四十の一部始終

今年で四十歳になりました。二日に一回更新が目標。

Netflix『THE GUILTY/ギルティ』鑑賞。

全く同じタイトルの作品が存在するがそちらは2018年版であり

今回はジェイク・ジレンホールが主演を担当した2021年のリメイク版の方である。

しかし舞台が異なるため多少設定の差異はあるものの

内容は99%ぐらい同じなのでどちらでもいいといえばどちらでもいい。

だがジェイク・ジレンホールが好きなら間違いなく2021年版だろう。

結末がちょっとだけ追加されている。

 

主人公は緊急通報司令室に勤めている男、ジョー。

はっきり言って性格に難があり、何らかのトラブルがあって

警察署から左遷されてきたことが分かる。

職場の人間関係も良好とはいえず、勤務態度もよろしくない。

だがたった一本の電話がその男を変えることになる。

 

物語はほぼ緊急通報司令室の中だけで進む。

勤務中の主人公に掛かってくる、もしくは掛ける電話のみが外部との接点だ。

司令室にはいくつもの通報の電話が掛かってくるが

その中でもひときわ切迫した通報に、ジョーは事件性を感じ取り解決の糸口を探る。

ソリッドシチュエーション・サスペンスとでも言うべき映画だ。

情報のやりとりは電話のみで今の場所から動けないという

まるで安楽椅子探偵のようなミステリー的面白さを含んでいるのがミソだ。

 

この作品は人間の先入観を逆手に取る。

電話越しでしか相手のことが分からないというのは、恐ろしいことだと改めて思う。

どういう状況に置かれているのか、相手の話は本当のことなのか。

全ては断片という形でしか伝わらないのだ。

主人公のジョーも、断片的な情報で突き進んだ結果

まったく想像もしなかった状況に直面し自らの行いを悔いることになる。

これには自分もはっとさせられることになった。

そしてジョー自身のことも、電話での会話の断片から

徐々にその人間性が浮かび上がってくるのである。

 

結局なんか嫌な奴、というジョーへの印象は

普段の態度が悪すぎて最終的にはあまり変わらないのだが

それでも多少同情的にはなったかもしれない。

この映画でのジョーの行いは

懺悔、あるいは贖罪のようなものであったんじゃないかと

最終的には思えてならなかったからだ。

罪を犯したことがあったとしても、何らかの償う機会がある。

そう思わなければきっと人は生きていけないだろうから。

スカイリム日記2『金の爪』

 

リバーウッドに到着した翌日。

アルヴォアからの依頼を受け、俺は次の目的地をホワイトランに定めた。

その下準備のために入った村の雑貨屋で喧嘩に遭遇してしまい

気まずい思いをすることになった。

 

喧嘩をしていたのは店主のルーカン・バレリウスと、妹のカミラ。

最近山賊に盗みに入られて店の宝である『金の爪』を取られてしまったのだという。

しかし俺はこれからホワイトランへ向かわなければならない。

聞かなかったふりをして立ち去ろうとしたが……。

 

道を歩いていたときに耳にした噂話を思い出した。

この店のカミラは大変美人だという話だ。

事実俺がこれまでスカイリムで見てきた女たちの中では一番と言ってもいいだろう。

そう思うと、俺も男らしいところを見せたくなり

つい彼女の願いを聞き入れてしまったのだ。

 

 

山賊の根城である、川を挟んだ山の上にある『ブリーク・フォール墓地』。

墓地の前には見張り塔があり、そこにも山賊が巣食っていた。

複数の敵との戦い……。物陰に隠れながら不安を感じていたところに

幼き日に教えられた初歩的な魔法のことを思い出した。

かなりの集中力を要するだろうが、今なら有効に使えるかもしれない。

使い魔の召喚によって、狼にも似た四肢の獣を呼び出す。

使い魔は果敢にも山賊たちに飛びかかり、その隙をついて自分も斬りかかる。

見張り塔の制圧はあっという間のことだった。

 

