今月あるアニメ映画がサブスクに登場した。
『君は彼方』
公開当時、めちゃくちゃに批判されていたのをよく覚えている。
自分もキービジュアルを見たとき、幸福の科学関連の作品か?
などと思ったくらい特徴をよく捉えていた。
ネタのつもりで一回観てみようかな?と考えていたこともあったが
もし金を払って映画館で観ていたのなら
これから書くことの100倍は文句を言っただろう。
この映画、はっきり言って見るべきところが何もない。
ネタ的な意味では”ある”と言えるかもしれないが
時間の無駄だからやめたほうがいい。
観た後の後悔はかなりのものだった。
個人的に声優が作品の評価を左右することは少ないと思うが
この作品の主演声優は二人共素人で没入感が削がれること夥しい。
ただ中盤唐突に現れる敵・殯(もがり)を演じる竹中直人の熱演だけが印象に残る。
そして仮にも映画なのに作画的な見せ場は存在しないし
お話は観念的かつ繰り返しでうんざりするし
監督がやりたいシーンを繋げたような脈絡の無い展開が続く。
しかもどこかで見たようなものばかり。
ヒロインが歌い始めたときはもう観るのをやめようかと思ったが
どうにか耐えた。
特に可愛くないマスコット、ノルマ的に描かれる池袋の風景
急に生えてくる彼氏の特殊な血筋の設定。
見ている者の心をまるで動かさない。
一つだけ褒めるところがあるとすれば、音楽だけはよかった。
よくこんなの劇場公開しようと思ったな…。