四十の一部始終

ゆるやかに再起動。

『ロマンシング・サガ2 リベンジオブザセブン』を遊ぶPart2

七英雄のひとりクジンシーを打倒し、落ち着きを取り戻したバレンヌ帝国。それから1年の月日が流れ、皇帝ジェラールは父レオンの意志を継ぎ領土を広げるために動き出す。まずはかつてバレンヌ帝国が隆盛を極めた時代の領土だった南バレンヌ。ここは現在何者かによって運河に要塞が築かれておりそれが通行の妨げになっていて、この要塞を陥落させることで活動範囲が一気に広げられるはずだ。そして南バレンヌからさらに南のルドン地方には宝石鉱山があり、ここを帝国の傘下に収めれば国庫が潤うこと間違いなしである。帝国の情報網によって得られたこの二つの情報を元に行動を開始することになる。

 

 

支配地域が1になったことでアビリティのシステムが開放された。戦闘回数を重ねることで各ジョブに設定された能力を習得できるようになる。HP+10%とか色々あるが、帝国重装歩兵のオートパリィは自動で敵の攻撃を防ぐらしくそれだけでもう強いというのが分かる。そして帝国の施設として鍛冶屋が建設できるようになった。SFC版では最初から存在していたことを思えばようやくと言った感じなのだが、これで装備を増やしていく楽しみができた。建設費20万クラウン(この世界の通貨)で済むなら余裕で足りる。早速作ろう。

 

 

玉座の間を出て街へ向かうと、その途中に何やら見覚えのあるモンスターの姿が……あれはかつて『サガ2 秘宝伝説』で序盤のNPCとして主人公たちを助けてくれた”せんせい”じゃないか! まさかこんなところで再会するとは……。このリメイク版では”せんせい探し”なるオマケ要素があり、街やダンジョンなどにいるせんせいを一回見つけるごとにスタンプが押され、規定個数に到達するたびに強力な効果を得られるらしい。少し見ただけでも”宝箱の数が分かるようになる”とか”帝国の収入が20%増える”とか、最後の方には”閃き確率が二倍”とか凄いやつもある。この”アビリティ装備枠+1”というのは、いずれアビリティを付けたり外したりできるということか…? これは頑張って探すだけの価値がありそうだ。

 

アバロンの街では金持ちの家から盗みを働く盗賊の話題でもちきりだが、今はスルーして平和になったソーモンの街に向かう。ここではヒラガ3世という発明家が暮らしていていずれ重要な役割を果たすのだが今は特に用はない。船も停泊しているが運河要塞の影響で船を出すことはできなくなっている。SFC版と違ってクジンシーの館にはまた入ることができるので、クジンシーを倒す前に余計な探索はせず後でゆっくり宝を探すといったこともできそうだ。特にミミック相手にドロップマラソンするならそのほうが多分楽なんじゃないかと思う。とまあ一応確認してみたところで南バレンヌへ向かう。

 

 

南バレンヌ地方では、イベントマーカーのアピールがやかましい運河要塞にひとまず足を運ぶ。ヴィクトール運河を塞ぎ、交易や移動の妨げになっている大要塞であり、これをどうにかしないことには南バレンヌを支配下に収めることはできない。SFC版ではここを攻略するためには三通りのやり方があり、まずひとつ目は正面から門を破り要塞のボスを倒す方法。ボス自体はなんとかなるとしても、門は序盤とは思えないほど高レベルの敵が守っているため突破するのはあまり現実的ではない。ふたつ目は情報屋に金を払って抜け道を教えてもらい要塞に侵入する方法。これが一番手っ取り早いが、情報屋がどれほど信頼できるのかは疑問である。そしてみっつ目は信頼できる善意の協力者に要塞の侵入を手引きしてもらう方法。これが最も安全確実だがそれが可能な人間が一体どこにいるのか……。とりあえず今は運河要塞を攻略する予定はないのでまた今度だ。

 

 

そして南バレンヌの街・ニーベルへ。この街は龍の穴と呼ばれる場所で修行をしている格闘家一門がモンスターを退治してくれているおかげでなけなしの平和を保っていたのだが、最近西の洞穴に住み着いたモンスターのせいで困っているのだと言う。格闘家がモンスターを倒してくれるんじゃないのか?と思って龍の穴に行ってみることに。龍の穴の元ネタは多分タイガーマスクだ。

 

龍の穴のリーダーである格闘家・カールに話を訊いてみると、西の洞穴にいるモンスターの中にいる格闘の技が通じないブヨブヨした奴…すなわちスライム系のモンスターに頭を悩ませていた。こちらをバレンヌの皇帝だと見抜いていたカールは、そのブヨブヨした奴を引き受けてくれれば後はこっちがなんとかすると、龍の穴のメンツを守るために必死であった。修行僧のようにストイックかと思いきやこの辺結構俗っぽくてネタにされがちなロマサガ2の格闘家なのだが、今回は頼みを聞いてやることにする。ちなみにカールの後ろには電撃に強いラバーソウルという防具がある。後で必ず役に立つので取っておきたい。

 

 

