四十の一部始終

ゆるやかに再起動。

『ロマンシング・サガ2 リベンジオブザセブン』を遊ぶPart8

 

 

格闘家皇帝フリッツの退位した帝国暦1172年後半、踊り子皇帝・リコリス即位。皇帝になって最初の仕事は、踊り子はリメイク版の新規クラスなのでどういう陣形を持っているのかをまず確認することだ。踊り子の陣形・マーメイドドライブは前方中央の攻撃が集中するキャラの防御力が上がりつつ全体の素早さが上がるというもので利用価値はかなり高い。最終的には龍陣と使い分けるくらいの使用頻度だったので、序盤で手に入れられれば長いことお世話になるだろう。フリッツから受け継いだ格闘レベルを活かすためにリコリスが小剣・格闘担当になり、弓担当として新しくハンターを入れることになった。

 

 

皇帝リコリスにはマーメイドの町を出て皇帝についていったときに語った夢があった。町を出て外の世界を見てみたい、世界中をこの目で見てみたい。それを叶えんがため、フリッツ帝がお膳立てしていた武装商船団との揉め事を一旦保留し、ジェラール帝時代に未調査のままに終わった場所を自分の手でくまなく探索する旅に出た。まずはメルー砂漠、入口のボス・スフィンクスによって奥に行くこともままならなかった砂の遺跡の調査だ。強力な技を閃き技能レベルが底上げされた今の状態ならいけるはず……! その前にメルー砂漠を探索し、マーメイド方面の入口からすぐ近くの場所に風と天の合成術・太陽風を入手。その後遺跡に突撃する。

 


砂の遺跡を徘徊する敵のリザードロードやナイトフォークはジェラールの代のときに比べるとそこまで怖い存在とは感じなくなっていた。そもそもリザードロードはスタンが効くし、龍陣の先頭に踊り子を置いておけば持ち前の素早さで確実に先制が取れる。この時点で技術点が1戦1000以上というのは美味しい。

 

中央の流砂に飛び込んで地下のスフィンクスの元へ行く。龍陣で確実に先制を取りスタンと睡眠で攻める。今回は火力が十分にあるのでジリ貧になる前に倒せるはずと思って挑んだが、後から思うとこいつよりタフな敵はいなかったと思う程度にHPが高く感じられた。体感的にスタンが入りにくいのだが、棍棒技・脳天割りによる睡眠が高確率で効くので苦戦はしなかった。長期戦を制し奥にあったワープゾーンに入る。

 

 

ワープゾーンで行ったり来たりするフロアを抜けると外からは直接登ることができなかった遺跡の上部に出た。道中でこの砂の遺跡最高の宝であるはずの幻獣剣を入手した。SFC版では序盤で手に入る剣としては破格の強さではあったものの固有技はそこまでの強さではなかったのだが、今回は固有技に属性が付き利用価値が跳ね上がった。風狼剣が風属性、咬竜剣が水属性となっていて、もしかしたら終盤でも使えそうな気配すらある。

 

遺跡の最上部までたどり着くとそこに待っていたのはなんとカイザーアント。それも二体。SFC版では虫系最強の一度に1体しか出てこれない巨大モンスターでありながら、即死攻撃や状態異常が軒並み効いてしまうので安全に狩れるモンスターとして詰み防止用とまで言われたアイツだ。リメイク版では即死耐性を獲得し一筋縄ではいかないと思わせておいて、やはり麻痺が効いてしまう。スタンも効く。麻痺は素の状態だと当たりづらいのだが、スタン中は一切の回避が不可能になるためやっぱり当たってしまう。今回もダメみたいですね……。

 

無駄に高いHPを削りきって倒すとその奥の宝箱から火と風の合成術・ファイアーストームを入手。これがリメイク版砂の遺跡の本当のお宝のようだ。全体攻撃としてかなり強力な部類だが、術レベルがまだあまり育っていないので本格的な活躍にはまだ時間がかかりそうだ。後で聞いた話だがカイザーアントと戦わなくても裏手に回ってジャンプし続けると段差の上に上がれてしまい、無断侵入して宝箱だけ取れてしまうらしい。カイザーアントの不遇は終わらないのか。

 


遺跡荒らしを終えた後、そういえば今の皇帝は女性だったことを思い出し、ジェラール時代では門前払いを食らったアマゾネスの村へ。男性の皇帝の場合は七英雄ロックブーケを倒した後でないと入れない(入る理由がなくなるが)が、女性の皇帝の場合は序盤から入ることができる。アマゾネスのリーダー・ジャンヌと打倒ロックブーケの目的が一致し、今後帝国に協力してくれるようになる。はっきりいって能力的にはちぐはぐでいまいち使いにくい印象のあるアマゾネスだが、SFC版では最強の陣形・アマゾンストライクを持っていたため重宝されていたクラスだった。

