四十の一部始終

今年で四十歳になりました。二日に一回更新が目標。

初めてのロマンシング・サガ ミンストレルソング・リマスターの続き8

砂漠の地下から戻ってきたあと、次のイベントが始まるまでの間に『草原の財宝』イベントをやることにした。超序盤から開始できるイベントなのだが、やってもいいしやらなくてもいい程度の宝探しイベントである。小金稼ぎにはもってこいだ。財宝はリガウ島の草原にあると言われており、ジェルトンの街でそのヒントを聞くことが出来る。草原にある無数の穴のうち、花に囲まれた穴が正解だということを聞きいざ草原へ。

 

 

恐竜の闊歩する草原の西にある穴がどうやら当たりらしい。どれくらいを花に囲まれていると指しているのかを最初は分からなかったので、他の穴と比較して見ることでようやくここが当たりだと確信が持てた。財宝の洞窟は三層構造だが序盤のダンジョンだけあって単純な作りでほとんど迷う心配もない。

 

途中ジャンプレベル4を要求される場所があり、全てを探索し尽くすことはできなかったが、最深部へはすぐに到達できた。財宝を守るボスはゴブリンナイト×3とゴブリンメイジャン×2という構成。序盤なら強敵だが今のバーバラたちにとっては鎧袖一触である。財宝の中身は500金+長弓。長弓なんて途中の宝箱に入ってたんだが……。

 

 

ジェルトンの港からメルビルへ戻る。これまでの戦いの反省から、全員に水術法レベル2を習得させ、初歩的な回復術である”癒しの水”を覚えさせる。やはり回復役が一人では心もとない。その腕試しも兼ねて、草原の財宝など比較にならない本物の財宝を探しにワロン島へ渡る。海賊シルバーの財宝についてはかなり前に情報を入手していたのだが、最奥に待つ強力な守護者に立ち向かえるだけの力がなかった。だが今ならいけるかもしれない。

 

ジャングルの一番奥で海賊シルバーの財宝が隠されているという洞窟を発見したのだが、入ってすぐのところで”仕掛けサーチ”のマップアビリティが必要らしいということが判明し一度出直してくる羽目になった。仕掛けサーチってどうやらゲーム中ここでしか使わないらしいんだが……。浅層の宝箱はやはり大したものは入っていない、と思ったら宝箱の一つから”クロスクレイモア”を発見。店売り武器を凌駕する攻撃力43という数値に驚きを隠せない。クロスクレイモアといえばロマンシング・サガ2では限りなく最強に近い両手剣であったが、このゲームでも猛威を振るってくれそうである。

 

 

最深部、第三階層までやってきた。固定敵を倒したその奥にあるわあるわ宝箱、実に13個。だが喜び勇んで開けようとした宝箱が爆発し、LPが減った。罠だ! 罠だらけだ! ひとつひとつ丁寧にアビリティ”ワナ解除”で罠を取り除いていくが、宝箱ひとつに罠ひとつというわけでもなく、マップアビリティの使用回数もかなり削られてしまった。しかしその分実入りも大きく、1万に近い金を手に入れる。だがこの洞窟の宝はこれだけではない。ディステニィストーンのひとつ、風のオパールがこの洞窟にまだ眠っているはずなのだ。

 

宝部屋の奥に一体のドラゴンが待ち構えていた。SFC版ではブルードラゴンだったのだが、ミンサガではシルバーの洞窟に因んでかシルバードラゴンである。いざ戦ってみると初手吹雪のブレスでPTが半壊状態になるが、一撃で死にさえしなければ癒しの水で粘れる。その後は物理攻撃”噛み砕く”の二回攻撃が続くものの、一撃死はしなかったので回復しながら地味に小技でダメージを蓄積していき、かろうじて勝利した。

 

シルバードラゴンを倒すとみるみるうちに人の姿に変わっていき、一人の少女の姿になった。なんと彼女が海賊シルバー本人だというではないか。うーん、あざとい設定だ。そして風のオパールを入手。海賊シルバーはどこかへ行ってしまった。

 

 

ワロン島からマルディアス本土へ戻ると、ある港町であの海神ウコムのしもべであるマリーンと再会した。なんと海底にあるウコム神殿にディスティニーストーンのひとつ、闇のブラックダイアがありそれを取りに来て欲しいとかなんとか。

 

