四十の一部始終

今年で四十歳になりました。二日に一回更新が目標。

『劇場版 ゆるキャン△』を観に行った。

劇場版のお話は十年後だと聞いたとき

最初はアニメ一期の最終回の妄想みたいなものを思い浮かべた。

原作が終わっていもいないのに、その先を描写するのは

かなり勇気のいることだと思う。

しかし実際にお出しされたものは、とても地に足の付いた十年後のしまりんたち。

 

見た目はあまり変わらないながらも、それぞれの道へと歩みだした

仕事に忙殺される彼女たちを繋ぎ止めたのはやはりキャンプだった。

キャラクターに関してはこうなっていてほしいという気持ちと

変わらないでいてほしいという気持ちの両方を満たす

ちょうどいい塩梅だったなと思う。

みなそれなりに悩みを抱えているのに

なでしこだけは無敵状態なのも解釈一致という感じ。

ただ十年後の”ちくわ”はさすがにかなり老衰しているようで

以前犬を飼っていた身としては、しきりに描写される弱った姿が切なかった。

 

大垣の務め先の話から、キャンプ場を自分たちの手で作ろうということになるのだが

これが某DASH村のような感じでDIYを駆使して、少しづつ地道に作り上げていく様子は

無茶がありつつもやはり楽しい。

その新しいキャンプ場作りのために過去に訪れたキャンプ場を再訪したりして

同窓会映画としてのサービスもバッチリ。

 

後半キャンプ場作りでアクシデントが発生するのだが

それも引っくるめて自分たちに取り込んでしまおうという

大垣の発想もなかなからしい感じがして良かった。

劇中のしまりんたちは3年ほど会っていなかったらしい。

いくら高校で仲が良かったとはいえ、ギリギリ疎遠になりそうな期間だ。

ふたたび5人が集まることになった、キャンプ場作りのテーマである『再生』は

まさに劇場版そのもののテーマだったと思う。

 

しかしながら、ゆるキャンとしてはそれなりに起伏のある話だったが

二時間の映画作品として見ると正直起伏に乏しい…というか盛り上がりに欠けるので

家で見ても映画館で見てもそれほど変わらない作品だったと思う。

やはりゆるキャンはやはり家でダラダラしながら見るほうが合っていて

映画館の暗闇の中で、大人数でじっと見るのはちょっと違うなと感じた。

 

そしてゆるキャンと言えば食事描写(通称飯テロ)だが

映画は回数も尺も描写もパワーアップし

大スクリーンに映る料理は空腹に訴えること夥しい。

レイトショーで観たのだが、とてもお腹が空いたのでカレーめんを買って帰った。