四十の一部始終

今年で四十歳になりました。二日に一回更新が目標。

Poppin'Party×MyGO!!!!! 合同ライブ「Divide/Unite」に行ってきた。

 

去る4月29日、横浜アリーナバンドリ!プロジェクトの2つのバンド、MyGO!!!!!とPoppin'Partyの合同ライブ『Divide/Unite』が開催された。日本のMyGO!!!!!ファンだけではなく、バンドリの始祖であるPoppin'Party(ポピパ)のファンや日本以上にMyGO!!!!!人気が加熱している中国人たちともチケットの争奪戦を繰り広げることになったが、一般指定席ながら運良く先行申し込みに当選しチケットを入手できた。

 

家業が忙しかったので会場にギリギリ間に合うくらいの時間に家を出ることになり、1時間30分電車に揺られ新横浜駅へ。横浜アリーナに行くのは初めてだったのだが、8番口を出てすぐのところにあるセブンイレブンの角を曲がってまっすぐ行くと、迷うことなく5分くらいで横浜アリーナに着いた。市街地のど真ん中だが既に遠目からでも分かるくらいの人の山! なんだかとんでもないところに来ちゃったなぁという感じだが、ライブ参加も三回目ということもあって物怖じはしなくなった。自分もこれからその一部になるのだから。

 

 

今回はいつも売り切れていた物販の先行通販に成功し、Tシャツとラバーバンドとタオルは家から身につけてここまでやってきたので準備は万全。気合の入ったファンが横アリの周りを取り囲んでおり、その周辺をぶらぶらしながら開場を待つ。9割くらいは男子のファンだが1割程度は女子もいる。そして全体の2~3割はおそらく中国のファンであろう。公衆トイレの順番待ちで最後尾が分からず、話しかけたら相手が中国人だったので「日本語ワカル?」とついカタコトになってしまった。幸い相手が日本語を理解していたのでことなきを得たが、日本国内でこういう心配をしなければいけなくなるとは思わなかった。

 

 

開場は17時からだが、その10分前にロビー開場となったので早めに会場入りした。羽田のときは2時間くらい並んでいたことを思えばなんとスムーズなことか。あのときは寒い中待っていたせいか風邪を引いてしまい1週間ほど調子が悪くなってしまった。ホールの開場までの時間は2階にズラリと並んだフラワースタンドを見て時間を潰していたが中国とか香港とか台湾とかそういうところから贈られてきたフラスタが目立つ。中国がMyGO!!!!!先進国っていうのはマジなんだなぁ。日本でももっと流行って欲しい。……いやチケットが取れなくなるからほどほどでいい。

 

 

今回のライブはスケートリンクのような横長の会場を縦に使うAパターンというやつで、この形式のキャパはおよそ13000となっている。ホール開場になり早足で席を確認しに行くと、ステージ正面で真ん中より少し前の席と、ほぼ最後方で身動きできなかったZepp羽田のときと比べると帳尻合わせかと思うくらいいい席だった。席に座ってXなどを見ながら開演前の雰囲気を味わっていると、ずっとブシロード関係のCMが流れている前方のスクリーンで『It'sMyGO!!!!!』のブルーレイの宣伝が流れるたびに会場がざわついていた。あの広い会場に響き渡る「なんで春日影やったの!」はさすがにインパクトがある。

 

5回くらい「なんで春日影やったの!」を聞いたくらいで開演時間になる。真っ暗なステージ上に現れたのはMyGO!!!!!の五人。こういう合同ライブのときは後輩の方が先だというのはお約束だったのでそんなに驚きはなかったが、最初の一音で壱雫空が来たと分かって会場が一気に湧いた。もちろん自分もだ。その後に迷星叫というド定番・鉄板のオープニング。今回は合同ということで多分ポピパの方しか知らないファンもいるからだろう。自己紹介にも似た代表曲の連続だった。

 