モンスターの巣へ行くその前にヘクターを宮廷魔術師男のアリエスと交代した。リメイク版のスライム系の敵は属性攻撃を弱点に持つ傾向があるので、攻撃術を使えるメンバーを増やしておいたほうがいいと思ったからだ。アリエスのの使える術は風と水だが、リメイク版の水術は攻撃用としてウォーターガンが追加されているので弱点を突くのにも役に立つ。SFC版でもここのボスは宮廷魔術師がいないと戦闘回数が少ないうちの突破はかなり難しかった記憶があるので、念には念を入れて。

 

モンスターの巣の中はジメジメとしたツタの生い茂る洞窟。案の定ボスだけではなく雑魚敵もスライム系が多く術師を増やしてきたのは正解だった。他にもゾンビ系・骸骨系・植物系が多めだ。SFC版ではたいした規模のダンジョンではなかったが、リメイク版では大幅にボリュームアップ。長い道のりを越え、広間にあたるところまで辿り着くと格闘家の苦しんだブヨブヨの敵・ゼラチナスマターが出現。ゼラチンマスターとか間違えられるのが定番のやつだが、かなり強いし見た目もキモいのでこいつには正直かなり苦手意識がある。

 

 

一回目は陣形をインペリアルクロスからフリーファイトに変えなければいけないことを忘れていて普通に全滅した。ゼラチナスマターの使う電撃には貫通効果がありインペリアルクロスでは真ん中の三人をぶち抜かれてしまうためだ。せっかくなので地を除いた属性攻撃全般に弱いことを確認して、ちゃんと陣形を変えて再戦。

 

とはいうものの対策を取ってもなお強い。物理攻撃が効きにくいうえに二回攻撃してくるし、おまけに生命の水でHPを回復してくるのだ! 電撃は100以上のダメージを喰らうし、とにかく辛抱強く戦うしかない。全員に傷薬2個づつ持たせても、それだけではやっぱり全然たりない。早々に使い果たし、ジェラールとアリエスの持っている回復術に頼るしかなくなった。回復術、マジ重要。この二人はアタッカーでもあるので順番が回ってくるたびに攻撃と回復の判断を迫られる。ベアは傷薬が尽きたあとはひたすらパリィ、ヘンリーは2本射ちなどの攻撃で弱点を突けなくてもいいからダメージを与え続ける。とにかく倒れても倒れても回復して立ち上がらせるゾンビ戦法によって死闘を制した。いやマジで強かったこいつ。おかげで全体的にだいぶLPを削られてしまった。ドロップアイテムとしてキャンディリングを入手。SFC版では期間限定の結構なレアアイテムだったはずだが、こんなに簡単に手に入っていいのか?

 

 

ゼラチナスマターを倒すと格闘家に報告に戻るか先に進むか選択肢が出る。奥には本命のボスがいるのだが、ここは格闘家のメンツを立ててやるか……。親切なことに勝手に龍の穴まで戻ってくれるので楽ちんだ。ブヨブヨ撃破の報せを聞いたカールは部下と共にモンスターの巣まで全速力で走っていった。だがこちらはゼラチナスマター撃破と同時に帝国の鍛冶屋が完成したので先にそっちを先に見に行った。

 

鍛冶屋のシステムはSFC版とは少し違っていて、素材+お金があれば幾つでも同時並行で武器防具の開発が可能だ! もちろん最初は鋼鉄の剣とかオープンヘルムとかの初歩的なものが候補に幾つかあるだけなのだが、それだけでもありがたい。しかも開発費がSFC版では40万だったのが今回10万からスタートだしそれだけでも気分的に楽だ。鍛冶屋を作るのにかかったお金20万もキャッシュバックされたのでいきなり元が取れてしまった。そして玉座に座ったら今度は術研究所の建設が可能になっていた! SFC版なら皇帝の術ポイントが25以上という条件だったが、今回は術レベルが一定以上になったらでいつの間にか条件を満たしていたようだ。こっちの建設費は100万で、武器防具の開発費と合わせると結構な額が吹っ飛んだがこれも必要経費みたいなものだ。後で必ず役に立つ。

 

 

再びモンスターの巣に赴くと、通り道のモンスターは粗方排除されていたので奥までは楽に行くことができた。深部にはまだモンスターが徘徊しており、そこにはクジンシーの館と同じような七英雄の記憶もあった。今度は七英雄の一人、剣の使い手ノエルとレオンに伝承法を授けた女オアイーブの過去の話で、この二人とサグザーを加えた三人は旧知の仲だった…というのが分かる内容。そして最深部に到着するとちょうどカールがボスにトドメを刺すところであった。ニーベルの街の住人は龍の穴の偉業を称え、格闘家のメンツは守られた。上機嫌のカールは以後帝国への協力を誓う。そのついでに南のルドン地方の街ティファールへの道を教えてくれた。

 

今回のプレイ方針は運河要塞攻略ではなく…南下政策! バレンヌ帝国の皇帝となって代々戦い続けていくこのゲームだが、いかにも主人公っぽいジェラールの代も普通だったら活動範囲も狭いままで案外早く終わってしまう。だが皇帝ジェラールのままでも世界中を旅する方法がある。それが運河要塞を攻略せずルドン地方に歩みを進め、さらにナゼール地方へと進んでいく通称・南下政策だ! SFC版ではかなりデリケートな攻略が要求されるプレイだったが、リメイクでもそれが可能なのかどうか。せっかくなので今回もそれを目指す。