出し、連れて行かせることでクローディアの身の安全を図ったのだった。

 

このイベント自体はクローディアをPTに入れてさえいれば他の主人公でも起きるのだが、シルベンとブラウとの別れだけはクローディア専用イベントとなる。だが正直これでようやく自由にPTが組めるようになるという喜びの方が大きい。グレイに加えてパトリックとジャンとモニカを加入。今回のコンセプトはチームバファル帝国だ。育成を兼ねて南エスタミルのごろつきを倒して財宝の地図を量産していたが、すぐには取りに行かない。二周目はこれまで宝箱も一つも開けていなかった。進行度(モンスターランク)が高い時のほうが宝箱の中身が良くなるらしいのでそれを狙ってのことだ。

 


一周目でもやったイベントをこなしつつ、進行度9。それとともに普通にやったら最難関イベントの”皇帝の奇病”が始まる。皇帝の病気を治すためディステニィストーンの一つである”気のムーンストーン”を手に入れるため、海賊ホークから古文書を譲り受けて解読し、2つの月の神殿に入るためのエリスとアムトのシンボルを手に入れる。アロン島のジャングルへ向かい、神殿の前に立ちはだかるサルーインミニオン・ワイルを倒し、神殿の中でムーンストーンの守護者・ゾディアックを倒すとようやくムーンストーンが手に入る…というこのゲームの中でも屈指の長い手順を踏む必要のあるイベントだ。

 

 

一周目は頑張ってミニオンを倒すところまではいけたのだが、帰る途中に進行度が進みすぎて皇帝の奇病が勝手に治ってしまうという憂き目を見た。このイベントの開始は進行度9から14の間。今回はイベントが始まった直後に突撃していくことにした。念のため一周目のスタメンたちを再招集して二つの月の神殿の入り口に待つミニオンと戦ったのだが、ここにわざわざ書くまでもないほどに楽勝だったので、メンバー入れ替えをするほどではなかったかもしれない。

 

その流れで危なげなくムーンストーンを入手してメルビルのエロール神殿の神官ソフィア経由で皇帝の元へ行き、呪いによって病床に伏せる皇帝にムーンストーンを使うと、皇帝に呪いをかけている何者かの影が浮かび上がった。親衛隊長ネビルはその影に向かって剣を投げるものの、影は何事もなく消えてしまった。ムーンストーンの力によって快復した皇帝に謁見するコルネリオはなぜか腕に怪我をしている。ネビルがその怪我は何なのかと問いただしたが、コルネリオは特に気にする様子もない。どう考えても怪しいのだが、決定的証拠がなければ捕まえることはできない。そしてコルネリオは海軍を連れて海賊退治に向かうという。

 

さてここで一周目ではお目にかかれなかったご褒美タイム。ここでも武器と防具と金、もしくは何もいらないという選択ができる。武器はエスパーダ・ロペラという最強クラスの細剣。防具はアラ・メルビラーナという数値上は最強の鎧。しかし一切カスタマイズできず、鍛冶屋で弄った店売りのフィールドアーマーの方が普通に強いのではっきり言って不要品。金の場合は10000金が手に入る。ここで特筆すべきなのが”なにもいらない”の選択肢で、クローディア主人公の場合だけ皇帝がクローディアを呼び止めるものの、クローディアはそれを無視して立ち去ってしまうという展開がある。ストーリー的には美味しい展開だが、今後の展開には何も影響がないので一度見た後はやり直して何か貰っておいたほうがいいだろう。いらないけど、ここでしか手に入らない品ということでアラ・メルビラーナを貰ってクローディアに装備させる。

 


”皇帝の奇病”をクリアするとエロール神殿のソフィアから魔の島にディステニィストーン”魔のエメラルド”があると教えてくれるので、これで魔の島行きのフラグが立つ。一周目は進行度19にならないと、オービルにいる魔の島の生き残りの爺さんがその気になってくれなかったのだが、このフラグがあれば今の時点で魔の島に行くことができるようだ。

 

風雲魔の島ランドをくぐり抜け、最上階のウェイ・クビンと対面する。一周目では逃げられてしまったが、二周目の早期魔の島上陸ルートだと魔のエメラルドを賭けて戦いになる。肉の壁というモンスターを前衛に置いていて直接攻撃が不可能になっているが、一周目ならともかく二周目ではそんなことを気にするまでもない相手である。イージスの盾という強力な魔法盾でこちらの攻撃をことごとく防いだものの、連携攻撃には無力であっさりと撃沈。性格的には素直にくれなさそうな気がするのだが、ウェイ・クビンは魔のエメラルドを一時的に預けておくだけだからな!と言って渡してくる。ツンデレか。経緯はどうあれSFC版では絶対入手することのできなかった魔のエメラルドを入手できたのはちょっとした感動がある。ミンサガ、一周目とはまた違った味わいがあって二周目でもまだまだ楽しめそうだ。