四十の一部始終

ゆるやかに再起動。

『ロマンシング・サガ2 リベンジオブザセブン』を遊ぶPart1

 

10月24日に発売された『ロマンシング・サガ リベンジオブザセブン』DL版を早速購入して遊んでみた。SFCロマサガ2を散々遊び、何年か前にリマスター版を軽く一周していてもなおリメイク版は難しく感じるくらいの歯ごたえのある難易度で、その感覚に軽くに苦しみつつも楽しんでいる、今のところはそんな感じである。体験版のデータを製品版に引き継げるので、今回はその続きから。ロード画面には前回遊んでいたところまでのあらすじが表示されるのでストーリーを忘れてしまっていても安心だ。難易度は引き続き”オリジナル”で。

 

 

七英雄のひとり・クジンシーの必殺技ソウルスティールによってアバロンの皇帝レオンは命を落としたが、継承法によってその力は息子のジェラールに引き継がれた。その悲しみに暮れる暇もなくアバロンの街はモンスターの襲撃を受ける。これを退治するのがジェラールの皇帝としての初仕事となる。武勇の誉れ高かった先代レオンと違って軟弱な坊やにしか見えないジェラールにフリーファイターのヘクターっは従ってくれないため、4人で出陣することになる。……えっ!?

 

SFC版では仲間の入れ替えが容易ではないため、この後ヘクターを使いたければ4人で戦い、そうでなければ他の仲間を見繕って5人で戦えるイベントなのだが、なんと今回は城に戻ろうとしても戻れない! 強制的に4人で戦う羽目になるのだが、これが思いのほかキツい。街を荒らし回っているゴブリンは他のゲームであれば雑魚の代名詞的存在だし、それはロマサガでも同じはずだったのだがこのリメイク版では違った。結構、強いのだ。何回か戦うことになるのだが、冷や汗をかいたのは一度や二度ではない。防御力に定評のある帝国重装歩兵がものの二発で落とされる。

 

元のロマサガ2は勝ったり逃げたりに関わらず敵との戦闘回数によって出現する敵の種類そのものが変化するシステムだったのだが、今回は戦闘の勝利回数によって”敵勢力レベル”というものが上がっていき、場所によって出現するモンスターが一緒でも強さが変わるという仕様になっている。クジンシー一戦目を終えた時点でどうやら敵勢力レベルが2に上がっていたのと、4人で戦わなければいけないこともあってゴブリンごときにだいぶ苦戦してしまった。ほどよくLPが削られ玉座の間に戻る。

 

 

どうにかゴブリンの群れを退けると、ジェラールの力を認めたヘクターが跪いて先程の無礼を謝罪し、これ以後男女のフリーファイターを使用可能になる。序盤斧使いいないんだよなこのゲームって思ってたら、まさかのヘクターが斧を持っていて驚いた。おまけに土術の金剛力まで。SFC版から所持技能が変化していて驚かされることは多い。

 

そしてゴブリンの群れはアバロン近くの洞窟からやってきたことが分かり、先にゴブリンを倒すかクジンシーを倒しにソーモンに行くか選ぶことができる。SFC版ではとある理由でゴブリンの穴を出すだけ出して放置することが多かったのだが、今回は先にゴブリンを倒しに行くことにする。リメイク版はそのダンジョンのボスを倒してもモンスターが枯れないらしく、それなら先に攻略するに越したことはない。

 

ゴブリンの穴に向かう前に5人目の仲間として宮廷魔術師女のエメラルドを入れる。なぜなら可愛いから! …ではなくこのロマサガ2は術が非常に重要なので序盤のうちからレベルを上げておきたいからである。まあ男じゃなくて女を選んだのはもちろん可愛いからだけど。そして城の1階に早期購入特典として宝箱が新たに出現していて、いわゆる経験値であるところの技術点+10%の効果がある”シゲンの兵法書”と戦闘で手に入る資金+10%の効果のある”キャットのお守り”を入手できる。どちらも効果があるのは序盤だけということだが、防御魔防が5あって序盤のアクセサリーとしては悪くない。とここで体験版を遊んだときに触れるのを忘れていたのだが、どこでもセーブできたSFC版と違ってリメイク版はセーブポイントが限られている! だいたい街の中とボスの前くらいなので、ダンジョンに向かう前には忘れずにセーブしておきたい。昔の癖で忘れないように気をつけよう…。技と術を使うために必要なBP回復ポイントもボス戦前のセーブポイントにセットになっているようだ。

 

 

ゴブリンの穴。SFC版では序盤のわりに入り組んだ作りのダンジョンだったが、リメイク版では広い空間の先にボスのいるゴール地点が見えており、だいたい道に沿っていけば辿り着くような感じになっている。道中の戦闘で地道にいろんな技能レベルを上げていったがなかなか技を覚えず苦労した。どうやら技能レベルが技を閃く条件になっているようなので、もしかしたらいろいろ使うよりも集中的にレベルを上げていったほうが強くなれるかもしれないな……。術は戦闘後に新しい術を覚える形式のようで、サガフロンティアの銃技や術と同じ仕様らしい。

