四十の一部始終

今年で四十歳になりました。二日に一回更新が目標。

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』鑑賞。

前作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』を観たとき

その結末については納得いかなかった。

今にして思えば、あの恐竜を外の世界に開け放つのが

シリーズ最終作だったらまだ納得できたかもしれないと思う。

 

今回は前作の結末を受けて、世界中に恐竜が生息するようになったが

その設定を活かせたかどうかについては疑問が残る。

『新たなる支配者』という題の通り、人類と恐竜とで覇を競い合うのか

それとも共存の道を探るのか…という話になるのかと思いきや

その段階はとっくに過ぎており、まるで違う話がストーリーの軸になる。

 

前作登場したクローン少女、メイジーのその後と

改造された”いなご”である。

恐竜はあの世界ではもはや珍しい存在ではなくなり

新たなる災厄の存在が必要だったのだろう。

恐竜はそれらの目的を妨害する障害物に近い。

 

ブルーの子供が攫われたのでそれを取り返すという名目も一応あるのだが

とにかく影が薄く、終盤思い出したように捕獲するシーンで

ようやく存在を思い出した。

肝心のブルーもオーウェンに対して元カレが忘れられない

ヤンデレ彼女みたいなムーブをしていて、面白くはあるのだが

どうせこの作品が最後ならもう少し活躍してほしかった。

出てきたときはおおっと思うのだが、とにかく影が薄い。

 

シリーズを続けるにあたって

恐竜だけを描いているわけにはいかないのは理解できるが

お話に恐竜が特に絡まないのはさすがにどうかと思う。

 

初代から登場しているグラント博士らも登場して活躍するし

ワールドから引き続き登場のオーウェンらも活躍してるし

初代から引っ張った色々なものにある程度の決着はつけている。

シリーズのオマージュもたっぷりあるし

研究施設はやっぱりトラブルを起こすし

新規の恐竜もたくさん出てくるし

終盤にレクシィが最高のファンサービスもやってくれるし

そこそこ楽しみつつも…いまいち集大成感が無い。

三部作の最後なのに。

 

感想にもいまいち熱が籠もらないが

結局パークとワールドの三部作は最初が良くてあとはそれなりというのを

再確認することになった。

そりゃあワールド1だって全面的に褒められるという出来ではなかったけど

初代をオマージュした登場からのレクシィとインドミナスレックスとの戦いという

最高のシーンがあったから評価に値したわけで

『新たなる支配者』はそういう尖った部分がなさすぎた。