それが終わると一旦MCが挟まった。先輩バンドであるポピパとの合同ライブということで幕間でもやや緊張している感じのりっきー。そして楽奈のギターから無路矢に入り、回層浮・砂寸奏と新曲が続く。回層浮はZeppツアーの途中からやるようになったので個人的にライブで見るのは初めて。メンバーのコーラスも多い曲で、そういう意味でも楽しめる。砂寸奏はライブ初演奏の羽田のときは荒削り感がまだあったが4ヶ所のZeppツアーを経て完成度が上がり成長がすごく感じられた曲だったと思う。ポエトリー系は特にナマモノ感が強く、聴く度に違いがあってなんだか新鮮な気持ちになれる。その後に影色舞が始まり会場は熱狂の渦に。みんなシルエットダンス好きすぎ。MyGO!!!!!の楽曲の中では他の曲と多少毛色が違う感じがあるが、とにかくライブ映えするし身体を動かしてノれるので自分も大好きだ。そのまま碧天伴奏に続いて勢いよく突き抜けていく。曲が始まってから客席にせり出しているステージの両翼に燈が走っていって、客席と非常に近いところで歌っていたのでそこはとても羨ましかった。

 

そこから燈のポエムが挟まって迷路日々へ。曲やMV、アニメでの使われ方などMyGO!!!!!曲の中では非常に好きなのだが、今回のライブ映え重視セトリの中では意外とノりにくさを感じてしまったかもしれない。ずっとぴょんぴょん跳ねていた人もいたが、自分がノり方を分かっていないだけなのだろうか…。そして音一重という潜在表明に匹敵するMyGO!!!!!のドロドロした原液そのままとも言えるポエトリー・リーディング叫んでMyGO!!!!!パート全9曲を終えた。

 

そしてステージが暗転しMyGO!!!!!は一時退場。一人残った燈にスポットライトが当たり、後ろからやってきた戸山香澄へとマイクがそっと手渡される。アニメでは香澄から燈へとマイクが手渡され、最初のバンドのボーカルから最も新しいバンドのボーカルへのバトンのような演出がなされていたが今度はその逆。バンドリーマーとなって日は浅いが、このアツさは理解できるつもりだ。

 

ぽっぴんどりーむを除いたアニメひととおりとガルパのバンドストーリーくらいしか知らないため、ポピパの文脈はほとんど分からないので今回の合同ライブについてはただ起こった出来事を書くことしかできないのだが、最低限の礼儀としてサイリウムの色は覚えていった。ポピパとしての色はピンクで、ギターボーカル戸山香澄(愛美)は赤、ベースの牛込りみ(西本りみ)はライトピンク、リードギターの花園たえ(大塚紗英)は青、ドラムの市ヶ谷有咲(伊藤彩沙)はライトパープル、ドラムの山吹沙綾(大橋彩香)は黄色といった具合だ。

 

ポピパパートは最初にLight Delight、新曲の新しい季節にと個人的にイメージするポピパの明るい感じとは少し違ったしっとり感のある二曲から始まって、アニメ三期のOP曲であるイニシャルへと続く。というかスクリーンの映像がライブをそのまま出力したMyGOに比べてポピパは凝っててなんかズルい!先輩特権か?なんて思ってしまったけど、そういうところもバンドカラーの違いだったんだろうなと後から思った。剥き出しの私達って感じのMyGO!!!!!と比べてポピパはエンターテイナーって感じだ。興味がなくても自分たちのペースに巻き込んで絶対満足させてやるって気概がある。

 

MCを間に挟んだ後のNO GIRL NO CRYはかなりレアな曲だったらしい。隣の人がなんか感動していた。夏空SUN!SUN!SEVEN!では曲を途中で打ち切って応援合戦が始まったのは驚いた。後で知ったことだがいつもそういうことをする曲らしい。左右に別れてアドリブでダンスをしつつ三三七拍子などのコール&レスポンスをやって、サイリウムの光も赤と紫で会場が綺麗にまっぷたつに別れたのは見た目にも気持ちが良かった。ぽっぴん’どりーむの後のMCでは、香澄が有咲をぎゅ~っとだきしめる一幕も。アニメとガルパの知識しかないが有咲は香澄に対して特別な感情を抱いているので、きっとファンにとっては嬉しいサービスだったに違いない。

 

MCの後の1曲目はTimeLapse。MyGO!!!!!もたびたびカバーしている楽曲なのだが、今回のライブではお互いの曲をコラボで1曲づつやるだろうというのが大方の予想だったので(というか合同ライブは毎回そんな感じらしい)、ここでTimeLapseをやるということはつまりコラボでやるのは”あの曲”ということか…とこのとき察することができた。続いてSTAR BEAT!~ホシノコドウ~はアニメ1期の文化祭で歌ってた曲のはず。本来はサイリウムの色に指定があるらしいけど全然分からなかった。そして最後の曲をイントロダクションで締めてポピパパートも終わった。

