四十の一部始終

今年で四十歳になりました。二日に一回更新が目標。

今期のアニメをなるべく沢山見てみる3・さ行~な行(2023年冬)

 

ルール等は前の記事で。

 

最後の召喚師 -The Last Summoner-

人類の歴史と共に存在した召喚師が今では忘れられてしまった現在。平凡な高校生であるアジェの元に女神ドラが現れる。小さくなったり空を飛んだりする破天荒な女神に振り回されるアジェ。ドラは召喚師となって新しい世界を探検してみないかとアジェを誘う。魂の契約が結ばれ召喚師となったアジェはドラに異世界のことを尋ねるが、ドラの脳裏に浮かんだのは、戦乱とそして囚われの身となって苦しむ自分の姿だった……という第一話。

 

中国産ながらだいぶ日本風に寄せた感じのアニメ。とはいうものの中国の大都市はもはや日本よりも都会だから、別に日本に寄せたわけじゃないのかもしれないが。主人公が普通の高校生にみせかけて料理の達人で、その料理(ラーメン)によって女神が呼び出されるという展開に若干の脱力感を覚えつつ、なまじ見た目は限りなく日本風のアニメなので作品を通して存在するわずかな感性の違いがどうしても気になってしまう。見たら見たで意外と楽しめるかもしれないが、そんな時間は今期には無いので残念ながら一話切り。

 


The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War

ゼムリア大陸最大の傭兵集団『北の猟兵』。物資運搬の任務にあたっていたこの部隊にラヴィという一人の少女が兵士として参加していた。目的地に向かう道中、異変に気付いたラヴィは同僚と共に怪物に襲われる村を発見しどうにか人々を救うものの、村を襲っていた怪物さらに強力な怪物から逃げていたことが判明し、現れた巨大な怪物が北の猟兵に襲いかかる。だがラヴィは新兵とは思えない力を発揮し怪物を切り伏せた。任務が終わり州都のハリアスクで一時の休息を取る北の猟兵だったが、そこに北の猟兵の幹部であるローガンが帰還し、人々に革命の必要性を訴えるのだった……という第一話。

 

『軌跡』シリーズという長期に渡って展開しているRPGが存在していることだけは知っているのだが、やったことはない。この閃の軌跡というのはその中のほんの一部分に過ぎないらしい。そのせいか一話目から怒涛の説明セリフが続き、正直なところ設定が全然頭に入ってこない。作品に対する興味も湧いてこないので一話切りも仕方がない。

 

 

シュガーアップル・フェアリーテール

かつて人間と妖精の戦争があり、今では妖精が人間の奴隷として生きている世界。特別な聖なる砂糖菓子を作る職人のことを銀砂糖師呼んでいた。一流の銀砂糖師だった母親の跡を継ぎ、主人公の少女・アンは自分も銀砂糖師になることを決意。年に一度の王都での品評会に参加しようとするが、その道中は少女にとっては険しいもので、その護衛として戦士妖精であるシャルを雇うことにした。剣の腕は確かだが、口が悪く人を信じないためアンとの関係は最悪。かくして銀砂糖師を目指す少女と妖精の旅路が始まった……という第一話。

 

角川ビーンズ文庫から発売されている少女向けライトノベルを原作としたアニメ。原作は10年以上前に始まっており、いわゆる昨今のなろう系に染まっていないファンタジー異世界設定は逆に新鮮ですらある。作品の雰囲気はまるっきり少女漫画のノリで個人的な好みではないが、飯塚晴子によるキャラクターデザインにはなかなか惹かれるものがある。ゆるふわに見えて意外と殺伐とした世界観であり、思ったより気の抜けない展開が待っていそうな感じがするので、時間があったら見るかも枠。

 

 

スパイ教室

各国がスパイによる影の戦争を繰り広げている世界。スパイ養成機関の落ちこぼれであるリリィは、不可能任務を遂行するために新設された諜報機関”灯”に招集される。しかし集合場所の洋館に集められたのはリリィも含めいずれも問題児ばかりであった。灯のボスである凄腕のスパイ・クラウスによる訓練が始まるが、あまりに異次元の能力を持つため誰もついてこられない。このままでは全員が不可能任務に挑まされて死ぬ、危機感を抱いたリリィは一計を案じ、毒ガスによってクラウスを脅迫するが返り討ちにあってしまう。しかしそれによってクラウスは新しい訓練方法を思いつく。あらゆる手段を講じて自分を倒せと……という第一話。