はっきり言って、SFC版を遊んだ人間にとってこれほど驚くことはないだろう。SFC版では闇のブラックダイアは絶対入手不可能の幻のアイテムだったのだ。同じく入手不可能だった魔のエメラルドや光のダイアモンドはワンダースワン版で入手できるようになったのだが、闇のブラックダイヤだけは手に入れることはできなかった……。

 

 

SFC版ではサルーインのしもべの一人が自らの消滅と引き換えにブラックダイアを破壊し、そのせいでサルーインの封印が綻んだという設定があったと思ったのだが、どうやらミンサガではその設定は変わったようだ。だがその幻のアイテムが手に入るというのならいってやろうじゃないか。さっそく船で黒海にあるウコム神殿へと向かう。どうやって海の底にいくのかと思ったが、人魚に変身したマリーンと一緒なら海の中でも平気らしい。だがマリーンがついてくるのは入り口までで、中にはサルーインのしもべやウコムのガーディアンがいて危険とのこと。やはりそう美味しい話はないというわけか……。

 

途中落とし穴に悩まされつつ、何度か固定敵が道を塞ぐ。敵はもちろんカニである。ゴールドリング・シルバーリング・パールリングという金目のものを宝箱から入手していく。金銀パールプレゼント……って今の子分からんだろ。実は自分もよく知らないけど。宝箱のひとつからウコムの鉾が出てきたのは非常に驚いた。ウコムの神殿なんだからあってもおかしくはないのだが、SFC版では最後のイベントで手に入る伝説の武器のひとつだったのだが……ミンサガではそこまで強力なものではないらしい。

 

 

最奥ではおそらくウコムのガーディアン・守護獣が闇のブラックダイアを守っていた。甲羅を背負った見た目通りに非常に防御力が高く、長期戦が予想された。自らに防御法というバフを掛け、ロックキャノンの二回攻撃でこちらを削ってくるというだけのストロングスタイルな敵だが、こちらも全員に癒しの水をかける戦法でひたすら凌ぐ。

 

いつになったら終わるんだという途方もない時間をかけて、なんとか守護獣を撃破。闇のブラックダイヤを入手。帰り道ではサルーインミニオン・ストライフが闇のブラックダイヤを狙って戦いを仕掛けてきたが、もはや雑魚と大差ない程度の相手だ。俺たちは強くなりすぎてしまった……。

 

ウコムの神殿から地上に戻ると、マリーンはまるで今生の別れのようなセリフを言うがノースポイントの船着き場の先端で仲間に入れられるようだ。これはリマスター版の追加要素らしいのだが、能力値は普通すぎるのでとりあえず一周目は使う機会はないだろう。

 

 

進行度は18になった。貯まった金で全員にガーディアンリングを購入する。一個5000金もするが、指輪のくせに防御力が10も上がるので助かる。そして全員に火属性と氷属性から身を守る術・セルフバーニングを覚えさせる。癒しの水を覚えたばかりでもったいないのだが、このゲームでは水と火、風と土、光と闇など対になる属性の術はどちらか片方しか持つことができず、片方は封印ということになる。

 

次のイベントでセルフバーニングは間違いなく必要になるだろう。だが以前フラーマのところで入手した”炎のロッド”という武器は火の術具であり、これは戦闘中に術法モードという特殊な使用法が可能で、封印された対属性の術も使うことができるのだ。これなら癒しの水とセルフバーニングを両立できる。

 

 

騎士団領・ミルザブールへ行くとこれまでとはうってかわって物々しい雰囲気に包まれており、テオドールのいる城の中に入ることもできなくなっていた。ついに始まったかこのイベントが……。

 

テオドールに面会することができないので、オイゲンシュタットのハインリヒの元に向かう。ハインリヒが言うには、テオドールはコンスタンツとラファエルが結婚してから様子がおかしくなったのだという。バイゼルハイムの主・フラーマの持っているディステニィストーン・火のルビーを騎士団に引き渡すよう要求したが断られ、それを理由に現在はバイゼルハイムをテオドールの率いる騎士団が包囲しているという。ハインリヒはそれを止めるため、いままさにこれから出陣するところであった。このままでは人間同士で潰し合い、誰も得をしない結果になってしまうだろう。いや、得をするものはいた。サルーインだ。これは明らかな罠であった。

 

 