 

山頂の墓地にも山賊たちは何人も待ち構えていたが

使い魔との連携の前には敵ではなかった。

このときほど魔法のありがたさを感じたことはなかっただろう。

刺さった矢の手当てを治癒の魔法で済ませたあと、墓地の中へと歩みを進める。

 

中は墓地というよりも、かつては聖堂であったことを思わせる石造りの遺跡だった。

山賊の拠点と思われる明かりにそっと近づくと

会話の中から『金の爪』という単語がかすかに聞こえた。

リバーウッドの雑貨屋に盗みに入った山賊は、ここにいる連中で間違いないようだ。

使い魔と共にその山賊も蹴散らす。

 

 

途中の罠をくぐり抜けてさらに奥へ進むとなにやら声が聞こえてくる。

悲痛な叫びだ……。徐々に近づいてくるその声の主がいる部屋へと入ると

想像を絶する光景が目に飛び込んできた。

粘着質の糸に絡め取られた男、そして天井からぶら下がる巨大な蜘蛛の化け物の姿が。

一瞬足が竦んだのとは無関係に、使い魔が先に大蜘蛛に飛びかかっていったが

ほんの一撃喰らっただけで消え去ってしまった。

これでは何度召喚したとしても無意味だろう。

俺が正面から斬りかかったとしても、勝ち目はなさそうだな……。

その恐怖が、忘れていたもう一つの魔法の存在を思い出させてくれた。

 

 

火炎だ! とっさに掌から放たれた炎が大蜘蛛の身体に燃え移っていく。

しかし大蜘蛛もしぶとく、炎に怯まず繰り出された攻撃によって

自分も大きな痛手を負わされることになったが

やがて燃え尽きて動かなくなった。

 

蜘蛛に囚われていた男は『韋駄天のアーヴェル』と名乗った。

山賊のリーダーが、間抜けにも蜘蛛に捕まったというわけだ。

助ける代わりに金の爪を返す、という願いを聞き入れて蜘蛛の糸を斬ると

まさに韋駄天のごとく墓地の奥へと逃げていった。しまった!

慌てて追いかけるが、アーヴェルとの距離は一向に縮まらない。

焦りを感じていると、安置されていた屍の一つが動き始め

あっという間にアーヴェルが倒されてしまった。

 

 

その動く屍の次の狙いはもちろん俺だ。

先程まで相手していた山賊よりも強力な敵に苦戦したものの、かろうじて撃退する。

大蜘蛛から受けた傷と追跡による疲労で息をつきながら俺は迷った。

『金の爪』は取り返した。しかしこの遺跡にはまだ奥がある。

先に進むか、それとも戻るか。

 

自分の冒険者の端くれとしての好奇心が勝った。

幸い治癒の魔法があり、集中力の続く限りは傷を癒やすことができる。

何度も動く屍(ドラウグル)に遭遇し

刃のついた振り子や棘の付いた壁の仕掛けなどが行く手を阻む。

俺はいつの間にか金の爪を取り返すという依頼のことも忘れ探索に没頭した。

 

途中、仕掛けのある扉があったがどのように解いたのかよく分かっていない。

扉の錠の役割を果たしていると思われる石をクルクルと適当に回し

3つの穴に金の爪を差し込むと扉が開いてしまった。

この仕掛を作った古代の人間には申し訳ないが、俺の運がよかったようだ。

その扉の先へ進むと、この遺跡の最奥と思われる場所に出た。

 

 

不思議な空間であった。

手前には祭壇があり、奥の壁には文字が刻まれていた。

その一部が光っており、近づくと声が聞こえてくるような奇妙に感覚に襲われる。

抗いがたい衝動があり、その光る文字に触れると

その光が自分の中に流れ込んでくる! 一体何が起こったんだ!?