 

この作品は物語に結構な仕掛けが施されているらしいと聞いてとりあえず3話まで見てみたのだが、正直アニメの尺ではそれほどのものだとは感じられなかった。生徒の中では今のところリリィ以外のキャラが立っているとは言い難い状態では、せっかくの仕掛けも驚きが薄い。映像化の際には原作とはアプローチの仕方を変えないといけないタイプのものが存在し、この作品が多分そうだったのだが料理の仕方をミスったのかなと思う。3話まで見てしまったが切る。

 


ツルネ -つながりの一射-

新設されたばかりの風舞高校弓道部は、部員である湊やコーチである滝川が若さゆえの悩みに苦しみながらも自分なりの回答を見出し、県大会で強豪の桐先を破り優勝を成し遂げた。大会終了後、滝川から部活動を休むことを言い渡されていたが、それでも弓を引きたくなってしまう部員たちは、学校のスポーツ大会でどうにか逸る気持ちを解消しようとする。しかしそれでも気持ちを抑えられず、滝川の元で部活動ではない弓道を学ぶのだった。一方その頃、県大会の動画を不満げに見る男の姿があった……という第一話。

 

去年の夏に劇場総集編が公開されていたおかげで、それなりに話を覚えていて助かった。京アニは個人的に応援しているから無条件で見ると決めているのだが、それでも適度にキャラや物語を振り返ったり新展開の予感を見せたり不満のない第一話だった。女性向け作品だと男同士でも異様にジメっとした感じの人間関係になるのは正直まだ受け入れ難く慣れないのだが。Free!といい続編には俺様系が出てくるのがお約束になっている。女子にはこういうのが人気なのか。

 


テクノロイド オーバーマインド

地球温暖化によって海面が上昇し人口が激減した未来、日常の労働力の大半をアンドロイドが受け持つようになっていた。その世界で空き家に住んでいるアンドロイドの四人の元に電気代の督促状が届き、稼ぎのない彼らはこのままでは機能停止に追い込まれてしまう。そこでバベルと呼ばれる場所で、歌と踊りが認められれば賞金が手に入るという話をききそこに参加することに。だが歌も踊りも初めての四人には最初の関門すら突破できない。四人が街を彷徨っていると、エソラという人間の男の子と出会う。彼の身の上話を聞き、その目的を手伝ってあげることで四人に歌と踊りの能力が芽生え、無事第一関門を突破できるようになった……という第一話。

 

男アイドルが歌って踊る系か~興味ないな~と思いきや、一話の最後で牧歌的な雰囲気の作風に見合わない、衝撃的なヒキをやったおかげでちょっと話が気になってきた。意外と設定も凝った気配があり、時間があったらみるかも枠。

 

 

トモちゃんは女の子!

相沢智は幼なじみである久保田淳一郎に想いを寄せていた。思い切って告白してみるも、淳一郎は智のこと女扱いしておらず友達としか思っていない。そして男と思われているせいでスキンシップもセクハラまがいの行為ばかり。短髪で喋りも男っぽく、性格も男勝りで空手の有段者ということもあり、まずは喋りを女らしくしてみろともう一人の幼なじみ郡堂みすずにアドバイスされるがそれも失敗。それを見かねたみすずが淳一郎に色々とちょっかいをかけるも、やはりうまく伝わらない……という第一話のAパート。

 

ボーイッシュな女の子のトモちゃんと、鈍感男の組み合わせというヒロインレースの存在しないラブコメの主人公が今回は女子版。今期幾つめだろう、こういう作品は。多分最初の時点から淳一郎はトモちゃんに異性としての好意を抱いてるっぽいのだが、スキンシップのためにあえてそう見てないフリをしている感じで、正直に言うとちょっと受け付けない。個人的にはトモちゃんよりみすずの方が好みだった。一話切り。

 