 

先のゴブリンとの戦闘で閃いたでたらめ矢は消費が重いが全体攻撃で、SFC版の頃は命中率に難があったのだがリメイクでは特に外れることもなく強い。そして連携技・ライトでたらめ矢が非常に便利で敵を一掃する威力があり、ボス戦でも猛威を振るった。ボスのキングはSFC版でも戦闘に時間をかけると使ってきた”ファイナルストライク”をわりと早い段階で使ってきて思わず声が出てしまう。ダメージは100未満とかろうじて耐えられる威力だったがそこからが問題で、素手になったキングが体術を使い出してきて、パンチだのソバットだのがめちゃくちゃ痛い。それでもジェイムズが反撃の槍技・風車を閃き一発逆転に成功、なんとか勝利を収めた。ドロップとしてゴブリンソードを入手。SFC版のようななまくらではなく一応鉄の剣以上、レオンの剣未満の攻撃力はあったのでベアに装備させておく。

 

 

後方の安全を確保し、いざソーモンへ。とその前にジェイムズとテレーズのLPが気付かないうちに相当削られていたので、さすがに死んでほしくはないと思いメンバー交代に踏み切る。二人を外してヘクターとヘンリーを入れた。閃いた技は覚え直しになってしまうが、初期の技なのですぐにまた閃くだろう。帝国猟兵男なんてルドン送りにした以外ではSFC版含めても使うのは初めてかもしれない。それくらい今回の弓は便利なのだ。正確にはでたらめ矢がだが。

 

ソーモンに到着するとすでに兵士たちが戦っていた。皇帝がクジンシーと戦う前に消耗しないよう、血路を開いているのだ! こういうSFC版にはなかった演出が嬉しい。と思ったら兵士が引き受け切れていないモンスターも徘徊していたので、追いかけられながら走ってクジンシーの館へと向かう。入ってすぐの広間では兵士が一人で三体のモンスターと戦っているところに遭遇し、すぐさま加勢に入る。骸骨系モンスターのロトンビースト+その他でロトンビーストはボス敵補正が入っているかやたら硬い。戦闘後ジェラールが回復術の月光を習得し、助けた兵士はショートカットの通路を開けてくれた。もう一回クジンシーの館を踏破しなければならないと思っていたのでこれはありがたい。

 

こちらのルートは暖炉の隠し通路からこれみよがしに光が伸びてきていて、そこに入るとあからさまに怪しいコンソールが。それに触れると何やら映像が浮かび上がってきて……そこに映り込んでいたのはなんと七英雄の一人・ワグナスが人間だった頃の姿。そしてその相手はサグザーというSFC版でも出てきた七英雄と同じ時代に生きていた古代人だ。今回のリメイクはSFC版では語られなかった七英雄の過去を掘り下げるというのがウリのひとつだそうで、これがどうやらそれらしい。正直言って唐突感は否めないが、こういうのを探すのもこのゲームの目的のひとつというわけだ。それはそうと正規ルートにもイベントのマーキングがあってどうしても気になるから言ってみたものの何もなかった。

 

 

そしていよいよクジンシーとの再戦。基本的には前回と変わらないが、こっちはヘクターとヘンリーの技が覚え直しになり若干の苦戦が予想された。しかしヘクターが大剣技・強撃を閃いて一気にメインアタッカーに躍り出る。そしてHPを1/3ほど削ってから放ってくるソウルスティールはレオンのおかげで得た見切りによって完全に無効化。前回戦ったときの剣の部位と同じように、今回は反対の手も部位攻撃が可能になっているのだが、速攻で破壊したため何をやってくるのか分からずじまい。ときおり飛んでくる列攻撃カマイタチのダメージを術で回復しつつ、傷薬も使い切って粘り強く戦い続けてどうにかクジンシーを撃破した。今回のボス戦は毎回長期戦の死闘になるが、これで勝てなかったら嫌になるけど色々工夫してやってみると案外いけるので楽しい。

 

 

クジンシーが倒されると、ヴィクトールの死とレオンの崩御、続くゴブリンの襲撃と動乱の続いていたアバロンにようやく平穏が戻り、ジェラールが正式に皇帝となるための戴冠式が始まる。パジャマとか揶揄されがちな最初の格好から、ヴィクトールの形見のような金色の鎧に身を包んだジェラールの姿はただ優しかっただけの少年ではなく、戦士の強さと王の器を父から受け継いだ立派な皇帝の貌(かお)であった。ここから本当のロマンシング・サガ2が始まるのだ。