 

だがそれについて確認する間もなく

祭壇の上にあった棺から動く屍が飛び出してきた。

明らかにそれまでの屍とは雰囲気も出で立ちも異なる。

屍たちの王(ドラウグル・オーバーロード)とでも言えばいいのか。

 

その屍は不思議な力を使って俺に迫った。

口から放たれる声を浴びると、一瞬ではあるが動けなくなってしまう。

その一瞬の隙を突かれればやられる。そう思うとなりふり構ってはいられなかった。

炎ではあまり遠くには届かない。しかしここに来る途中で得た一つの魔法があった。

 

 

雷撃!

効果は覿面だった。いくら王と言えど所詮は屍でしかないらしく頭は働かないようだ。

祭壇の周囲を小賢しく逃げ回りながら、一方的に雷撃を浴びせ続けると

しぶとかった屍の王もやがて黒焦げになり動かなくなった。

 

戦利品を漁ると、付呪のついた武器があったのでありがたく頂戴しておいた。

意味の分からない謎の石版もあったが、もしかしたら貴重なお宝かもしれない。

とりあえず持っていこうと思う。

さきほど流れ込んできた何かについては、今は考える余裕はなかった。

それにしてもずいぶんと奥まで来てしまったが

ここから帰るとなるとかなり骨が折れるだろう……。

 

そう思っていると、どこかから風が吹き込んでくることに気が付いた。

まさか!? 祭壇の奥へと行くと仕掛けがあり、それによって岩が動いて道ができた。

出口だ! 疲れた身体に鞭を打って外へ飛び出すと

もう辺りはすっかり夜になっていた。

 

見たところ山の中腹のようだが、まるで見覚えのない場所だ。

遺跡の中を長いこと歩き、いつの間にか山の反対側に出てしまったのだろうか?

思いがけず大冒険になってしまったな、と心の中は充実感で満たされていた。

ふと空を見上げると、夜空にある二つの月がいつもより輝きを増して見えた。

 

 

【続くかも】

『虹色ほたる ~永遠の夏休み~』鑑賞。

個人的には手描きアニメーションの暖かみ、などというものは信じていないが

手描きでなければできない柔らかなタッチの線

設定画通りじゃない手癖で描いた人物の躍動感…それらは確か存在する。

 

2012年に公開された『虹色ほたる』は作画にCGを用いず全編手描きの作品だという。

作品の一部のシーンが『君の名は。』に引用されていることはよく知られているが

比較動画などを見るとその性質の違いがよく分かると思う。

作品の主な舞台となる1977年をありのままに描くなら、手描きのほうが断然良い。

素晴らしい判断をしたと思うが、その分制作の手間も並々ならないものがあったはず。

 

物語は、主人公のユウタがダムに沈んだはずの村に迷い込み(タイムスリップ)

そこで暮らす一ヶ月の間の出来事を描いたものである。

昭和52年の夏。自分が生まれる前のことだし、田舎育ちでもない。

しかしなぜだろう、こんなにも懐かしく感じられるのは。

カブトムシ、夏祭り、川遊び、スイカにホタルにおばあちゃんの家…。

定番の夏のイベントも盛り沢山で十二分に夏の雰囲気に浸ることができる。

そして存在しないはずの従妹であるさえ子、同じ年の友人であるケンゾー。

村がダムに沈んでしまう直前の最後の夏を一緒に過ごす。

あるはずだった夏。あってほしかった夏がそこにある。

 

子供向け作品のような見た目のアニメーション作品だが

どちらかというと大人のほうがじんわり来る作品になっていると思う。

結末は、完全無欠のハッピーエンド。

だいぶ説明が省かれているので、都合がよすぎると感じるか、これで良いんだと思うか

若干のせめぎ合いはあった。

最初の20分は動きも少なく、正直言うと退屈なので

そこさえ乗り越えればあとは流れで最後まで楽しめるはず。

 