 

ポピパパートを通して感じたのは、ポピパって何でもありだなということだ。しっとり系、カッコいい系、コミカル系、メッセージ系と10年近くやっているだけあってどんな手札も揃っていて、それを相手に合わせて出していけるんだからこういうところは老舗の強みだなと思う。そしてポピパも一旦ステージを掃けて、客席からアンコールの声が上がる中2つのバンドが今回のライブTシャツにお色直しして戻って来る。

 

そしてよくある最後の締めの挨拶みたいな感じになったのだが、ここで印象的なのはやはり長崎そよ役のみかんちゃん(小日向美香)が、バンドリがきっかけでバンドリに入ったことを話していて、ポピパと一緒にライブやれたことが嬉しくて感極まって泣いちゃったこと。毎回泣いてるなこの子! ポピパ側はおたえ(花園たえ)の中の人である大塚紗英さんが、テレビで見たコーラの角煮の話をしたせいで印象が全部塗り替えられてしまい、それ以外のことがあんまり思い出せなくなってしまった。おたえの天然ぶりって中の人までそうなの!?って衝撃を受けた。

 

なんでこの日に合同ライブをやったのかをMCで言っていたのでそこでようやく分かったのだが、MyGO!!!!!がちょうど活動開始二周年だったからってことのようだ。MyGO!!!!!は今年に入ってから毎月どこかしらでライブやったりTV出演しつつ、Zeppツアーファイナルの愛知公演から半月後に今度は合同ライブとかハードスケジュール過ぎないか?と思ったのだがそういうことなら仕方がない……のか? ポピパも今年で9周年とのことで、色々と歴史の重みを感じるライブであった。

 

そして始まったコラボの1曲目はMyGO!!!!!の歌いましょう鳴らしましょう(ましょましょ)。結構意外な選曲だったのだがいざ始まるとこれほどしっくり来る曲もない。
ポピパ側の曲はやっぱり来たティアドロップス! 迷子のカバーとしてもお馴染みの曲で、この手を離さないから!という歌詞は対照的なバンドカラーに思えた2つのバンドが一瞬重なって見えた。Uniteしたわ! 最後に飛んできた銀テープも今回はギリギリ届く距離だったのでなんとか自力で掴み取ることができた。今回両バンド共に素晴らしいパフォーマンスで十分楽しめたのだが、やはり自分はMyGO!!!!!が好きなのだということも再認識した。長いようで短い2時間30分、全20曲だった。

 

 

終了後の告知ではMyGO!!!!!の5thシングル・端程山(パノラマ)が7月にリリースされる。MyGO!!!!!とAveMujicaのカバーアルバムも7月に。君の神様になりたい・Swim・猛独が襲うと定番どころが揃っていて嬉しいラインナップ。劇場版It'sMyGO!!!!!が前編初秋・後編が晩秋に。それに伴って楽奈がメインのキービジュアルが初公開になった。来年のAveMujicaアニメまでぎっしり詰まったスケジュール。嬉しい悲鳴だ。そしてMyGOの次の単独ライブは7月27日28日の武蔵野の森総合スポーツプラザでの2daysでたっぷりMyGO!!!!!を浴びられる! こっちのキャパは1万くらいらしいので、先行チケットの当選を祈るしかない。

 

 

セットリスト

MyGO!!!!!

1・壱雫空(ひとしずく

2・迷星叫(まよいうた)

MC

3・無路矢(のろし)

4・回層浮(かいそう)

5・砂寸奏(さすらい)

6・影色舞(シルエットダンス)

7・碧天伴走

MC

8・迷路日々(メロディ)

9・音一会

 

Poppin'Party

1・Light Delight

2・新しい季節に

3・イニシャル

MC

4・NO GIRL NO CRY

5・夏空 SUN!SUN!SEVEN!

応援合戦

6・ぽっぴん’どりーむ!

MC

7・TimeLapse

8・STARBEAT!~ホシノコドウ~

9・イントロダクション

 

アンコール(コラボ)

1・歌いましょう鳴らしましょう

2・ティアドロップス