TRIGUN STAMPEDE

砂漠の惑星ノーマンズランド。人類が細々と暮らすこの星で、新人記者であるメリルはベテランのロベルトと共に、連続プラント強奪事件という特ダネを探し旅をしていた。その途中砂漠の真ん中で吊るされていた男こそ、600万$$の賞金首、人間台風ことヴァッシュ・ザ・スタンピードであった。ヴァッシュを追う憲兵をやりすごしつつ、三人は近くの街へと向かう。ヴァッシュを恩人と慕うその街で一時の休息を取るが、そこに先程の憲兵がやってきてヴァッシュを捕らえようとする。ロベルトがヴァッシュと憲兵の決闘に持ち込んだものの、憲兵の周囲の被害を顧みない攻撃はヴァッシュの銃弾一発によって無力化されるのだった……という第一話。

 

トライガンの映像化は一体何度目だろう。なまじ最初のアニメが良かったせいで、色眼鏡で見てしまっているような気がする。トライガンの映像化が原作通りだった試しはないので、今回のアレンジも大目に見ているつもりなのだが。一話の時点でカートゥーンみたいなキャラクターの演技やコミカルチックなシナリオに多少の違和感があったのだが、二話のネブラスカ親子の別物レベルのアレンジでなんだか吹っ切れた。CGはカイナよりもむしろ力が入ってるように感じるし、別物として見れば全然楽しめるレベル。視聴継続。

 

 

NieR:Automata Ver1.1a

エイリアンと呼ばれる生命体が地球侵略を開始し、人類が月へ逃れてから地上では人類が生み出したアンドロイドと、エイリアンが作り出した機械生命体による戦いが繰り広げられていた。西暦11945年、ヨルハ部隊は戦闘によって2Bと呼ばれるアンドロイドが残されるのみとなった。2Bは単独で空中の敵を撃破し、敵の拠点に侵入する。そこで既に情報収集のために潜り込んでいた9Sと合流し、拠点の探索を行うが敵の超大型兵器が起動、再び戦闘に突入する。激闘の末アンドロイドのブラックボックス機能を用い、2Bと9Sの自爆という形で超大型兵器は破壊された。だがアンドロイドは記憶を基地にアップロードすれば何度でも蘇ることができる。戦いはこれからも続く……という第一話。

 

原作未プレイなので設定は全然分からないのだが、1話目は多くの部分をバトルアクションに割いておりそういう点では見応えはあった。2Bといえば尻、というのはゲームをやったことがなくても知っているくらいだが、アニメでも激しいアクションによって一瞬とはいえ2Bが尻をチラチラさせるので、話が分からなくてもそういうやり方で視聴者に画面に集中させるのは新しい試みかもしれない。おまけの緩い人形劇も、シリアスな本編との温度差が良い意味でクールダウンになっている。視聴継続…と思ったら放送延期とはついてない。

 


ノケモノたちの夜

19世紀末のロンドン。普段は物乞いをして生活している、教会の屋根裏部屋に住むウィステリアという少女の元に悪魔のマルバスが現れるのは、彼女が彼を見ることができる唯一の人間であったからだ。そしてマルバスのする話が彼女にとって唯一の楽しみだった。だが教会の神父によってウィステリアは売られてしまうことになった。マルバスに助けを求めるが、悪魔は対価無しに人間を助けることはできないルールがある。人買いに連れて行かれる彼女を黙って見ているマルバスだが、買ったのが悪趣味な金持ちだと知ったマルバスはウィステリアの元に急ぐ。間一髪でウィステリアを助けるものの、人助けの反動でマルバスの身体が崩壊してしまう。だがウィステリアが悪魔を見ることができる目を対価として差し出しマルバスが復活。自由の身になったものの目が見えなくなったウィステリアは、マルバスととも生きていくことになった……という第一話。

 

サンデー連載の打ち切り作品が今になってアニメ化されるという、なんとも不思議な経緯の作品である。手頃な長さだからやりやすいのだろうか、最近よほどアニメ化のネタがないのかそういった経緯のアニメがときどきある。この前みたロマンティックキラーもそうだった。それはともかく作品としてはそれほど悪くないという印象だ。タイトル通り、世間でのけ者になった存在同士が寄り添って生きる、そういう関係を描く話なのだろう。少年誌連載漫画らしくバトル要素もあり、その辺の描写は若干陳腐だがロンドンを舞台にした雰囲気は悪くない。時間があったら見るかも枠。

 


 

上記の作品の中で『TRIGUN』『NieR』が視聴継続。

『シュガーアップル』『テクノロイド』『ノケモノ』は様子見。

『ツルネ』が贔屓枠。

あともう一回だけ続く。