今ならYouTube東映アニメーションミュージアムチャンネルにて

期間限定で無料公開しているし、何なら自分もそこで見た。

スカイリム日記1『開放』

 

ぐらぐらと揺れる荷馬車の上で、ゆっくりと目を覚ます。

腕は縛られ、抵抗することはできない。

あたりを見回すと、何人かの男が同じ荷馬車の上で深刻な顔をして何かを話している。

その話に耳を傾けていると、この荷馬車が向かっているのはどうやら処刑場のようだ。

 

どうしてこんなことになってしまったのか……。

自分はただ、このスカイリムの地で新たな人生の一歩を踏み出したかっただけなのに!

同じ荷馬車に乗っていたのはなんと、帝国への反乱を企てる

ストームクロークの長とその部下だというではないか。

つまり俺は、こいつらのとばっちりを受けてこれから処刑されるというのだ。

 

 

馬車はやがて、小さな集落を兼ねる砦のような場所へと着いた。

荷馬車から降ろされ、一人ひとり名前を読み上げられる。

しかし自分の名前はリストには存在していない。

同乗者の一人が恐怖にかられて走り出したが、兵士に弓で射抜かれ地面に倒れた。

抵抗しても無駄だ。そう思うと全身の力が萎えていき、ただ兵士に言われるがまま

自分の名前と出身を告げた。

 

 

司祭が簡単な儀式を済ませると、一人が処刑台の前に連れて行かれ

処刑人の大きな斧で首を切り落とされた。全身の血の気が引いていく。

次はお前の番だ。

俺は全身を強張らせながら、ゆっくりと処刑台の前に進んでいく。

跪かされ、処刑人を見上げる。もはや命乞いも無意味だ。

斧がゆっくりと振りかぶられ、今まさに振り下ろされようとしたそのとき

大きな影が視界を横切っていった。

 

 

ドラゴンだ!

塔の上に降り立ったそれは、大きな咆哮を上げながら炎の玉をいくつも降り注がせた。

処刑人の斧はいつまで経っても振り下ろされる気配はない。

頭を上げると、あるものは勇敢にもドラゴンへ向かって弓を射掛け

あるものは恐慌状態に陥り逃げ惑っているのが見えた。

大混乱だ。

唖然としてその光景を見ていると誰かが声を掛けてくる。

俺はただ、導かれるようにその声の主の後についていくしかなかった。

 

 

どれくらい走っただろうか。

最初に塔の中に入っていったことだけは覚えているのだが。

炎につつまれる砦の中をひたすらに逃げ惑っていた。

気がつくと、俺の前にいたのは最初に声をかけてきたのとは別の男だった。

しかし男はそんなことは気にしないとでも言うように

命が助かった喜びを分かち合った。

 

見たところ帝国の兵士のようだった。

いま外へ出るのは危ない。砦の裏口を使って脱出しようと提案してきたが

俺はそれに乗るしかなかった。眼の前の男が悪いやつとも思えなかったからだ。

砦の中にあった装備や回復薬を漁り、奥へと向かう。

 

 

途中何人ものストームクロークの兵士たちが行く手を阻んできた。

こいつらのせいで処刑されそうになったのだと思うと、剣を握る手に力が入る。

俺はハトバルと名乗った帝国兵とともに、襲い来る敵を倒していく。

実はあまり剣の扱いは得意ではない。

なんとか足を引っ張らないように援護したつもりだ。

 

脱出のための裏口はやがて天然の洞窟へと姿を変えていった。

そこでは巨大な蜘蛛や熊が待ち構えていたが

ハドバルの助言もあり、さほど労せず通り抜けることができた。

短い時間だったが、俺はいつの間にかハドバルに信頼を寄せるようになっていった。

 

 