コンスタンツに話すと、今のテオドールはまるで別人のようであるという。文字通りテオドールに化けた何者かが、本物と入れ替わってしまったのではないか……。それを確認するために、コンスタンツから城の抜け道の鍵を借り受ける。ミルザブールに向かう途中、バイゼルハイムの騎士団駐屯地にも行ってみるが、テオドールは騎士たちに囲まれており近づくことさえできない。やはり別の方法で確認しなければならないようだ。

 

ミルザブールの裏手から鍵を使って城に入る。場内にはモンスターがうろついており、もはや平時のときの面影はない。モンスターを掻い潜り、三階にあるテオドールの私室に辿り着くとそこには地図が落ちていて、かつての邪教の廃墟らしき場所に印が付けられていた。ここに何かがあるのか……そう思っていると背後からモンスターに襲われる。ジャム+ガーゴイル×5……単なる雑魚だ。驚かせやがって。

 

 

誰もいなくなった城の武器庫から宝を頂戴しつつ、邪教の廃墟に向かう。邪教の廃墟の中は左右に扉が出たり消えたりしつつ、真ん中を無限に続くかのような回廊が続いている。アサシンギルドに引き続き、またかという感じの不安を煽る作りのダンジョンである。こういうの、タネが分かってないと正しい道を進んでるのか分からなくて困る。

 

しばらく試行錯誤していると、どうやら扉の前にある石像が扉の方を向いているかどうかで行き先が変わるらしい。そして無限回廊に思えた中央の階段も、ロウソクの火が幾つついているかでどれくらい進んだのかを表している……というのが分かってきた。しかし正解は分からないので結局は総当たりになる。

 

 

総当りの一番最後で大きな空間のある通路に出た。そこを巨大なドラゴンが道を阻んでいる。レッドドラゴンSFC版でははっきり言ってたいした敵ではなかったので舐めて掛かったのだが、初手炎のブレスでほぼ全滅。ウソぉ!? 次にセルフバーニングを全員で使おうとするが、相手に先制攻撃され全滅。まずい。この後さらにヤバい敵がいるのに、その前座にすら勝てないとは……。

 

手持ちの装備とにらめっこする。バーバラのHPが低く、最初の攻撃で倒されてしまうのが一番の問題なのだ。何かないのか……どこで手に入れたか忘れたが、この耐熱手袋(火防御+40)は使えそうだ! するとどうだろう、レッドドラゴンの炎のブレスでほとんどダメージを受けなくなった。後は初めからバーバラ以外が倒されることを前提にした置き回復で態勢を立て直し、地道にダメージを与え続けていくとやがてレッドドラゴンは倒れた。

 

 

その奥には放射状に扉が配置されており、どれかひとつに本物のテオドールがいる。モンスターもテオドールをとっとと殺しておけばいいのに余計な仏心を見せる。これは石像が向いている方向が正解の扉である。囚われていたテオドールを助け、バイゼルハイムに急行。するとテオドールの偽物は観念して正体を現した。イフリート、そうイフリートだ。姿かたちはだいぶ変わってしまったが間違いなくイフリートだ。

 

 

かつてロマサガを遊んだキッズを恐怖のどん底に陥れた悪夢のモンスター、イフリート。初手に放たれる”火の鳥”は味方全体に大ダメージを与え、火耐性が無いかぎりほぼ間違いなく全滅してしまう。ロマサガ1といえばイフリートであり、その名前はもはや伝説を超えた神話として語り継がれている。

 

このゲームでも最初の攻撃はやはり……うわぁぁぁぁ! 火の鳥だぁぁーーー!!!! あれ……? 思ったより痛くない。いや全体に200ダメージは十分痛いのだが、全然耐えられる。これは行けるだろ! まず全員でセルフバーニングを唱え、追撃の火属性攻撃を完全にシャットアウトする。だがイフリートもデフォルトでセルフバーニング状態なので、結構な攻撃が防がれてしまう。セルフバーニングは触れた相手にダメージを与える効果もあり、技の選択が重要になる。だがかつての恐怖は完全に払拭された。このゲームのイフリートは、そこまでの敵ではなかった。

 

 

イフリートを倒し、騎士団領に平和が訪れた。フラーマから火のルビーを、コンスタンツから即死攻撃を防ぐお守りを手に入れた。懸念されていた終盤の山場を一つ越えることができ、ちょっとした安堵と充実感で満たされていた。これ以降はそこまで難しいところはないはずなんだ、きっと。