 


サラマットのジャングルはジェラール時代にほぼ探索し尽くしていたので、次はまだ未探索の場所が多いステップへ行く。その甲斐あってマップの中央付近には七英雄の記憶の存在を示す光が小さな洞穴へと長く長く続いているのを発見。今回の記憶は6番目でタームの巣で戦うノエルと赤竜隊のピンチにダンターグが加勢に入るというもの。最初は2人から始まった七英雄が徐々に増えていく過程が見られてなかなか胸熱だ。さらに探索進めると崖の上で火と土の合成術・炎の壁を発見。この術は味方全体を火と水の攻撃から守る効果があるが、使用したターンしか有効ではないため敵より先に動かなければ意味がない。これから先七英雄・ワグナスやスービエと戦う際には絶対欲しい術なのだが、こんなところに何気なく置いてあるとは思わなかった。ちゃんと隅々まで探索してみるものだ。

 



さらにステップと地続きのサバンナへ。白アリは既に倒した後だが、サバンナのMAP左上の方にあるアリに滅ぼされた村にはまだ行っていなかったのでそっちの方を重点的に探索する。途中で風と冥の合成術・サンドストームの書を手に入れたが今回のプレイでは多分出番はない。ハンターのハムバが弓の全体攻撃技・バラージシュートを閃いた。消費は恐ろしく多いが強力な全体攻撃として終盤までずっと活躍するだろう。その後卵の殻を取りに行ったときの裏ルートなんかを見つけたりして、マップの作り込みを改めて実感したのであった。

 


寄り道はこの辺にして武装商船団問題の攻略に戻る。まずは武装商船の船長にモンスター退治を依頼されたメッシナ鉱山へ。SFC版ではここを攻略しておかないと開発できない武器があったのだが、今回は金剛石の槍を素材にした武器の改造でハルベルトが作れるようになったためわざわざここに来る意味はあまりない……と思っていたが土と天の合成術・アークサンダーの書が宝箱にあったので、合成術をコンプリートするつもりなら敢えてこのルートを選択しなければならない。鉱山だけあって鉱石系の強化素材がたくさん落ちているのも特徴で、そういう意味では結構助かる場所なのも確か。上下の移動にはエレベーターを使うが、自分でジャンプしながら竪穴を降りていくこともできるので面白い作りのダンジョンだと思う。この後のルートのことを考えるとここのボスは倒しても倒さなくてもいい。

 


そういうわけで本命のハリア半島ルートで武装商船団の拠点であるヌオノへ向かう。人一人がなんとか通れるような狭い場所をモンスターと戦いながら進まなければならないので戦闘回数は自然と嵩んでしまう。ゲームの使用上海に落ちることはないが崖下は大海原で絶景が広がっているので高所恐怖症の人には辛いルートかもしれない。道中の宝箱には火と天の合成術・セイントファイアが入っていた。悪魔やゾンビや霊体、骨などのアンデッド系モンスターにしか効かないがその代わり威力は非常に高いので使い所を間違えなければ役に立つ。

 

それにしてもメッシナ鉱山とハリア半島に合成術をひとつづつ配置するのはこのゲームでは珍しくちょっといやらしい感じだ。このイベントは複数の攻略手順があるが、場合によっては明確に損してしまうことになる。ハリア半島を進んでいくとやがて崖下に周囲を岩場に囲まれた隠れ里のようなところが見えてくる。そこが武装商船団の本拠地であるヌオノだ。

 


崖をぴょ~んと飛び降りてヌオノの中へ。踊り子だからその身軽さも納得できるが重装歩兵でも同じ感じになるのかなとちょっと気になった。その姿を見た商船団員がひと目で皇帝だと見抜きリーダーの元へと走っていく。町中の宝箱にはバイキングアクスが入っていてようやく初期の斧である戦斧を更新できたが、斧はここまで本当に足手まといだった。

 

街で一番大きな建物で待っていた武装商船団のリーダーは、難所である陸路を越えてきた皇帝の実力を認めて降伏しその処遇は皇帝に委ねられる。すなわち服従か、同盟か、解散の3つから選ぶことになる。はっきり言ってこのルートで来たなら服従一択。イベント後の帝国の収入も一番増えるし、これ以後武装商船団をすぐに仲間にできるようになる。同盟を結ぶことでもイベントクリアできるが収入がそこそこ増えるだけですぐに武装商船団を仲間にできるようにはならない。解散は文字通り解散するだけ。一番メリットが少ないので選んだ人を見たことがない。今回はもちろん武装商船団の服従を選択し、晴れて北ロンギット地域を帝国の支配下に。こうして踊り子皇帝・リコリスの時代は終わり206年が過ぎた――。