やがて出口に辿り着くと、さきほどの城塞からは少し離れた山の中腹に出た。

ハドバルは叔父の住んでいる麓の村、リバーウッドに身を寄せるという。

行く宛の無い俺は、このまま一人になる心細さも相まって後を追った。

途中加護の力のある大立石の横を通りながら、追跡者の不安にかられていた。

息を切らせながら走っていくと、川のせせらぎとともに村の入口が見えてきた。

 

 

ようやく一息つける。

疲労感と安堵感で、今にも膝から崩れ落ちそうになった。

リバーウッドの村は、先程の狂乱からは遠くかけ離れたのどかな村で

ハドバルの叔父であるアルヴォアの家を尋ねると歓待を受けた。

スカイリムにやってきてからというもの、良いことがまるで無かったが

ハドバルとの出会いが風向きを変えたのかもしれない。

家の物も常識の範囲内なら使って構わないと言われ

この先のことも考えていくつか食べ物などを頂戴した。

 

しかしドラゴンの話になると、アルヴォアの表情が曇った。

もしドラゴンが出てきたとなると、この小さな村ではひとたまりもないからだろう。

もしよければホワイトランに援軍を呼びにいってくれないか?と頼まれた。

ホワイトランとはこのリバーウッドを治める首長のいる場所だ。

ハドバルには恩があるし、この先何かアテがあるわけでもない。

俺は二つ返事でその頼みを聞くことにした。

 

 

【続くと思う】

 

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』鑑賞。

前作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』を観たとき

その結末については納得いかなかった。

今にして思えば、あの恐竜を外の世界に開け放つのが

シリーズ最終作だったらまだ納得できたかもしれないと思う。

 

今回は前作の結末を受けて、世界中に恐竜が生息するようになったが

その設定を活かせたかどうかについては疑問が残る。

『新たなる支配者』という題の通り、人類と恐竜とで覇を競い合うのか

それとも共存の道を探るのか…という話になるのかと思いきや

その段階はとっくに過ぎており、まるで違う話がストーリーの軸になる。

 

前作登場したクローン少女、メイジーのその後と

改造された”いなご”である。

恐竜はあの世界ではもはや珍しい存在ではなくなり

新たなる災厄の存在が必要だったのだろう。

恐竜はそれらの目的を妨害する障害物に近い。

 

ブルーの子供が攫われたのでそれを取り返すという名目も一応あるのだが

とにかく影が薄く、終盤思い出したように捕獲するシーンで

ようやく存在を思い出した。

肝心のブルーもオーウェンに対して元カレが忘れられない

ヤンデレ彼女みたいなムーブをしていて、面白くはあるのだが

どうせこの作品が最後ならもう少し活躍してほしかった。

出てきたときはおおっと思うのだが、とにかく影が薄い。

 

シリーズを続けるにあたって

恐竜だけを描いているわけにはいかないのは理解できるが

お話に恐竜が特に絡まないのはさすがにどうかと思う。

 

初代から登場しているグラント博士らも登場して活躍するし

ワールドから引き続き登場のオーウェンらも活躍してるし

初代から引っ張った色々なものにある程度の決着はつけている。

シリーズのオマージュもたっぷりあるし

研究施設はやっぱりトラブルを起こすし

新規の恐竜もたくさん出てくるし

終盤にレクシィが最高のファンサービスもやってくれるし

そこそこ楽しみつつも…いまいち集大成感が無い。

三部作の最後なのに。

 

感想にもいまいち熱が籠もらないが

結局パークとワールドの三部作は最初が良くてあとはそれなりというのを

再確認することになった。

そりゃあワールド1だって全面的に褒められるという出来ではなかったけど

初代をオマージュした登場からのレクシィとインドミナスレックスとの戦いという

最高のシーンがあったから評価に値したわけで

『新たなる支配者』はそういう尖った部分がなさすぎた。

書きたいことはたくさんあるのに。

今日は『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』を観に行ったのだが

うまく考えがまとまらず感想を文章にできていない。

とりあえずあまりいい方向の感想ではないことだけは確かだ。

 

ゲームもブレワイを一区切りしてからは特に新しく始めたゲームは無かったが

ようやくふさわしいゲームが見つかったので

今度から特に日記のネタがなさそうなときはそのゲームについて書くことにする。

 

ブログを始めてから一ヶ月以上が経ち

最初こそ自分の考えを書き記しておきたいなどと言っていたが

いまではアニメと映画とゲームのことばかり書いていて

当初の展望とはだいぶ方向性が違ってきている。

なにしろ書くのが楽なのだ、この3つは。

ずっとこれで書き続けられるエンドレスワルツだ。

とにかく日々何かを書き続けるのが目的なのだからなんでもいいのだ。

 

多分、方向性をしっかり定めたほうが見る人も増えるのだろうが

そういうのを気にし始めたら終わる。

もっと適当でいい。

Amazon prime video『ムーンフォール』鑑賞。

インディペンデンス・デイ(以下ID4)は傑作だ。

地球を襲う巨大円盤、逃げ惑う人々はその旅路の果てに

約束の地(エリア51)へとたどり着き、やがて反撃のときを待つ…。

はっきり言ってツッコミどころ満載の作品だが

実際の映像にはそれ以上の熱量があり

群像劇的に描かれる多くの人々のドラマが宇宙人打倒のために紡がれ

共通の敵に立ち向かうために一致団結する人類の姿には夢があった。

1990年代のハリウッドを代表する娯楽超大作と言っても過言ではない。

 

公開当時小学四年生。映画館で号泣したことは今でも忘れていない。

今でこそ泣きはしないが(結構涙腺は緩む)

観るたびによくできた娯楽映画だと感心してしまう。

しかしその思い出も、2016年に公開されたID4の続編

『インディペンデンス・デイ:リサージェンス』によって完膚なきまでに破壊された。

そして激怒した。それ以降ローランド・エメリッヒに対して

期待することもなくなったはずだったのだが…。

 

どうせいつものローランド・エメリッヒなんだろ?

と思いつつも『ムーンフォール』は概要を聞いただけで面白そうだと思ってしまった。

月が公転軌道を外れ、地球に落ちてくるのを人類が食い止める!

うーん、なんだかんだ言ってこういうSFは大好きなのだ。

そう思ってアマプラで配信されることになった『ムーンフォール』を観たのだが。

 

この作品は、もはやハリウッドの伝統芸能だ。

政府機関も察知していない世界の危機をメインキャラの博士だけが察知していて

主人公はなんやかんやあって家族と不仲になっていて

地球の危機にパパが宇宙に飛び立ち

なんとなく巨大な敵と戦いながら巨大な構造物から脱出して

なんやかんや地球に戻って昔のパートナーとヨリを戻してEND!

 

基本的にID4と似通っている点は多いのだが

ただ誓って言いたいのはID4がいろんな要素を出しつつも全てが

宇宙人との戦いという目的のために向けられていたのが

この作品に関しては全ての要素がバラバラでまとまりがないということである。

だからカタルシスも弱いし、退屈なのだ。

月が地球の周囲を楕円軌道を描きなら徐々に近づいてくるのは

非常に恐ろしい絵面だし、これをどうするのかというのは

物語の牽引力として作用しているのは認めざるをえないのだが。

 

そして終盤明かされる月の真実は

なんというか…リサージェンスのやり直しをしたいのか?と思える点がちらほらと。

最後に続編を匂わせるところまで似ているのだ。

面白い作品なら続編はありがたいと思うが、そうでない作品では逆にみっともない。

余計に評価を下げることになるのでいい加減やめて欲しいと思う。

最初は劇場公開するはずだったのをアマプラ限定にしたのが

今ではとても納得が行くし、配給側の好判断としか言いようがない。

 

ただいつものエメリッヒを求めている人にはきっと満足できる作品のはずだ。

だって想像しうるエメリッヒ作品そのままだから。